【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中エントリーお忘れ無く

小説掲示板だわぁ〜♪♪

何か記念に書いてください!

ホームページへ戻る

名前
メールアドレス
タイトル
本文
URL
削除キー 項目の保存


こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[9577] TIPS
A・Y - 2007年12月28日 (金) 16時23分



これは粗末な一辺にしか過ぎない
けれどあなたにとってきっと大事になる欠片なのだ


                          ibn・Prophete

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※




【古き森に必要ないもの】

良い村。ということは認める。
まず、水道はしっかりしていた。
交通便は、村内だけならちゃんと整えてある。
並ばない家は木造が多いけど、きちんとした建設。
この田舎は見た目よりちゃんと機能的に整っていた。
しかし、発展しているものの中でただ一つ、足りないものがあった。

それは――――電気を全く通してないこと。

「此処の風土が原因のようなんです。電気や光といった性質を一切受け付けないというか」

中枢はやはり世界樹にあるらしい。
雲まで届く巨木は、その特質な成分を酸素と共に放出し続け、一部の天候を封じてしまっている。
此処だけでなく、各地の世界樹の分身である深緑も同じだった。

トスは本物の雷を見たことがない。遥か彼方にある暗雲から迸った小さな光を一度見たきりだ。
だからこの村で使う明かりは全て灯油製なのだ。

「モクの村にはまだ電話とか電灯とかあったんだけど……」
「ああ、あそこは深緑関係で一番発達しているところですから」

モクの村の場合。近くの都市から電気を分けて貰っている。
それでも電導部分が悪くて、月に何日かは点検しなければならないとか。
最悪の場合、予備の自己発電を使わなければならないとか。

頭に妙な重みを感じながら、透は念を置いて尋ねる。
「ここが一番電気を通さないとして、他の深緑はどれくらい?」
「大体同じくらいかと思いますよ」

電気を蓄えることが困難なら、他で補えばいい。
灯りと温かさは火。涼しさは風と水。保存は木と氷。作物は土。勉学と伝達は書物という風に。
ぶっちゃけ、人力発電しなければならない状況によく陥るくらいなら、いっそ使わない方がいい。
そう結論する集落が圧倒的に多かった。

「……ので、モクの村以外は使ってないと考えた方がいいかと」
この話を横で聞いていた宙が、つまりと言うことを正直に口にする。
「……お前、結構難い仕事引き受けたんじゃね?」
「……そうかもね」

その時、子供がトスの後ろから透に駆け寄った。
トスに近い面影を持つ幼い少年。族長家の末っ子だ。
はい。ともみじのような掌が渡したのは、乾電池だった。
単一から単四まで各種揃えてある。

月一に来る行商人から買い占めてるらしい。
電気が必要なのは懐中電灯と動く玩具くらいなものだから。
この子はさっきの話から透が電気を必要だと思って、持ってきたのだ。

とりあえず、気持ちと一緒に受け取っておこうと思った。









【メモ帳より、虫獣について(現時点)】

虫獣。ちゅうじゅう。世界樹の根元を初めとした特殊地域『蟲守の深緑』のみ生息する生物。
虫、また類似種を巨大化させた生態。各々分けられているが昆虫類と大差がない。
大きさは平均して直系120cm。高さ90cm前後と、人間の子供くらいである。
大型として10m.を越すものがある。20m.以上の希少種は『虫獣王』と呼ばれている。
性質は総じて獰猛。縄張り意識が強く、同種でも踏み込めば激しい争いを起こす。

紫触という唾液・排泄物等の体液を主に威嚇や攻撃などに吐き出す。
全ての生物にとって(虫獣も含む)即死性のある猛毒である。
散布された一帯もしばらくは(大凡4〜5時間)は瘴気が残っていて危険。
その場の酸素を取り込めると体内のホルモンバランスが崩れ、
目眩や吐き気、痒みを催し、体力のない者はその場で卒倒することがある。
長時間その場に滞在すると最悪の場合死に至る。
虫獣同士の場合。虫獣一匹を濃度が最大である散布直後の密室に閉じ込め、20時間以上放置するという実験を行う。
結果、なんら生態の変化がなかった。虫獣自身は散布後の紫触への耐性が確認された。
(卵、幼虫、大型なども同様の結果。虫獣王級は割合しておく、見るまでもないだろとう思われ)

