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[9595] ESP element 19
A・Y - 2008年03月15日 (土) 17時59分


凪「春ですね〜」
モルフォン「春ですよ〜」
凪「自重はしてますか〜?」
モルフォン「してるようでしてませんね〜」

response to 宙さん
ええ、骨組みだけで五話は引っ張られるかと思います。>昔話。
はい。姿は変えてますが旧毛から来た人です。特徴は出したしまず間違えないかと。
ジェダさまと黒猫さん、この二人だけでも勝てる気がしないっていうか不利な奴らです。悪く言えば少し愚か。
逆に苦戦するのはライス達ですね。見た感じ負けそう、でも切り開かなきゃって雰囲気です。

凪「今日出すとしてこの章の続きは何時になるでしょうか」
モルフォン「カタアリ編に力を掛けているようですから、多分良くて今月中にもう一個あるかないか」
凪「微妙ですねー」
モルフォン「全体に比べたらまだ良い方じゃないかなと思います。……ではENTER〜」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



釣り人カジカの話を拝聴し、精霊石の洞窟を後にした。
夕日もとうに落ち強風が舞う外を歩く面子は、モルフォン、凪、祐刃、紫、千凪の五人。
人数が洞窟に入る前から増えてもないし減ってもない。
カジカとジェードはまだあの洞窟にて用事があるようで、今も居続けている。

さてこれからどうするかと問われれば、まだ帰りたくなかった。皆、口には出さないが態度でそう答えている。
カジカの話の解釈を論議しようと歩くが、風が洞窟に入る前より一層激しく吹きつけていた。
凪も不安になるくらいの強風だ。
ただ単に吹き飛ばされそうな、嵐の前置のような、というのとは違う感じがするような。
耳にざわざわと煩く囁いている。不快な幻聴がした。けれど、無視も出来ない。
ただの風の音ではない気がしたから。誰かの忠告かもしれないから。……しかし結局分からない。

そういえば、モルフォンもこの強風に何らかを予感しているのか。
彼の表情もまた微妙に顰めていることにも関係あるのだろうか。
凪は祐刃達の会話を聞き受けながら、モルフォンにも話を振ろうと試みた。



だが、その前に彼らは立ち止まった。
進行方向に一人の人間が、彼らを待つように佇んでいたから。

四十代か五十代くらいの男性だ。
短く刈った灰色の髪に、穏やかさと鋭さを秘めた琥珀色の双眸。
鍛え抜かれた筋肉質の体格。機動性を主にした服装。外観と雰囲気からしておそらく傭兵か。
体の右腕から首回りに甲冑らしき鋼鉄の装備をしている。
ガンドレットという代物だ。無骨なフォルムは如何にもその男の武人らしさを表していた。

「よお」

彼は馴れ馴れしい笑顔を向けている。こちらに向けて素手を振っている。間違いなくこっちに声をかけている。
この場で彼の知り合いはと、互いに顔を見合わせる前に動いた人が居た。
モルフォンだ。小走りで大柄な男に近寄って行く。
それも親しい間柄のようで、気張りがない微笑付きで呼んだ。

「父さん」
と。



「へぇー、お父さんか。…………ん?」
「………え?モルフォンさんの」
「はい。父です」

モルフォンが多分涼しそうな顔で紹介する。男はがっしりと両拳を腰に当てて自慢するような笑顔だ。
年齢的に問題はないだろう。が、こうして並べると…………なんとなくというか、殆ど似ていない。
例えるなら熊と猫。山と月。大木とマッチ棒……最後のは言い過ぎかな。

「ああ、似てないと思っただろう?コイツは母親似の細面でなぁ、よく病でぶっ倒るような奴だから」
「父さん。僕の病弱は子供の頃の話でしょ。変なこと付け足さないでよ」

ガハハと笑う父と呼んだ男に、モルフォンが嗜める。ちょっと赤面しながら。
少し砕けた口調といい、どうやら彼には気を許せるらしい。とても自然な形で。
ああこれは。確かに、親子らしい。

「で、例のお嬢さんは碧色の礼儀正しそうな子だな。……予想より数が余ってるな」
「思ったより『光』に惹き込まれた人が多かったんだ。彼らはその一部」
「ミスティーションか」
「まあね。それより、こんなところに何時まで突っ立たせるの?」
「そうだったな。……おおい、君たち」

こちらに向き直って彼は凪達に宿の話を持ち出した。
どうやら、モルフォンが連れ付きで帰って来ることを見越していたらしい。

「精霊も怯えるくらいの強風だ。君たちもしんどいだろう。早く温かい部屋に入って美味いもん食うんだ。
 デカイところだから空きも余裕であるぞ。追加分は当然全部おごってやる。モールが」
「はい、ご迷惑おかけしま……えっ!?」
「大丈夫大丈夫。懐はちゃんと温かいですから。ツケも入りませんよ」
「いえ、そんなモルフォンさんに「ああ、それなら良かった」…祐刃さん?;;」
「後でうちの学長に相談かなって必要もないようで」
「それならおごらせて貰いましょう」
「…………ええー……;;」

どうやら、ミスティーション所属の子供達の辞書には遠慮という文字がないらしい。

「――――それと、父さん。一体どうなってるんですか?」
「あー、俺にはどうしようもない事態なんだわ。これが」
「まさか…………原因は付近ではない?とか」

モルフォンが、わざと漠然とした形で父に尋ねている。
彼の父は何のことか分かっているらしいが、傍目からすれば見当が付かない。
親子以外はただ疑念と好奇心が沸き、その視線に気付いた父親が、彼らにも分かるよう促した。

