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[9635] Pathetic courtship 28
A・Y - 2008年03月27日 (木) 19時12分

コンフェ「また、素直に眠気が迫る日々が訪れました」
夢幻「春眠暁を覚えずだね」
コンフェ「本当に」

response to 宙さん
うん。その件は書いてる本人としてスルー出来ないので。
緑竜さんが居てくれて良かったぁとほんと心から感謝してたり。
ボーボボに任せて爆破されたりしたら元もなくなりますしねー。
そーなのかー?>味覚
最敬愛してます。例え成り切れなくっても。
彼女にはとても残酷な設定を授けました。それを覆す機会はまだありますが、
例え作者たるあなたに勘付かれて頼まれても、しないでしょう。
一方の彼も、華爪家に向かう予定は決まってました。
驚いてたのは、彼は傲慢でなくどっちかというと心配性だから、なんです。
超御乱心です。場所も分かってません。あちこち飛び回ってます。
『協会』の内側はまだ固まってないところが多いからなぁ;;だから台詞だけ;
A・Y達も知ってるよ〜って教えたかっただけ。
斜め上だけど辻褄は合う。これを目指して頑張ります。

コンフェ「今日も朝には行くはずだったのにね」
夢幻「そう」
コンフェ「あ、でも今夜の九時辺りにまたこっそり見にくるかも」
夢幻「変に細かいからねぇ」
コンフェ「じゃ、ENTERね」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


仄かな緑に染められても燃え続ける炎。
いや、こんな環境は含まなくていい。やはり自分らの不利さを示しているが。

まず、規定外な強さを持つデストロイ。
後からやってきた、能力を破損される能力を持つブレイク始め、デストロイの配下達。
そして素早く油断ならないシーカー。

奴らは強い。最初の雑魚とはランクが違う。
その証拠として、一人たりとも弱った様子はない。

一方こちらの援軍は、一旦はデストロイを追い詰めてくれたが、何故か急に参っていた。
状況は、限りなく絶望的だ。



「ど、どーするよボーボボ。かなり不味いぜコレは……」
破天荒が分かり切ったことを言う。
ボーボボ以外も焦燥を秘めながら、目と武装を敵に逸らさないこと必至だ。

じり、じり……と滲み寄るデストロイ達。

ボーボボはサングラスを整え直した。
「俺の家には、代々伝わる家訓がある」

ボーボボの後ろに居る五人が、一斉に彼の背中に目をくれた。

「どうしても勝てない相手には…………」
「勝てない相手には……?」

平原が聞き返す。
ボーボボは振り返った。



次の瞬間、あもえも言わせず緑竜と、ガイの腰を腕で丸ごと包み上げた。
そして、デストロイ達から正反対の方向へ、走って。

「――――逃げるんだよおおおぉぉぉぉぉ――――!!!!」

と、腹の中を全て吐き出す限りを越えて、叫んだ。
右腕にガイ。左腕に緑竜を丸太担ぎしての全力疾走だった。

「さ、賛成賛成……!!!」
ガイもボーボボの腕の中から必死な面持ちで肯定の挙手を示す。
とっさに残された三人、ソフトンと破天荒と平原も、ボーボボに続いて敵に背中を向けた。

悔しいが、ボーボボそしてガイの判断は正しい。下手なプライドは捨てるべきだ。







一方、人間達のある程度は予想していたが、正直ちょっと拍子抜けの行動を取られ。
けれどすぐに獲物を追い詰める野獣に気持ちに戻る、インセスセント・メテオは。

「逃がすかよ!」
「ちょっと待て」

頭であるデストロイの命令に一旦足を止めた。

「ブレイク。お前が中心になって追え。クライシス。ちょっと俺に付いて来い」
「へ?俺だけですか?」
「そうだ。コンフュジョンを探す。……もう目と鼻の先だ」
「あ、それは良かったですね」
「はい。それだけですね。じゃあ俺は行って来まーす」

ブレイクは揚々と一群隊を引き連れて、逃げる人間らを追いかけた。
残ったのはクライシス、デストロイの他にもう一人。

「……知ってるな?コンフュジョンの正確な位置……」
「はい。ご案内しましょう」
「ついでに、さっきの男達より可能性の高い『旦那さま』は?そいつも傍に居るのか?」
「あ。あー……なるほどねー……」
「おそらく。他にも目ぼしい『旦那さま』候補が居ますけど。そっちから片付けましょうか?」
「捨て置く。とかくコンフュジョンだ」
「了解しました……」

シーカーは原罪四部へ、胸に手を置いて頭を垂れた。







一先ずは逃げ切れたようだ。
火の海を越えて、緑ばかりが目に付く領域に入った。
今はどこもかしこも仄明るい光を宿した梢ばかりで、元の遊園地にすればどの辺りなのかも判断付かないのだが。

