考えただけで… (6513) |
- 日時:2017年06月03日 (土) 08時01分
名前:中仙堂
昆虫を食べようと思わないのはリスク管理上、 まったく妥当なことなのです。
http://mushikurotowa.cooklog.net/Entry/211/
あなたが「新たに」昆虫を食べる
ことへのリスクを考えてみましょう。 これは他の食品を新たに食べた時にも言えたことで、 実は幼少期のうちにこれらのリスクを克服してきたのです。
1,知識不足による事故や食中毒 昆虫には毒のあるものや危険なものがあります。 以前にまとめました。
2,管理不足による事故や食中毒 昆虫は(私見ですが)エビ・カニと同様に傷むのが早い食品です。 当ブログでは 必ず加熱殺菌をおすすめしているので ヒト−昆虫共通感染症や共通寄生虫症は加熱殺菌ずみとして除外します
すると、 本来安全に食用になる昆虫でも管理の不徹底により 微生物の繁殖による毒素の生成や 自家融解(昆虫自身に含まれる酵素が、死後働くことで新たな物質が生成すること) による食中毒に注意したいものです。
有名な例としてヒスタミン中毒があげられます。 ヒスタミンは低分子の物質で、 下に述べます「免疫反応」の情報伝達を行うために 健康な細胞で通常利用されています。
ところが、 微生物の繁殖や自家融解によりヒスタミンが増え、 また、 本人の健康状態によりヒスタミンへの感受性が増加した際に ヒスタミンを含むものを食べることで アレルギーのような食中毒状態になります。
なお、 ヒスタミンは熱に強い物質のため、加熱前の管理が重要になります。 原則として生きたものを調理し、すぐに頂くこと。 そして死んだ場合は必ず冷凍か冷蔵し、 食べるまで一貫して管理することが求められます。
3,アレルギー 個人レベルで異なる反応を起こすため 対応が厄介なのがアレルギーです。 そのため、 上記の一律な管理方法とは異なり、 個人での対応が求められます。
アレルギーのリスクはどの食品にもあります。 幼少期にアレルギーを発症せずくぐり抜けた方は その 「食品ホワイトリスト」をそのまま使うことがリスク管理に重要です。 つまり「食べたことのある食品しか食べない」のです。
※様々な食品へまんべんなく触れることは アレルギーの発症リスクを抑える効果があるので 一概に小品目の食べ物だけ食べていればいいわけではありません
また、 幼少期にアレルギー源となる「食品ブラックリスト」が発見できた方も 比較的幸せだといえるでしょう。
アレルギーの概念のない時代には、重篤なアレルギーによる 「謎の突然死」や「謎の虚弱体質」で悩まされた人も多かったことでしょう。 それらの人が、アレルギーを持たない人と同様の生活を営めるというのは 日本は恵まれた国といえます。
アレルギーは、 本来は外部からの病原体の侵入を防ぐ免疫応答のシステムが 過敏になることで起ります。
免疫にはその応答の仕組みと物質の違いで 沢山の種類が分けられますが
ここでは端折ってザックリと 免疫応答(ブラックリスト) と 免疫寛容(ホワイトリスト)
で考えることができます。
免疫を司る重要なタンパク質「抗体」は 理論上全ての物質の立体構造に応じてオーダーメイドされ ブラックリスト式に登録していきます。(免疫記憶)
そして、「すべての物質」のうち「自らに含まれる物質」 に対して応答する抗体は決して出荷してはいけません。 この仕組が暴走を起こしたのが「自己免疫疾患」という という難病です。
(わたしは全く興味が無いので詳しくは読んでません。)
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