「あちこち回っているんだよ。ここら一帯もアレにとっちゃあ通り道でしかないな……おお、来るぞ」

モルフォンの父が顔を上げると、釣られるように皆、今宵の荒れる夜空を見上げた。








それは、単に強く風が吹いたと、感じることが出来なかった。
大気に重みがかかったような気がした。
大気の色が見えたような気がした。
前者は折れそうな程揺れた梢が、後者は渦の形に巻き上がる砂塵が例えただけかもしれない。
あくまで、気が伸びやかだったり神経が太かったりする人ならば、心に留めないし、見逃すかもしれない。

モルフォン、そして凪達は運良く『ソレ』を見れた。
とても唐突で、とても強烈な『ソレ』を。









「な、なにアレ……?」

祐刃がポカンと呟いた。
開口しているのは千凪も紫も凪も同じだった。

流れ星にしては大きすぎる。
夜雲にしては眩しすぎる。
それに、いくら風が流れているからって。
今過ぎ去って行ったモノは、速すぎる。

「……コレで五度目か」
「父さん、もしやアレは……」
「間違いねぇな。しかも、半ば暴走してやがる」

親子が話している。
そして、彼の父は真顔で言った。

「――――大気の神霊だ」



「……………………………………………………は?」



間を置いた声を出したのは祐刃だった。
紫も呆然と口を開いた。千凪の方は口を押さえていて、悲鳴を堪えたようにも見えた。
モルフォンは唇を噛み締めた。
凪は…………皆の反応から重大なものだろう、ということは分かった。後は単なる疑問詞が浮かんだ。

「どうりで、大気が納まらないんだ」
「世界中の大気が震えてるぜ。嵐が起きないだけまあ、まだマシと言ったところか」
「ちょっ……と待ってよ!?」

祐刃が親子に割って入り、説明を強く求める。
凪も尋ねたかった。祐刃よりもっと根本的なことだったから、先に前に出てしまった彼に割る事も躊躇われた。
状況こそ飲み込めないが、自分の周りの空気も穏やかでないことは分かる。
けれど、一体全体何を指してどう起こっているのかが、まず理解出来なくて、情報が足りなくて戸惑った。

「凪さん、もしかしなくても、神霊って始めて聞いた?」
「あ、はい。精霊のことも今日初めて知った私には一体何のことだか……」
そんな凪に説明してくれたのは千凪だ。
神霊という、精霊の上位であり、自然界に多大な影響を与える強大な存在のことを簡潔に教えて貰った。
神霊は風火地水の四つがあり、内一つの風=大気を司る神霊が暴走したようだ。
理由は分からないがおかげで世界各地で嵐が吹き荒れている。

「神霊は必ず宿している人物が居るの。その人にとって生命的な危機があったか、精神が文字通り崩壊しかけて暴走したか」
「いずれにせよ徒事じゃあないわよ」
「な、なんとか、出来ないんですか?」

千凪達の説明を聞いてる内に事態の深刻さが具体化した。
それで不安と戸惑いの余り、つい、モルフォン達に振ってしまった。
神の霊と呼ばれるくらいで、世界中の風を荒げさせるような、明らかに規定外な存在を止めようとするなんて。
同じ暴走でもさっき戦ったA・Yより困難だ。比較にならないだろう位。
冷静に考えれば考えるほど無理だ。言った瞬間凪は自分を叱り飛ばしたくなった。

モルフォンはじっと唇を噛んで考えている。模索しているが、顔色からして良い案は浮かばないのだろう。
返答として先ず彼の父が口を開いた。

「……モルフォン、アレを捕まえられるか?」
「無茶言わないで下さい。速過ぎます。……しかも、目的もなく世界中を何週もしているようなものを」
「待ち伏せしたら、吹っ飛ばされるだけだな」
「父さんが盾になるなら試してみますよ」
「おいおい酷い息子だなお前は。…………つーことで、俺達には無理だな。
 大人しくしっかりした屋内で布団被って寝とく。これが最良の選択だ」

何も出来ない。という事だ。
分かり切った答えだった。確かに、どうしようもない。
けれど、知ってしまって無視出来る様なものだろうか。
大気が荒れ狂う夜を。不穏に動き回るように流れ続ける雲を。覗いたり消えたりを繰り返す月さえ不気味と感じるような空に。

モルフォンの父は深呼吸をした。
誰が見ても大きく息を吸って、大きく息を吐いた。
溜め息じゃないようにしたのかもしれない。
その後ろに付けるようにして呟いた。



「――――こんな夜じゃ、眠れそうもないな」





あとがき
モルフォンの父さんが出ました。名前もありますが今回は置いといて。
今回出た神霊。これが爆走する理由は他の編を見れば察しがつくかと。

…………ん?無いって何がぁ?( ´∀`)

[9598]
宙 - 2008年03月17日 (月) 17時16分

良い方であるかないかって。
モルフォンさんのお父さんのご登場。
確かに見た目は似てませんねー。
例のお嬢さんって?え?

大気の神霊が暴走?え?宿主って確か美歌さんじゃ。
えー!?彼女に何が(^^;
他の編って、まだ、わかりませんよ!;
カタアリ編で空気が荒れているのもこれに関わるんですか?
普通なら落ち着いて眠れませんねー・・・。



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