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[9631] Pathetic courtship 27
A・Y - 2008年03月25日 (火) 15時20分


夢幻「本当にこの章だけを何話進ませるつもりだ……?」
コンフェ「骨組みはもう30話いってるとかないとか……」
夢幻「ギアをかけ過ぎじゃないのか」
コンフェ「大丈夫ですよ。……たぶん」

response to 宙さん
無理は、してないよ?(疑問系ってのが問題かも)
メテオでいいかもしんね。ポリフォニーもカオスの方が短いし。
グギャよりこっちが危ないですね。>前作の初期並みの冷静さ。
素直に中ボスって言った方が良かったかしら。じゃあ中ボス級がワラワラ……\(^o^)/
今のコンフェも今のデストロイとどっこいな状態ですから。
そーゆうことです。強そうだけどそうでもない能力設定。>リメンス。詳しくは下で。

コンフェ「これでも初期より抑えたと作者が言ってた。リメンスの能力」
夢幻「そーなの」
コンフェ「じゃ、どんな感じになるかENTERしましょう」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


パチャオとチャアポ、そして彼らを助けたリメンスは近場へ逃げ隠れた。
リメンスがフードを外す。薄い青の髪が露になった。

「リメンス、戦えるタイプじゃないでしょ!?無茶しないでよ!」
「今さっき再生させたものは驚いたけどな。……けど、所詮虚仮脅しさ」

パチャオの言い分を肯定するよう頷いてから、リメンスは真摯な顔で申した。

「…………お願いがあるの」
「何をするつもり?」
「これから、この地域一杯にわたしの力を掛ける」
「「!!?」」
「当然、範囲が広すぎてわたしの魔力じゃ足りないわ。……そこで、力を分けて欲しい。
 既にプラスティカート。エローロや協力してくれた人達の力を分けて貰ったわ。……でも、ちょっとだけ足りなかった……だから」
「い、意味はあるのか。こんなところでお前の能力を使うって……」

薄い青の瞳に、憂いの色が帯びた。
だが一旦伏せて、次に開いた時には強い決意の眼差しになる。

「……父様の策でもあるの。いえ、それだけじゃない。此処に眠る記憶には――――」

リメンスは、話した。
バーバロウスに頼まれたものとは別で、自分が偶然見つけた、此処に宿った過去を。

「……そうか、つまり、確かめる為って訳か……」
「…………分かったよ。リメンス」

パチャオはチャアポと目を配らせ合って、リメンスの申し出に了解した。
三人は頷き合い。手を伸ばす。
リメンスの手に、パチャオ、チャアポの手が重なる。
静かに、目を閉じて集中した。
パチャオとチャアポの内から湧き出る魔力が光となって、腕を伝ってリメンスに与えられる。

二人の魔力が流れてくるのを感じながら、リメンスもまた仄かな輝きを放ちながら、杖を上に掲げる。

「とうに過ぎ去りし幻影でも、心を揺さぶる想いならば――――」



仄かな光が、薄く波紋を立てながら、空に広がった。







「……!!?ウーノさんアレは!!!」
「広範囲の魔術だ……!それも、この感覚は……」
不思議としか言い様がない錯覚が、彼らの目の前で起こった。
薄い光の膜が、緑色に輝きながら遊園地を球状に覆う。
光が付けられて見えた、大型のアトラクション。それらは実物化した緑に埋められるように変えられた。

それは森林。山々。
不気味さを打ち消す薄くも柔らかな木漏れ日。
豊かな草木の香りに、奏で合う小鳥の鳴き声。
何もかも心穏やかになれそうな憩いの自然が、其処にあった。

「綺麗なのらー……」
「そうだね……」

田楽マンは素直に感嘆し、ビュティも心地良さそうに髪をかき上げた。
しかしウーノは表情を硬くしていた。
これが一種の罠だと察したからだ。……外観は何の害もなさそうにせよ。
だから、ビュティの腕をやや乱暴になるが引っ張った。

「…え?!」
「もう少し、離れましょう。私達も、取り込まれる訳にはいかない」
ウーノの意見に、ビュティは惚けていた意識を取り直す。
「は、はい!」

ウーノがまだ目を覚まさないレムの体を担いで、遊園地を離れて行った。
安心出来るのはせめて、この魔術の源に当たるだろう光の膜が届かない場所へ。







「…………あ、懐かしい匂い。想い出が蘇ったのね」

タイラストが、顎を上に傾けながら微笑んだ。
またなんのことだと、レムは尋ねようとする。

「形は変わっても土は変わらない。形は消えても跡は消えない。……色んな想いが根付いて染み込んでるわ」

仄かな光の膜が広がったのは、その直後だ。



観覧車に光の膜が降り注がれる。
巨大な遊覧船の一つに苔が生えていた。間もなく緑の岩肌や生い茂る草花と化した。
異常だが、危険はなかった。仄かな光はティネート達に触れてもただ儚く輝くだけだから。

