御題「窓」 (13719) |
- 日時:2021年09月15日 (水) 10時07分
名前:謙信
立葵さんから御題詠進の勧めの投稿上げられました。後、締め切日迄僅かですが「窓」の言葉を鍵として過ごして参ります。 さて立葵さんの導入にも記されてゐましたが、御題「窓」は昭和34年にもなりました。 この年、目出度くも皇太子殿下美智子皇太子妃におかせられてはご成婚になりました。 平成21年、陛下ご自身がご成婚50年を振り返られ、その頃(昭和34年)お詠みになられたお歌を紹介されました。 語らひを重ねゆきつつ気がつきぬ われのこころに開きたる窓
以下、ご会見のお言葉を引用します。 天皇陛下 私のプロポーズの言葉は何かということですが,当時何回も電話で話し合いをし,ようやく承諾をしてくれたことを覚えています。プロポーズの言葉として一言で言えるようなものではなかったと思います。何回も電話で話し合いをし,私が皇太子としての務めを果たしていく上で,その務めを理解し,支えてくれる人がどうしても必要であることを話しました。承諾してくれたときは本当にうれしかったことを思い出します。
結婚50年に当たって贈るとすれば感謝状です。皇后はこの度も「努力賞がいい」としきりに言うのですが,これは今日まで続けてきた努力を嘉よみしての感謝状です。本当に50年間よく努力を続けてくれました。その間にはたくさんの悲しいことや辛いことがあったと思いますが,よく耐えてくれたと思います。
夫婦としてうれしく思ったことについての質問ですが,やはり第一に二人が健康に結婚50年を迎えたことだと思います。二人のそれぞれの在り方についての話合いも含め,何でも二人で話し合えたことは幸せなことだったと思います。皇后はまじめなのですが,面白く楽しい面を持っており,私どもの生活に,いつも笑いがあったことを思い出します。また,皇后が木や花が好きなことから,早朝に一緒に皇居の中を散歩するのも楽しいものです。私は木は好きでしたが,結婚後,花に関心を持つようになりました。
語らひを重ねゆきつつ気がつきぬ われのこころに開きたる窓
婚約内定後に詠んだ歌ですが,結婚によって開かれた窓から私は多くのものを吸収し,今日の自分を作っていったことを感じます。結婚50年を本当に感謝の気持ちで迎えます。
終わりに私ども二人を50年間にわたって支えてくれた人々に深く感謝の意を表します。
皇后陛下 たくさんの質問があって,全部はお答えできないかもしれません。とりわけ婚約のころのことは,50年を越す「昔むかし」のお話でプロポーズがどのようなお言葉であったか正確に思い出すことができません。また銀婚式を前にしてお尋ねのあった同じ質問に対してですが,この度も私はやはり感謝状を,何かこれだけでは足りないような気持ちがいたしますが,心を込めて感謝状をお贈り申し上げます。
次の「夫婦としてうれしく思ったこと」。このようなお答えでよろしいのか,嫁いで1,2年のころ,散策にお誘いいただきました。赤坂のお庭はくもの巣が多く,陛下は道々くもの巣を払うための,確か寒竹だったか,葉のついた細い竹を2本切っておいでになると,その2本を並べてお比べになり,一方の丈を少し短く切って,渡してくださいました。ご自分のよりも軽く,少しでも持ちやすいようにと思ってくださったのでしょう。今でもそのときのことを思い出すと,胸が温かくなります。
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