元旦の四方拝の時刻、午前五時半に天皇陛下のビデオメッセージ (12974) |
- 日時:2020年12月30日 (水) 22時52分
名前:立葵
合掌 令和二年も愈々あとわづかとなり、令和三年がもうそこまで来てゐます。
宮内庁より、新年の一般参賀が取りやめられたことに伴って、天皇陛下のビデオメッセージが元旦の午前五時半に公表される旨が発表されました。
その午前五時半は新年の最初の御活動となる宮中行事「四方拝」の開始時刻に合はせて定められたとのことです。
四方拝と同じ時刻にビデオメッセージを謹視聴して新しい年を迎へることが出来ることは(そのやうな事情の許す人は)何と有難い一年の出発となりませう。
ところで、この機会に、それでは四方拝とは?と宮中祭祀の書物を繙いてみますと、四方拝の開始の五時半よりもずっと早くより祭祀に始まる天皇陛下の新年は始まっておいでであったことに思ひが至りました。
四方拝の儀 年の初めに天皇が(伊勢の)神宮をはじめ四方の神々や御陵を遥拝され、その年の平和と国民の幸福を祈念されるもの。
現在は午前五時半に神嘉殿の南庭の御屋根をしつらへた御拝所に脂燭のあかりのもと御剣と共に出御になる。 (大祭には必ず御剣と神璽とを、小祭には御剣のみを伴はれて出御になる、これが重要なこと)
天皇陛下はこれ以前に綾綺殿にお出ましのうへ御束帯にお召し替へになる。
御拝所は薦(こも)を敷いた上に白布を敷き、その上に真薦、蘭薦を敷き、御拝座の厚畳を設け、燭台二基を立て、その周囲を御屏風二双で囲ったもの。そこで両段再拝といふ御丁重な御作法で神々を御拝になる。
元旦の早朝は辺りは暗く、星が輝く、肌をさす寒さの中での年始の御祭儀。
年の初めに御歴代の天皇はこのやうな祭儀を修されてきた。 この御儀は代はりの者による代拝もなく、天皇御一人だけしか御出来になれない点にその重みがある。
その後天皇陛下は引き続いて隣接する宮中三殿の歳旦祭にお出ましになる。
再拝
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