| [9666] 専属教師 |
- 宙 - 2008年04月25日 (金) 21時45分
厳重な警備体制が敷かれている学園。 いくら世が物騒でも流石にここまで行くとやり過ぎだろう。 門外からの来客者を想定してない作り。
そんな女子校である、菫が丘学園に1つの影。 白黒のシンプルな衣装に身を包んだその人物は、招かれるように門の中へと入った。 ――――この学園では非常に珍しい、来客であった。
滅多に現れない訪問者の存在は、しかし生徒達には伝わらなかった。 それもそのはず。朝も早い。そもそも生徒達は未だに寮の中。 訪問者は欠伸を噛み殺しながら・・・あ、してない。堂々と欠伸した。 「あ゛〜・・・師匠のばかぁ・・・・・・勝手に押し付けてぇ・・・」 などとぶつくさ不平を漏らしていたりもする。 朝早い廊下を歩く。ある場所へ向かうために。
「ここか・・・」 コンコン、とノックする。 入室を促す声。 ガチャリと開ける。 ドアの上にあるプレートには『校長室』と書かれている。
「君が北斗の弟子なのかな?」 入って早々そう言われた。 「そうだけど」 「どこまで知ってる?・・・というよりは、なんて言われた?」 「『とりあえず菫が丘学園へ行け。拒否権はない』とだけ」 「・・・ハッ。彼女らしいな」 鼻で笑った。 気には障らなかった。寧ろ新鮮に感じた。 師匠を―――篁北斗をそう評する人間に初めて会ったからだ。 向かい合っている人間は一見して性別がわからなかった。 尤も、まだ自分にそこまでの眼力がないだけなのか。 それとも当人が性別に無頓着なだけか。
ちなみに大体の人間は北斗を『鬼畜』と称したりする。 他にもロクな呼び方はない。『厄災』だったり、『破壊神』だったり。 全く同意する。 たまに英雄視もされているが。
「・・・それで、何をすれば?」 「家庭教師だ。・・・専属教師といえば、もっと近くなるかな」 「はい?」 「特殊能力クラスに落ち零れがいる。うまく使いこなせてないようでな。 彼女の指導をしてもらう」 「・・・名前は?」 「石宮 珪(いしのみや けい)という。専用の教室を設けるのでそこでやってくれ」 「早速、今日から?」 「期限は設けない。よろしく頼むぞ、天宮宙」
そう言って何処か試すような視線を檻鶴 伽藍(おりづる がらん)は宙に向けた。 しっかりと受け止めてから宙は指定された教室へ向かった。
Next
************************************************************ お久しぶりの短期連載ですよぼんそわー皆様! 早速ですが過去話です。まだラグナロクがない頃の。 導入なので短め。話自体も短い予定。 新生活入りましたがなんだかなぁ。
*A・Yさん 最初鏡出そうとしたんですがいいの思いつかなくて・・・。ああなったの謎のまま。 あらまあ気付いてないのですか?反転すればわかりますよウフフv それに動物耳もプラスしてもいいと思いますよ。涙目はデフォです(煽るな) ノリはひぐらしの日常モードで(かなり違うね) えぇ。ミラもそうですねー。更夜はたとえ性別反転しようが態度変わらないと思います(なんかさらりと言ったぞ) 全然別人だから表記「そら」の方がいいんじゃないかな。作者が一番遠いと思うよ本当誰あれ。 まぁそーゆーこって>更夜 森さんはただ一番単純な漢字をあてはめただけだったりします。

|
|