| [9574] Forest guardian 9 |
- A・Y - 2007年12月28日 (金) 14時46分
彼方「デススマイル面白ぇ〜」 透「横シュでスコアゲーなのにね。凡ミスの多さもまたCAVEらしい」 彼方「それは書いてる奴だけな。>凡ミス」
response to 宙さん こういうのは自重しなくても良いですのに。 以前やったエレメンツ講義と食い違わないように書いたんですが、まだ矛盾も多そうだし。 構ってちゃんとスルー屋。これほど分かり易い構図はないでしょう。 そこにどっちでも転べるし両立も出来る人間が割って入るから面白いのよね。 物語全体としてのキーワードでもあったり。>別の命を力の核に。
彼方「東方も段々上達してきたぜ。そろそろhardモードだな」 透「オプションいじってノーボムでeasy挑戦もなかなか歯応えあるよ」 彼方「基本ボム使ってるからなぁ」 透「じゃ、ENTERで」
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ちぎれた空の雲
指で示す先の小鳥達
追いかけるあなたは
エデンに落ちて行く
見えるものは夢みたいで
木漏れ日が和を描いてる
森の中のオアシス
瑠璃色の空の隙間
そよぐ風があなたを包み込む
目を閉じて届けよう
私の歌
緑の丘を駆け抜ける旋律
溢れて行く水のように
遠く響いて木々を揺らす声は
優しく伝える
君だけに
切ない程に
ささやいている
森の鼓動――――。
小さな妖精が、眩しい白のドレスと煌めく木の葉の翅を舞わせながら、歌っていた。 彼女の名はシルヴィア。 世界樹が生まれる前に在りしもの。 世界樹が生まれた頃よりも昔、この大地に留まる事を望んだ清涼さ聡明さを持つ自然の化身。 世界樹と共に在り、世界樹の孤独を微々でも和らげる為に、彼女は傍に居る。
レーフォは耳を済ませてみた。 今一度、世界樹の声を聴けることを願いながら。 シルヴィアの歌声に、心安らかさを感じながら。
「……そうか、あやつは、間違ったことはしてないのだな」 世界樹に代弁するように、シルヴィアが頷いた。 「ただ、あやつらしく、行動しているだけなんだな」 薄い緑の髪が上下に撓った。 と、鈴を転がすような清涼な音が響いた。
「……あい分かった。だがちょいと、本業を怠りすぎているのも事実だしな」
シルヴィアは驚き、慌てる仕種をしながら旋回する。
「なに、心配するな。お灸を据えるだけだよ。……叔父上と母上みたいなことにはならない」
シルヴィアは悲しそうな顔で俯いた。 それからレーフォの手を取った。鈴の音が、懇願さと必死な色を鳴らす。
「ああ、約束しよう。『蟲守さま』は生きて此処に戻ってくると」
その返答を聞いてシルヴィアは心底から安堵し、ようやく笑顔を浮かべるのだった。
壮大な梢の影からキミドリと共に下降する。 世界樹の足元でたむろっていた彼らは、降りてきたレーフォに飛び寄った。
「どうでしたか?!」 「結論としては……やっぱり、孫娘はサボっていやがったってことだね」 「つーことは、大変なことになるんじゃないか?」 「まあね。職務放棄していた訳じゃないから、余計問題だ」 「ん?……どういうこと?」
レーフォが世界樹とシルヴィアから得た情報を纏めるとこうだ。 現『蟲守さま』は、度々世界樹を離れることがある。他の深緑の視察があるので其処は当然。 しかし4〜5年ほど前から回数がシルヴィアも疑問に思うくらい頻繁になった。 離れる時間も多くなった。特にここ数ヶ月世界樹の傍を離れている。 蟲守さまが各地の虫獣を大きく統率する動きもあった。こちらの回数もまた曖昧な感覚故に定かではない。 シルヴィアは暗黒世紀の時と同じ胸騒ぎがしてならない。 一方で世界樹自身からは悲観の感情がなかった。 これは、現蟲守さまであるリーツを信用しているとのこと。レーフォも世界樹の感情に同意することにしたる 何れにせよ、孫娘を捕まえて根掘り葉掘り聞き出さなければならないだろう。