有効な対策は特になし。紫触の解毒剤(予防剤)は精製されていないことが大きな要因。
虫獣との接触の際は厳重な警戒を払うこと。
もし抗戦するようなことあれば、強力な銃火器が必須。先手かつ一撃で仕留めること。
サバイバルナイフ等で直接斬りかかるのも下策。高い確立で虫獣の体液=紫触が掛かってしまう為。

妥協案として、「樹液アメ」という飴が緩和剤に値する。
蟲の死骸の粕が交じった琥珀色の飴。深緑の樹液を加工したもの。(特に添加物を含めてない)
味は極甘。体内に害はない。効果は半日前後。
深緑から作られたものだからか紫触の散布された域でも特に体調を崩さず活動出来ることが確認させている。
しかしあくまで気休め程度。「樹液アメ」を口にしていても紫触を直撃すれば間もなく死亡する。

世界樹との関係は不明。
昆虫類を虫獣という生物に突然変異させた要因としての推測がある。(公式記録などの証拠はない)
しかし、虫獣にとって絶対的存在であるらしい。
かの暗黒世紀に残された記録によると、世界樹に向けられ発射された、核級含む複数のミサイルを
虫獣王複数を筆頭として防衛し、相撃ちを含んで全て撃ち落した。
この逸話には蟲守も関わっている模様。(でなければあんな優れた統率はありえない)

次は蟲守さまについて調べ付いたことを書く予定。









【黒薔薇の御伽噺】

一輪しかないと喩えられる花がありました。
その花はクロイバラと読んで、黒薔薇と書きます。

地に着く程の艶やかな髪に、透き通りそうな肌をした少年の姿と聞きます。
髪と目の色は時代によって色が様々。けれどその麗しさはどの色でも褒め称えられたそうです。

美しい黒薔薇を巡って争う男達が後を立たなかったと聞きます。
その中で勝利し、黒薔薇に認められた男は『旦那さま』として、黒薔薇を生涯所有するとか。
黒薔薇は『旦那さま』には伴侶というより家具のような体裁で、旦那さまに愛し尽くしたそうです。
そして如何なる地獄の中でも『旦那さま』を、本当に死ぬまで守り切るそうな。

黒薔薇に本当の死、消滅なんてありません。
数年から数十年をかけて、またこの世に咲く花ですから。
そうしてまた新しい『旦那さま』と出会うのでしょう。









【思い出したこと】

なんら変わりの無い一日だった。
この一時も、特に異常ではない筈だった。

「〜♪」

その少女が鼻歌をしながらティーカップを掻き混ぜていたのも。
相手するのが彼女を天敵とするカタチだけアリなものだとしても。

「無理しての痛々しい笑顔ねぇ。なんか、いつもより偽ってる?」
「気になります?」
「なるわねぇ。あふふふふふ」

にやにやと笑う女に、気だるい顔の少年。
今日の彼女は無邪気な少女の人格で、明け透けな言葉をよく吐いた。
そこにすんなりと交じった男。

「クスv今日和、コンフェ君と……」
「やぁ、塵屑野郎。血の紅茶でも飲みに来たのかい?」

笑顔でかなりの暴言を挨拶に使われた。
どうやらかなり嫌われているようだ。
しかも冗談じゃなく本気で血を淹れようとするから酷い。原料は自分の手首からだ。
襟を見事に赤く汚しながも、鼻歌交じりにカフスで少し拭けば傷も汚れも無かったことにされていた。

