「正倉院の世界─皇室がまもり伝えた美─」に思う…伝統を守ることの尊さ! (11509) |
- 日時:2019年11月25日 (月) 16時06分
名前:破邪顕正
今日(11月25日)は、三島義挙の日です。
この日を迎える度に、若き日、三島由紀夫著『文化防衛論』に痛く感銘を覚たことを思い出します。
この日本の伝統・文化を守り抜いてこられたのが、他ならぬ皇室です。
この度、天皇陛下の御即位を記念し、皇室が守り伝えてきた日本を代表する文化財「正倉院宝物」「法隆寺献納宝物」が揃う特別展が開催されました。
「正倉院宝物」は、光明皇后が聖武天皇の遺愛品をはじめとした品々を東大寺大仏に捧げられたことに由来し、およそ1260年にわたり守り継がれてきた世界的にも類稀な文化財です。
いっぽう「法隆寺献納宝物」は飛鳥・奈良時代の美術を代表するもので、正倉院宝物と双璧をなしています。
森鴎外は明治の文豪として有名ですが、奈良の正倉院の鍵をあける儀式などのため何度も奈良に滞在し、そのときの思いを短歌に詠んでいます。
夢の国 燃ゆるべきもの 燃えぬ国 木の校倉(あぜくら)の とはに立つ国
正倉院が奇跡的に戦火をのがれ、1,200年の年月を乗り越えたことに感動して詠んだ歌です。
年月を乗り越えて残っているということに、私達は、もっと思いを致すべきではないでしょうか。
同様の感想を漫画家の里中満智子さんも述べています。
〈正倉院宝物は大好きなんです。
いつも見る度にうっとりとしてしまって。
何より感動するのは、よくちゃんと美しいままで残してきたなということですね。
傷みやすい品々を湿気の多いこの国で守って伝えていくのは大変なことだと思うんです。
これまで大事に残してきてくれた人たちに「ありがとうございます」といいたくなる。〉
男系で126代、守り続けてこられた皇統についても、よくぞ守ってきてくださいました「ありがとうございます」との精神が何より大事なことなのではないのか。
皇位継承については、まずは、そのことを原点に据えて考えるべきではないのかと改めて思う次第です。
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