3分の3回目。菅野完氏の思想と、谷口雅宣総裁の本心。 (11026) |
- 日時:2019年06月08日 (土) 15時53分
名前:すごい内容みたいです。
もとは、http://bbs5.sekkaku.net/bbs/daityouwa/&mode=res&log=8981&submitlog=8981 です。
名前:菅野完氏と谷口雅宣総裁研究会
菅野氏の言葉はつねに西洋中心主義である。
氏は自分を「保守主義者」と自己規定し、その「保守主義」の代表をエドマンド・バークなどのイギリス保守主義者に見ている。
しかし、それは本質的に左翼・反日である菅野完氏が自分を「保守主義者」だと述べて、自分の西洋中心主義(しかも左翼・反日)を隠すためのごまかしにすぎない。
…と、ここまで読んだ勘の良い読者のなかには、「総裁と同じだ」と気づいた人もおられるだろう。
そうなのだ。
総裁と同じである。
ただ、前半は菅野氏の思想について、である。
菅野氏の『保守の本分』のなかには、氏のごまかしが無理を呼び、その結果、誰が見ても「これは異常だ」と言わざるをえないことを菅野氏が気づかずに書きこんでしまっている箇所がある。
菅野氏は、なんと、「イギリス人は心の修行を積んで自分の心を天皇の心に近づけろ。そもそも天皇の心が最高なのだから、それによってイギリス人の心が高まれば、必ずイギリスの王道楽土が実現する〜」と主張しているのである。
菅野氏は『保守の本分』の第二章で、北一輝と安岡正篤(日本の保守的思想家)を比較して、それぞれの長短を論じている。
まず菅野氏は北一輝を社会主義者であるという。 この断言は、北を「国家社会主義者」と見なす通常の認識に近い断言であろう。
ところが氏は、なぜか陽明学者である安岡正篤を「西欧的な意味での保守主義者である」(注1)という。
氏は、陽明学者を突然「西欧正統保守主義者だ」と断言するのである。
氏は、そのように断言する合理的な理由を示さない。ただ勝手に断言して論を進めるのである。
それでは、
その菅野氏は安岡正篤の思想をどのように理解しているのか。
氏は『保守の本分』のなかで、
「安岡正篤は、『人間の内面は天皇の内面と同一である。天皇の心が聖なる最高存在であるから、日本人ひとりひとりが修養を積んで天皇の心に近づくものが増えれば、王道楽土に到達できる』と考えていました」(注2)
と、丁寧に解説している。
ふたたび確認する。
菅野氏は「安岡正篤は、極めて正統的な保守、つまり西欧的な意味での保守主義者なのです」と断言している。
したがって菅野完氏によれば、バークやチャーチルに代表されるイギリス保守主義者たちは、
「イギリス人の心(内面)は天皇の心と同一であり、天皇は聖なるが故に天皇の心こそ最高存在である。イギリス人ひとりひとりが修養を積んで自分の心を天皇の心に近づけることによってイギリスの王道楽土が実現する」
と考えていた、ということである。
これは物凄い意見である。
今までの世界の歴史研究のなかで一度も言われたことがなく、考えられたこともない意見である。
まともに扱うのも馬鹿馬鹿しい。
一度イギリス人をつかまえて、
「貴国のエドマンド・バーク以来の保守主義者たちは過去何百年も、イギリス人の心は天皇の心と同一であり、天皇の心こそ最高存在であるから、イギリス人ひとりひとりが修養を積んで自分の心を天皇の心に近づけることによってイギリスの王道楽土が実現する……そのように考えてきたのか?」
と尋ねてみたいものである。
さらに菅野完氏を推薦する総裁にも尋ねたいものである。
「総裁。イギリス人は過去何百年も、『イギリス人ひとりひとりが修養を積んで自分の心を天皇の心に近づけることによってイギリスの王道楽土が実現する』と考えてきたのですか。
あなたが推薦する菅野完氏は、そのように言っていますよ。これは貴方の嫌いな日本主義なのではありませんか。
一体、あなたは菅野完氏の思想を知ったうえで氏と面会したのですか。あなたは氏を利用するためだけの理由で氏と面会したのではありませんか」と。
(注1) 安岡正篤は、極めて正統的な保守、つまり西欧的な意味での保守主義者なのです。一方の北一輝は…社会主義者でした……。 (『保守の本分』p.59)
(注2) 安岡は、その「自己の内面」はすなわち「天皇の内面」と同一であり、天皇は聖なるが故に「天皇の内面こそ最高存在」としていました。さらに、「臣下ひとりひとりが修養を積み内面を陶冶することで、臣下一人一人の内面が、天皇の内面に近づく」「一人でも多く、天皇の内面に近づくものが増えれば、王道楽土に到達できる」というのが、安岡としての状況改善のプランでした。 (『保守の本分』p.57)
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