「僕、もう行っていいですか?」
「どうぞどうぞ。私も消えるから」

凄く手早くクッキーやポットを片付ける。
残されたのは一杯の新鮮な血液入り紅茶。

「それじゃあね」

彼女の目線は少年しか向けていなかった。
男を無視どころか頭から排除していた。

少年は特に変えない綺麗な顔のまま、マイペースに紅茶を飲み干す。
「では」
席を立った。

「ねぇ」

間もなく、男に背中から抱き寄せられる。

「なんですか」

氷のような顔で、洗練された横顔を見せる少年。
人多く行き交う場所でのこの態度に、驚きも戸惑いも見せない彼は、珍しかった。

「この前の続き、しない?」
「…………」
「あんなんじゃ全然足りないんだよね。また疼いてきちゃって、今すぐでも……ねぇ?」
「……そうですね」

男が少年の髪を嗅ぐ。
少年は気だるそうに、半分は男に身を任せるように、手だけを強張らせていた。
その頃には、女の方は目まくるしい街の影に埋もれていった。
















「やっぱり――――**さま?」
















その刹那に、何があったのか、夢幻には分からなかった。

コンフェが消えていた。すぐ傍に彼の匂いがしたので振り返った。
どちらかというと、反射的に。
次に目にした光景は、軽く仰け反ったA・Yと背後に立つコンフェだった。

虚を突かれたかのような顔をしたA・Y。
コンフェの方は顔が窺えない。ただ腕から服よりも赤い……手を、怪我している……?

待て、その前に二人共。
A・Yは人混みの中に消えていったのをたった今確認した。
コンフェは抱きすくめられていた。

何時の間に夢幻の後ろに移動したのだ?

「……なんのつもりですか?」
「ちょっと、苛ついちゃった」
「場所は考えてるんじゃなかったっけ」
「うんうん。やっぱり色々多いところは駄目よねぇ……」

失敬失敬と、A・Yは夢幻を大きく迂回して、その先に落ちていたものを拾った。

赤い金物だった。
長く、先端が円の形で、もう先端が細く鋭い。
……五寸釘?

「では、今度こそ、失礼するわよ」
「さよなら」
「また今度」








そう、なんら変わりなかった。
些細な衝突だけがあった。
気付かない振りをすれば、本当に気付かない。
例え、自分が死んでいたとしても。





何故、思い出したのだろう。
関係ないようで……………………あった、から。

そうだ。あの時、A・Yが呟いた単語を、思い出したのだ。
今、ハッキリと、頭の中の雲が晴れたように。
同時に、寒風が吹いたように、
その、憎しみなのか畏怖なのか分からないだが凄惨な感情を篭めた言葉が、もう一度囁かれる。





やっぱり――――『旦那さま』?






彼女はそう云ったのだ。

なんとなく、酷く薄ら寒い感じがした。







あとがき
またTIPSです。これは番号とか付けても意味ないので、このまま。
最後のヤツはもっと長く書きたかった。だから色々足りない。不気味さとか不可解さとか。

つまり透さんに逆補正かかるよってことです。>蟲守編
電気の補給はこちらから一切出ないと考えて下さいね。



response to 宙さん(光遊の)
そこは笑うとこじゃなくて呆れるところじゃ…まあいいか(オイ)
たまにはサディスト系にとってのああいう理不尽も書きたいので。
ぬ、は是非入れたかったので。
てゆーかソードマスターヤマトネタに気付いて欲しかった。
妨害に当て嵌まらないならお持ち帰りするんです。
3番のも移動中ならノーカウントなのです。
緑竜さんの扱いも公認ですから。
なんせ突撃したゴーラ・モスカを一撃で粉砕しちゃった人だからねぇw
でもそんなの関係ないんだ。あの子達頭弱いから……ww

続き帰ったら載せられるかなぁ。

[9582]
宙 - 2008年01月06日 (日) 23時13分

電気についての逆補正はなんとなくわかりました。
要は自己発電すれば問題ないんですよね。供給がないだけで。
デメリットは勿論ありますが些細な物です。
とりあえず透、非常食(違)のリミッター外したスタンガン2・3個持ってけ。
問題は彼方でしょうなー。VS虫獣では足引っ張ってるし(直球)
STGに向いてないからなぁ。

虫獣設定についてのメモ。まだまだ加筆・修正予定というワケ?
しかし凄いな虫獣たちww

そっか綺羅星の方はそういう性格でしたもんね。
『光』だから塵屑野郎の事も嫌っているのでしょうか(お前も使うなよ)
それ、全然新鮮じゃないでしょww
だってこの二人『原罪』と『光』ですし(オイ)
てか五寸釘って。前の『光』で使ってた方いますよね?

え?どこですかソードマスターネタは?
いや駄目っしょお持ち帰り>移動中
野生の象すら倒れる毒におかされながらも鉄柱倒しちゃった人ですもんねぇw



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場から大感謝祭を開催中エントリーお忘れ無く
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板