| スポーツ選手の心理戦について思ったこと (10766) |
- 日時:2019年03月25日 (月) 13時30分
名前:コスモス
平成という時代の終りに、19年ぶりに誕生した「日本生まれの日本人横綱」が重傷を負い、土俵を去りました。
世界的なヒーローだった野球選手のイチローが引退しました。
そんな中で、フィギュアスケートの世界選手権が開かれました。羽生選手、宇野選手共に、絶対優勝するぞの意気込みが強かったのですが、
結果は米国選手が金と銅を獲り、羽生選手は予想を裏切って23点も水をあけられての銀賞でした。
表彰式で、2旗も翻る星条旗と、2人の選手も口ずさむ米国国歌を聞く時の絶対王者と言われてきた羽生選手の悔しさは察して余りあるものでした。
負けに不思議な負けなし、負けるには必ず理由があると言われますが、その一番大きな理由は、右足を負傷し、2カ月練習が出来なかっただけでなく、本番に臨んでも十分に練習が出来なかった事が挙げられます。
それとは別に私がテレビで観た限りでは、羽生選手は、「何としても勝ちたい! 勝ちたい!」と、いつになく、闘志を露わにしていました。
一方、宇野選手は「今まで自分が王者になるなんて考えていなかったが、自分にも出来ると思えるようになった。頑張る!」と宣言していました。
これらの発言を聞いて私は、「これはイカン!」と思いました。余りにも人の心理について無知ではないかと憂えました。
周りは0.1点を争う敵ばかりなのです。こういった羽生選手の発言を聞いて、恐らく周りの選手は、「焦っているな」と思うと同時に、宇野選手の発言には、「そうはさせないよ」と益々決意を新たにしたと思います。
自縄自縛の発言であったと思います。 別の所で、往年のヒーローだったロシアのプルシェンコ氏は、「他の選手に勝ちたい、○○選手に勝ちたいなどと思ってはいけない。それは自分を縛ってしまうからだ」と、言っておられたが、まさしくそのようになってしまいました。
2人の日本人選手はショートで出遅れてしまった。フリーが始まる前に、トップを走る米国のチェン選手が「どんなに短い数分前の出来事でも過去になる。昨日までの競技はもう過去になったのだから、新しい気持ちで」としっかりとした意見を述べているのを聞いて、これはしっかりしなくてはと思ったことでした。
彼は両親が中国人だそうですが、アメリカ人らしく独立心が強いと感じました。そして323点の物凄い点数で優勝。羽生選手も彼らしく300点を超える準優勝でした。
今までならば、300点を超える選手は羽生選手を除いてはいなかったと思いますが、男女ともに、世界の選手たちは、凄まじい進歩を遂げていることが判りました。女子は入賞できませんでした。
勿論、2人の日本選手は、必ずや力を取り戻すと信じていますが、もっともっと心理戦に強くなってほしいと思いました。そうすれば、結果は違ってくると思います。
これは大相撲でも同じで、御嶽海は優勝した次の場所前にこんな事を言いました。「優勝して本当に疲れた。だから優勝しなくてもいい」と。何と罰当たりなと思いました。その通り優勝どころか散々な成績で怪我もしたと思います。
白鵬関は、「御代代わりの場所。今場所と来場所は終わりと始め。非常に大切な場所」と言いました。解っているなと思いました。日本人力士にそのように心構えている力士が何人いたでしょうか。
尤もいつもの通り、優勝後に陛下からお手紙を頂いたことや、終りだからと三本締めをした事はいただけませんでしたが。私自身ももっと自分を磨かなくてはと思いました。有難うございます。
|
|