夫婦別姓が「国家」の破壊ならば、女系天皇は「国体」の破壊に連なるものです… (13774) |
- 日時:2021年10月23日 (土) 13時26分
名前:破邪顕正
上述の福島党首が、1989年に、共著で『楽しくやろう夫婦別姓』という本を発刊しています。
これが、如何にいい加減で、事実に反しているか、それを書いておきます。
〈戸籍も、もともと支配者が人民を把握・管理するために作られたもの。だからこそ、天皇家にはいまも戸籍も姓もなく、戸籍法の適用をうけないのだ。〉
こういう人は、本当に「人民」という言葉が好きですね。
どうして、「国民」と言わないのでしょうか。
そして、皇室には「戸籍」ではなく「皇籍」があるということすらも、ご存じないようです。
〈天皇(つまり家長)には男しかなれない〉
結局、福島党首の中核思想は〝反日〟だから、日本の歴史も全然、知らないということなのでしょう。
126代の歴代天皇のうち、女性天皇は10代8人がおられ、いずれも父方に天皇の血筋を引く〝男系〟の皇族から即位されているというのに…。
〈こうしてみると、私たちの結婚観・家族観や、家制度的な色彩を残す夫婦同姓は、天皇制と深い関係にあることもわかるだろう。天皇制がもっとも女性を大事にするものなら、皇太子の嫁探しももう少し楽になるはず。〉
皇室には皇籍以外の女性は入籍できますが、男性は入籍できません。
つまり、皇室においては女性こそ大切にされ、男性は排除されて来たのです。
ともあれ、福島党首の共著の本を紹介したのは他でもありません。
「夫婦別姓」が単に戸籍を破壊し、国家破壊を目指しているだけでなく、「国体破壊」にも繋がるものとしてあるということを知ってほしかったからなのです。
現に、夫婦別姓を推進する政党が、そのまま女系天皇を推進する政党と見事に合致しているではありませんか。
とりわけ、ここで異常と見えるのは、本来「天皇制」否定の筈の日本共産党が、何故か、女系天皇については積極的に容認しているということなのです。
そこに蠢く日本共産党の〝深謀遠慮〟をこそ、私たちは見抜かなければなりません。
つまり、こういうことです。
よし、女系天皇が実現したとして、その瞬間「万世一系の天皇」という、神武天皇以来126代にわたって続いてきた、神話の世界にまで遡るという、この悠久の歴史、文化、伝統がそこで途絶えます。
それによって支えられてきた皇室の連続性、尊厳性、神聖性は、根底から危殆に瀕することとなります。
神話にまで遡るということで培われてきた連続性、尊厳性、神聖性が剥奪されたら、「皇室」は、いったい、何によって支えられていくのでしょうか。
もはや、残された道は、皇族の方々の〝人柄〟に依るしかありません。
果たして、〝人柄〟のみで、皇室を支えることができるのか。
それを、もっとも恐れられたのが三島由紀夫先生で、その危惧の念は〝週刊誌天皇〟という表現で示されました。
それが今、はっきりと現出しているのではないでしょうか。
皇族の方々が、週刊誌ネタに晒され、その〝人柄〟についてフェイクも交えて様々に論じられていけば(だって、誰がその真義のほどを知っているというのでしょう)、当然、国民の間には〝好悪〟の感情が渦巻きます…。
世情、言われた「開かれた皇室」の怖さを、今、私たちは目の当たりにしているのです。
果たして、その行き着く先にあるものとは何か…。
そうです、それが最もオソロシイ〝皇室離れ〟という現象なのです。
そして、この〝皇室離れ〟を惹起せしめることを心から企図してきたのが、他ならぬ日本共産党なのです…。
つまり、「天皇制」を必要としない国民世論を醸成すること、それが日本共産党の狙っていることなのです。
何故、それを狙っているのか。
国民の〝皇室離れ〟を巻き起こせば、現行憲法のままで、国民の総意に基づかない「天皇制」は廃止できる…。
これを企んでいるのです。
改めて、痛感します。
占領軍の真の目的は、日本の物理的、精神的弱体化にありました。
その目的の遂行のために、占領軍は現行憲法を押しつけたのであり、その前者の代表が「第九条」であり、後者のそれが「第1条」にほかなりません。
「第1条」に仕組まれた罠とは、国民の総意で「天皇制」の廃止も可能となると読み取れることにあります。
それを読み取っているからこそ、日本共産党は現行憲法を容認し、その字義通りに守れ、と言い募っているのです。
ご存じのように、自衛隊は、「第九条」を自衛力は保持しえるという解釈によって合憲化され、今日に至っています。
それに対して、左派勢力は、「第1条」を「国体破壊条項」と解釈しなおすことによって、その擁護を主張しているのです。
そして、そのとっかかりが女系天皇の実現にあるということです。
今日の国民の〝皇室離れ〟の現状を目の当たりにすれば、これで女系天皇まで実現してしまえば、後は一瀉千里、「国体」の破壊は一気に進むと私は見ています。
これは、大変な国難であります。
夫婦別姓も女系天皇も、これは一連の、左翼側から仕掛けられた「国家破壊」「国体破壊」の実質的な「改憲運動」であるということを知って、それに対する危機感をもって真の保守の力を結集していかなければならないと私は思っています。
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