昭和35年の年頭に発表された「新年の祈り」をご紹介します… (12614) |
- 日時:2020年09月11日 (金) 10時19分
名前:破邪顕正
先の台風10号が猛烈な勢力をもっているということで、それとの引き合いで過去の台風のことが紹介されていましたが、やはりその中でも伊勢湾台風は別格のような気がいたします。
昭和34年9月26日に潮岬に上陸し、紀伊半島から東海地方を中心にほぼ全国にわたって甚大な被害をもたらしました。
伊勢湾沿岸の愛知県・三重県での被害が特に甚大であったことからこの名称が付けられたわけですが、死者・行方不明者の数は5,000人を超え、明治以降の日本における台風の災害としては、史上最悪の惨事と言われました。
そのことがあったのだろうと思いますが、昭和35の年頭にあたって、尊師は「新年の祈り」をご発表になっています。
それをご紹介いたします。
まず、こういう断り書きがあります。
《早朝起き出でて口を漱(すす)ぎ、顔を洗って、戸外に出(い)でよ。しかして天地四方を拝せよ。東西南北、それぞれに二拍手。瞑目して次の如く念ぜよ。》
これは、天皇陛下が年頭に当たってなされている「四方拝」を彷彿させるお言葉だと拝しました。
その上で、念ずる祈りの言葉がこう続きます。
《天地の一切のものに感謝し奉ります。
昨年中、あなたたちは神の生命のあらわれとして私たちに恵みを与えたまい、魂の生長に役立ちくださいました事を感謝致します。
あなたたちはすべて私たちと同じく神の自己顕現であらせられます。
だから貴方たちと私たちとはすべて兄弟姉妹でありますから決して互いに害するということはありませぬ。
水は私たちの渇(かわき)をいやし身を浄め食物を調理するに役立ちたまいまして、決して洪水が堤防決潰(けっかい)のようなことを起したまうことはありませぬ。
地はよろずのよき作物を生い茂らしたまい常に豊作を約束したまいます。
太陽はつねに暖かき光を適当に与えたまい常に決して干天(かんてん)つづきということはありませぬ。
火はわたしたちを温めたまい食物をやわらかく煮沸(しゃふつ)したまい私たち人類に食物を調理して与えたまいます。
今年一年かくの如き地上天国を実現したまう神のめぐみを年頭にあたって感謝いたします。
ありがとうございます。ありがとうございます。》
「あなたたち」という呼びかけが心に響きました。
そして、「兄弟姉妹」という表現にも…。
「天地の一切のものに感謝」
これこそが、何よりも大切な心がけなのだと改めて痛感させていただきました。
尊師から授けていただきました、この「祈り」を心に留めて、実修させていただこうと思います。
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