「一月一日」を元日に (11529) |
- 日時:2019年12月07日 (土) 18時47分
名前:立葵
合掌 平成三十一年、令和元年もあと僅かとなりました。 この一年は御代替はりが恙なく行はれた歓びに溢れ、どなた様にとりましても、言葉に言ひ尽せぬ有り難い一年でありましたことと拝察いたします。
また、天皇皇后両陛下の御姿を拝しつつ、昭和、平成の大御代には現し世を共に過ごしながらも今は幽明境を異にする縁のあった方々のみたまも、きっとそのさまを御覧になってゐるやうに思はれてなりませんでした。
さて、かつては唱歌「一月一日」が学校で教へられ、多くの人々が口ずさんでゐたことと推察します。 残念なことに、私は教へられなかったままに、曲は至る所で流れるので知ってゐても歌詞も一番の途中までしか知らずに長らく過ごして参りました。
この歌を、御代替はりを通して心に刻まれた歓びをもて迎へる令和二年の始まりに、是非思ひ出して(直接習ったかどうかではなく、民族の血の通った歴史をもろともに憶ひ出して)多くの人が至る処で歌ったらどんなに素晴しいことかと、その歌詞を改めて記しつつ感じました。
明治26年8月12日に「文部省告示第三號別册・官報第三千三十七號附録『祝日大祭日歌詞竝樂譜』」が公布され、その三曲目に「一月一日」がありました。 官報附録三頁より謹引用 (タイトルと作者名には官報にルビなし、歌詞にはルビ有、謹抜萃引用)
一月一日(いちげついちじつ) 千家尊福(せんげ たかとみ)作歌 上 眞行(うへ さねみち)作曲
第一章 年のはじめの 例(ためし)とて。 終りなき世の めでたさを。 松竹たてゝ 門(かど)ごとに。 いはふ今日こそ たのしけれ。
第二章 初日のひかり あきらけく。 治まる御代の 今朝のそら。 君がみかげに 比(たぐ)へつつ。 仰ぎ見るこそ たふとけれ。
※「君がみかげ」=天子様のみ光、御威光、御稜威(みいつ) ※「たぐへつつ」=なぞらへながら
※ なほ、第二章の歌詞には上記の通り「明治」が詠み込まれてゐました。 (明らけく、治まる御代)
大正二年に、改元に伴ひ現在の形となりました。
初日のひかり さしいでて 四方(よも)に輝く 今朝のそら
再拝
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