「――――という訳で、僕はこれから各地の深緑を見て行かなきゃならなくなったんだ。 君達が教えてくれたような異変が起きてるかもしれないからね。 何事も起きてなければよし。行く先であやつを見つければ尚よし」 これからの行動をビシバシ決めるレーフォに、水を差すような声が当人の挙手を加えながら入る。 「あのー……」 「ん?君は、確か紅蓮って言うな」 「…うん。私って成り行きで加わったから元々関係ないけど、一応言っとくな」
コホン、と咳払いしてから、紅蓮ははっきりした口調で述べる。
「まず、私、兄っちゃを探さなきゃいけないんだ」
紅蓮は自分の目的をなるべく簡素に話した。 失踪してしまった兄を探していること。様々な噂を拾ってはその土地に赴いてた。 今回のカイコの里〜世界樹までの深緑も、無いよりマシな噂から訪れることにしたのだ。
「けど、いくらなんでもこんな危険な森には流石に住まないと思うし……」 「そうだろう」 「だから、悪いけどあんた達の問題にこれからも関わるつもりはない」 「そうか……あい分かった」
仕方ないことだ。当然だ。 彼女の言う通り、自分達に付き合う道理は初めからないのだから。
そうだ。彼らにも聞いておかなければならない。
「……透。それに、レイヴンと言ったな」
やっと一息吐けたところにて、改めて目を合わせた。 直後の対応に、彼らの感情は揺れただろうか。 レーフォは、頭を深く下げたのだ。土下座まではしなくても、体をしっかりと折って。
「この蟲守の深緑が如何に危険な場所か。身をもって知ったでしょう。 こんな酷く恐ろしい目に合わせてしまったことに、深緑を代表して深くお詫び申し上げます。 同時に此処まで足を運び、付き合ってくれたことに、 また、私達にとって重要なるかもしれない凶兆を、運んで来てくれたことには心より感謝します」
それは、誠心誠意を籠めた謝罪だった。 同時に、避難勧告でもあった。 これから、ここ以上の危険が常に付き纏うかもしれない。そんな厄介事に部外者を巻き込ませてはならない。 そう、レーフォは考えていた。
「…………」
最初だけ黙りつつも、彼らは返答した。
社に戻りついた時には、もう日は赤く燃えながら、西の先へと沈もうとしていた。 開けた戸から足を放り出しながら、トスは時間を過ぎ行くことを感じ、此処の主を待った。 やがて、待ち人は濃い繁みの先から人影を覗かす。 快活に手を振るその姿を見つけて、トスは撃たれたように飛び出し、駆け寄った。
「御爺様!お帰りなさい。……その様子だと、無事成し遂げたようですね」 「おお、楽勝だぜぃw」
変な若者言葉を使ってくる祖父に、孫として微笑んで相槌打つ。 しかし、一番気になることをまず聞きたかった。現蟲守さまをやっている姉について。 だがその前に、祖父の二言目に思いっきり足を取られる。
「そうじゃトス。お前、旅に出たいか?」 「……………………は?」
予想通り呆然とした間抜け顔をするトスを見て、またレーフェは悪戯小僧のような笑顔を見せた。
あとがき シルヴィア:ポップン9出演。ジャンル『パストラル』。見た目はほぼ樹木の妖精です。 だけどほとんどキャラが把握出来ないので、一切喋らせないことにしました。
蟲守編もこれで一区切りです。まあ章からすれば三分の一くらいが終了したってことですが。 やっと舞台をカイコの里周辺から移動することができます。 紅蓮さんは蟲守編を離れて貰います。けどご安心を。他の編に出るかもしれないので(予定)
また、透さん達に選択肢です。 ……結果は分かりきってるけど、一応理由を後に書くので、それから決めておいた方がいいかも。 トスを誘う理由もこれで決めるつもり。 それと千羽矢さん空気ですみません。

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