「一体どうしたんだ?」

緑竜が、自分と同じように担がれたガイを見て言った。
明らかに疲労困憊している様子。
ブレイクによって負傷したのが原因とは、違うと察せられた。

「……あ、あるものが必要で」
「薬か?」
「似たようなもん。携帯してきたものじゃ、足りなかったらしい……ちぇ」

ガイは悔しそうに舌打ちした。
どうやら、彼は持病ありらしい。
鬼が病を抱えているなんて見たことも聞いたこともないが。

「どんな症状だ?専門ではないが、内用によってはなんとか作れないこともないぞ」
「いや、確かに似たようなもんって言ったんだけど……」

やけに言葉を選んでいるようだった。
なんだか、迷っている。苦々しい顔で、言うか言わざるかを。
だがこの状況下を感じ。こちらが痺れを切らしそうになる前に、遠慮とかしてられなくなったのだろう、
ガイは首を大きく振り被ってから、緑竜に、彼らに尋ねた。

「な、なぁ。あんた達の中で」

鬼の青年は、大真面目に切羽詰った表情で聞いた。

「――――酒持ってきてるの、居ないか?」





『…………………………………………はあ!!?』










「――――ママ!」
「ティネート!!」

観覧車の手前の地上にて、抱擁する母娘。
レムが実体じゃないから、実際に触れ合うことは出来ないが、まあ互いの気持ちが通じ合ってればいい。
彼女らの後ろで、タイラストが心から和やかそうに微笑んでいた。

「良かったわねぇ。さて、次は、どうしましょうか?」

クルクルと傘を回しながら呟いている。または、レムに聞いているようだった。
レムはハッとするように叫んだ。
「あの!」
「なぁに?」

無垢な眼差しを返してくれた。
レムは、慌てて今自分が、タイラストに何を尋ねるべきか考えた。
幸いにも、タイラストの呑気さとティネートの心遣いがレムに落ち着きを与えてくれた。

「菊…ええと、大地の神霊の居場所とか、分かりますか?」
「……大地の……」
一瞬だけ、虚を突かれたような、呆然としたような顔をしたタイラスト。
「出来ますか?」
「やってみるわ……――――」

レムに念を押され、ティネートにも見守られながら、タイラストは目を深く瞑る。
僅かのようで長い合間を待った気がする。
レムが居ても立ってもいられない状態を過ごす内に、タイラストの目蓋は開かれた。

「――――…………見つけたわ」
「本当ですか!?」
「ノイズが多くて、当人の存在力も小さいから、正確な位置は分からない……もしかしたらこの辺りと」
「大体でもいいんです。案内して下さい」
「ええ……でも……」
「どうしたんですか?」

タイラストは、僅かに顔を俯かせていた。
どんな表情をしているのか、レム、ティネートも覗くことは出来なかった。傘が死角にしていたから。
ポツリ、とタイラストは言葉を零した。

「今、彼は幸せそうね」
「え?」
「でも、それは昔の幸せ。不幸の始まりだと知りつつも、無視して過ごしてきた想いの欠片」
「……?」

預言者めいたことを述べるタイラスト。
幸せという言葉を吐きつつも、出した音には哀しい感情があるような気がした。








菊之丞の目の前には、木々の緑を中心とした、色取り取りの草花が咲く、清らかな世界が広がっていた。
仄かな光が、夜の時間帯なのに月を日に変え、星を木漏れ日に変えた。
近くから、小鳥や虫の鳴き声が聞こえる。遠くから、河のせせらぎが聞こえる。
目の前には、美しい蝶々が二羽舞っていた。
白い翅に紫の筋を持つ蝶と、緑の翅に黒い筋を持つ蝶だった。
菊之丞は、彼と彼女に微笑みをくれた。




あとがき
燃料はお酒でした。勿論、ガイは二十歳過ぎてる設定だよ?(何故疑問系)
シーカーは空気読める子。状況によってわざと読まない子。(これは確定)
タイラストは天然です。(これも確定)

[9636]
宙 - 2008年03月27日 (木) 20時32分

それは機会がないのと、同義です>残酷な設定
まぁ止めませんが(おま)
なら急いでレスしなくっちゃ、いけませんね。

ボーボボ達撤退!三十六計逃げるにしかず!ですね。
抱えられた二人。あ・・・うん・・・そうだね・・・(何)
酒だったんだ。あ、「呑み過ぎ注意」ってこのこと?漢字があれだったのは。
デストロイ君はクライシスとシーカーと・・・そうか、行くのか。

ティネートちゃんとレムは合流。
菊の弱りようはこの時点で酷くないですか。今更ながら。
・・・始まるのかしらね。こっから。



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