開会式で、私が思わず涙したのは聖火リレーでの長島茂雄の登場場面でした… (13603) |
- 日時:2021年07月27日 (火) 09時40分
名前:破邪顕正
表題の場面のことを、スペイン紙がこんなふうに伝えていたと知り、大変、感激いたしました。
〈…全国を巡ってきた聖火が到着。女子テニスの大坂なおみによって聖火台に灯火されたが、競技場内でのリレーの中で最も注目されたのは…長嶋茂雄氏、王貞治氏、松井秀喜氏という国民栄誉賞を授けられたプロ野球界のレジェンド3人だった。…
欧州ではスペインのスポーツ紙『AS』も、日本のレジェンドに注目。特に長嶋氏に焦点を当て、「友人である王氏と“弟子”の松井氏とともに、聖火リレーの一部を担った」と報じ、これを「開会式で日本が最も涙を流した瞬間」と表現した。 その理由として、長嶋氏が日本で最も人気のあるプロ野球において最も著名な選手のひとりだったこと、また野球日本代表の監督として2004年にアテネで五輪(銅メダル)の舞台に立つはずだったのが、同年3月に脳梗塞を患ったことで、チームを離れざるを得なかったという、歴史的、個人的な背景を説明している。
そして、長嶋氏が「ようやく夢の舞台に立つことができた。観客はいないが、感情を抑えることができない」と語ったこと、リハビリ中を振り返っての「凄まじいリハビリを行なった。麻痺は右手足に残り、言語能力にも影響を与えたが、1ミリでも手足を動かすためにできる限りのことをした」というコメントの他、昨年は健康問題を抱えており、大会が1年延期されたことで聖火リレーに参加できたこと、自宅地下室でトレーニングを続け、ダイエットにも努めたことも綴られた。
さらに、「前回リオデジャネイロ大会後には最終聖火ランナーの有力候補に挙がっていた」という長嶋氏の「人生を諦めるなんて楽しくない」「どんな困難とも闘い、目標を追求する」という言葉も、同メディアは紹介している。
その内容について賛否両論が渦巻いた今大会の開会式だが、日本が世界に誇れるこのレジェンドたちの登場は、間違いなくセレモニーをポジティブに彩ったと言えよう。〉
長島を見たとき、痛々しくて「車椅子でも良かったのでは…」と思わないでもなかったのですが、それでは、私たちの心の中のヒーロー・長島ではないのですね。
「どんな困難とも闘い、目標を追求する」
それを敢えて、長島は、あの姿を通して国民に訴えたかったのではないのか、そう思えてなりません。
1996年7月19日、アトランタオリンピック開会式。
聖火台の点火ランナーとして姿を現したのはモハメッド・アリでした。
パーキンソン病と闘い続けるアリが震える手で、聖火台に点火した時のあの光景は、今でも忘れられません。
今回、長島が車椅子に頼らず、敢えて、自らの足で歩いた…。
私にとって忘れられない開会式となりました。
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