状況の劇的変化にティネート、エイロネイア、そしてヴィーヴィーが顔を見合わせあう。

「……どうやら、引き際らしいな」
「そのようね」
「……」

エイロネイアはまだ宵闇の部分へと飛んで、消えてった。
ヴィーヴィーとティネートは対の方向、彼の主と、彼女の母の下へ飛んだ。







水泳浴場で戦っていた陣営は、この時ショッピングモール地帯を疾走していた。
「む、魔力が激しく波打ってるぞ……」

低空飛行して先頭を務めるヴィルヘルムが言った。
間もなく仄かな光の波が一杯に広がって、人工物のアーチを樹木のアーチに変えた。
皆が戸惑って足を止める。ヴィルヘルムは冷静に分析した。

「時空間が歪んでいる。過去と現在(いま)の境目を弄ったんだな。相当の使い手が」
「何の為に?」
「知らん。私には情報が足りなさ過ぎる。……大体、心当たりはそっちにあるんじゃないか」

ヴィルヘルムがくれた目線の相手は、コンバットだった。
彼は軽く歯軋りをしていた。ヴィルヘルムが見やる前。この光景が広がる直後か。
ハンペンがゆっくりはっきりと尋ねた。

「コンバット、何か、知っているのか?」
「……人の過去には……」

コンバットは、顔を上げて言った。

「触れてはいけない部分としての思い出が、大抵の人間にはあるんです……!!」

ヘルメットの影に覆われた眼光から、滲み出すような強い感情がある。
それは怒りなのか。拳を硬く握り締めていた。血が僅かに流れていた。

「……分かった。無理に言うまい」

上司の心遣いに軽い敬礼を送って、気を取り直す。

「はい。……だから、急ぎましょう!」

皆頷き、疾走を再会する。



「人の過去には……!」

首領パッチが、パチ美になって言った。

「触れてはいけない思い出が、大半の女の子にはあるのよ……!!」

女装用の金髪カツラを揺らしながら、何やら強い感情を振り絞っていた。
たぶん、悔しいことだったんだろう。空いてた手にはヤッくん人形を首が捥げそうなくらい強く握り締めてた。

「よし、分かった。もう引っ張らなくてもいいな」
それまで引っ張ったというより持ち運んでたへっぽこ丸が、首領パッチの手をパッと離す。
走ってたから放り投げる感じで。

「え!?なにそのあっさり感!気にならないの!?パチ美の過去聞いてみたいと思わないの!?」
「気にならん」
「時間があったら聞きます」

へっぽこ丸は振り向きもせず、藤宮人は一応程度に返事して。
後は無視して先へ駆けて行く。

「ま、待って〜!パチ美を置いてかないで〜!!」
涙目でヤッくんをガシャガシャ鳴らしながら、パチ美も走って吐いて来る。



彼女は、コンバットとは別の心懸かりがあった。
あの光から、不吉な予感が見えたような気がした。胸元を押さえながら、祝子は走る。

(…………久耶子……一体、何処に居るんだ……)







「……危なかったぜ」
ガイが腕に赤く真新しい痣を着けて、汗を流しながらけれども笑んで言った。

彼を切りつけようとしたブレイクも、有利な立場としての笑みを消さないまま、太刀を横に持ち直す。
「ブレイク……名前からして破壊の下位互換だな」
緑竜が推測を述べる。

デストロイとほぼ同等の意味合いを持つ。ブレイク。
英訳にしてbreak。壊す。砕く。休憩もとい中止。解読。突破など様々な意味合いがあるが、総じて『破損』をつかさどっている。

「鬼の……俺の拡散する力も破損させたってことね」

無理やり押し切るような力。
霧になっている自分でも切れる力を感じて、急いで拡散を解いたってことだ。
解かなかったら腕一本は持っていかれたかもしれない。

「デストロイ程の派手さはないけどね。確実破損なら俺の分野。取り除くとか防いでるってものが対象に限るけど」



その時に、仄かな光の膜が、空から地上に降り注いだ。
粉雪のように振り掛けられた地面に、緑が宿り、芽吹くことを省いた樹木が現れる。
火の海と交じえると滑稽で幻惑的な世界になった。

「んだこりゃ?」
「リメンスだ。今宵一番の大仕掛けを施し始めたな」

クライシスの隣でシーカーが話した。
詳しい説明はないが、どうやら、あちら側の目的が本格的に動いた。それが表面化したものらしい。



景色が移り変わり行く中でも、ガイはふてぶてしい笑顔を崩さない。

「……ふーん……本当此処に来て良かったぜ。カタアリにもおもしれー奴が一杯…」

筈だった。



――――ドクン



「うっ……!?」
体内に脈打つ変動。
この感じは。
ガイは此処まで来て始めて顔色が蒼白になりかけた。
(……『燃料切れ』!?マ、マジかよ……)

「ガ、ガイどうした!?」
足腰がぐらついていたガイを、ソフトンが支えた。
けれど目眩が消えない。というか、頭が空白になっていくのをガイは感じた。

(こんなところで…………今『元の体』に戻ったら…………絶対る!!)







