《谷口雅春先生に帰りましょう・第二》

 

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龍宮の乙姫とは何を意味するか 谷口雅春 先生 (10454)
日時:2018年12月02日 (日) 22時03分
名前:明鏡


こうして豊玉姫(とよたまひめ)即ち 龍宮の乙姫(音姫)のお姿を御覧になりますと、

それは「 八尋(やひろ)の和邇(わに) 」 になって 委蛇(いだ)として匍匐(ほふく)して

いられたというのであります。


「 もこよう 」( ※ 委蛇う )というのは 蛇(へび)のように蜿蜒(えんえん)と

‘ のたくる ’ ことで ありまして ‘ のたくる ’ とは 波行(はこう)していることを

現(あら)わしております。


これは 「 音姫(おとひめ) 」 即ち 「 秘められたる言霊(ことたま) 」 の波動せる世界を

象徴します。実相世界は コトバの波が リズミカルに波動して いろいろの美しき姿を

あらわしている世界なのです。


「 八尋和邇(やひろわに) 」 というのは、「 八(や) 」 は 「 彌々(いよいよ) 」 であり、

「 八百萬(やおよろず) 」 とか 「 彌生(やよい) 」 の 「 彌(や) 」 であり、

「 無限 」 を あらわします。


「 尋(ひろ) 」 は 「 ひろがり 」 でありますから、 「 無限ひろがり 」 ( 無限次元 )の世界に

満ちみちている言葉の波動の世界が 龍宮 即ち 実相世界だと謂(い)うのであります。


「 和邇(わに) 」 は、 「 和爾(わじ) 」 であり、 「 輪珠(わじゅ) 」 であり、

輪のように まんまるい透明な明珠(みょうじゅ)の世界が 実相の霊的宇宙であります。


道元禅師は このような実相の霊的宇宙を直観して 「 一顆明珠(いつかみょうじゅ) 」と

観ぜられて、その事をその著 『 正法眼蔵 』 に書いておられます。


豊玉姫(とよたまひめ)と御名(みな)を申し上げる乙姫(音姫)さまも、

豊かに無限に言霊(ことたま)が、満ちている世界をあらわしております。

言霊が無限に満ちているということは、一切は言葉によって創造(つく)られたので

ありますから、無限の霊的宝が無限に満ちていることにほかならないのです。


 谷口雅春 先生

『 古事記と現代の預言 』 ( 230 〜 231頁 ) 日本教文社


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様々な 『 古事記 』 解釈を読むと 「八尋(やひろ)和邇(わに) 」 の箇所が、

多くが生物的解釈であるが、谷口雅春先生の 『 古事記 』 解釈は、言霊による解釈である。

まさしく、無限次元の実相世界の言霊が、久遠の今、鳴り響いているのである。






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