「…………イス………ライス………ライスさん、ライスさん」

何度も繰り返して呼ぶ声が、はっきりと聞こえてくる。
至近距離での爆発技という無理を通して、けどその衝撃で扉を破壊することに成功し、外に出られた。
戻ってくる意識からまずすることは、足指や手指を動かしてみる。……よかった、まだ五体満足のようだ。

「……う…」
「ライスさん……大丈夫ですか?」

心配した顔で覗いてた人物は久耶子。
ライスは目眩を起こさないようにゆっくりと背中から起こした。

「私も今まで気を失ってたみたいです。ほんの数分程でしょうけど…………」
辺りを確認すると、何かの間違いを目にしたような愕然に見舞われるライス。
久耶子も同じ気持ちだと分かっていつつも、尋ねてしまう。
「………外、ですよね?」
「外の筈です……でも、分からないです……」

闇が少し薄らいでいた。他のアトラクションの輪郭は見えなくなっていた。
全ては仄明るい緑の梢で先を遮られている。

外の景色が変化する様を二人は見てない。
本当に遊園地から全く別の施設へワープされてしまったのか、と疑い不安になりそうだ。
しかし立ち止まっている場合じゃない。
道に朧が掛かっても、足を進めるんだ。
ライスと、久耶子と、ランバダの三人で――――

「――!!ランバダ……ランバダはっ!?」
「落ち着いて下さい。彼だけ遠くに飛ばされたなんて有り得ませんから」
「分かってるよ。とにかく、ランバダを探さないと……!」

急に駆け出そうとするからか、打ち所が悪かったのか、ぐら着く足。
久耶子に半ば肩を貸されるように、ライスはランバダを探索しに行った。







「これは幻像に過ぎません!リメンスという、さっき見たフードの少女のカタアリを見つけて下さい!
彼女から術の発動キーである杖を離せば、まやかしも消えます!」

足首まで浸かる水、濃くはない霧の他に、無数の木々が彼らの視界を占めていた。
さっきの花園とは比べ物にならない量と、高さで。

頼りにするのはコンフェの勘だ。リメンスの波動を察知して、辿り向うことが出来るのだから。
(……ノイズは多いけれど)

過去の波が、リメンスの位置把握を妨げていた。
彼女は今、広大な範囲で術を発散している。膨大なエネルギーの中心として、だだ漏れに力を流している。
しかも、リメンス以外の力が混ざってドレが目当てが断定出来なくなった。
上から見ればすぐ分かっただろうが、生憎そんな方法も余裕もない。
近いのは確かだが、なかなかに視え辛かった。

それに、ヴァニティの姿がチラリチラリと覗くのが気になるが、これは無視。意識から外す。
だが、あちらは無視してくれないらしい。
彼が此処で戦ったという土地の記憶が、コンフェ達に牙を向ける。

赤い波風が立った。
鱗のように太く硬い個々の水泡が、コンフェ達を囲んで閉じ込める。

「……攻撃は必要ない!気持ちだけ前に向えばいいんです!」

コンフェは構わず赤い水壁に向って体当たりをし、後も続くのだった。




あとがき
リメンス、能力全開。本編で説明したけどもう一度解説すると、『過去を再生させる程度の力』です。
条件はその土地・場所であること。リアルな幻であるけどバーバロウスのような殺傷性は皆無です。

次回から中盤戦に突入。
少し長いけどリメンスの世界に入ったので一旦状況の整理。

[9632]
宙 - 2008年03月26日 (水) 11時26分

見事にこの章だけ、ですよね。確かに。
そうか中ボス級がワラワラと・・・>メテオ

え?父様?それ誰?ロウスさん?>リメンスちゃん
ホント範囲広すぎるよ。
複数から魔力貰ってノイズ、もあるんでしょうな・・・。

ビュティたちはさらに退却。
ティネートちゃんとエイロネイアの戦いも終わりましたか。

大仕掛けってことで焦燥感にかられるコンバット、別の人へ祝子さん。
首領パッチはまー、いつも通りって所(笑)
しかも流された!

ガイさん大ピーンチ。
戻っちゃ・・・駄目だよね・・・。燃料ってなんだよぅ。
シーカーまだいた!Σ
バダはさてどこでしょう。他の2人は無事を確認。
コンフェ君が中心となってこっちもどーなるんでしょう。



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