| [9573] Sterminio U |
- 宙 - 2007年12月27日 (木) 23時50分
機械の蜘蛛の大群。 それが一段落したと思ったら今度は全く別の大群。 何かの元々ある生き物をベースにして造ったような。 いや何か弄繰り回したような。 外見は爛れている。こっちに気付くが否や襲い掛かってきた。 愚鈍な奴もいたり俊敏な奴もいたり見掛け倒しの奴もいたり案外骨のある奴もいたり。 怯む事はなく小刀で仕留めていく。ナイフと併用しながら。 その間に不意を突かれる場合も不本意だがある。
ヒュッ!
風切り音
続いて手応えのある物が切裂かれた音がした。
「ご無事ですか!?」 「ああ、サンキュ」 風を放ったのは千羽矢。 彼方は彼女の援護を得て戦っている。
「奴等は一体・・・何でしょうか」 「ウィルスは関係ない。なんだろう・・・」 上手い言葉が見つからない。 そう言いたそうな感じ。 あ、と彼方は声をあげた。 「遺伝子組み替え?」 「・・・?」
一方宙は確実に殲滅させていった。 基本的に足元から氷で貫き、それが不可能だと思った相手は凍らせてから叩き割った。 素手で、ではなく氷で作った大剣でだ。 壊れたら直せばいいし、抜けなくなったら捨てればいい。 そこから侵蝕させ、相手を完全に凍らせる事で此方への脅威とはさせない。
宙も彼方と同じ結論に辿り着いていた。 但し自力で辿り着いた彼方とは違い、此方は資料に頼って。 ミラから貰った物に目を通し、其処から導いた。
「にしてもえげつねぇ研究やってたんだな此処・・・・・・」 顔を顰めて呟いた。 ベースになった生物は基本生きたまま改造されている。 脊椎があろうがなかろうか呼吸法が違おうが様々。 此処にあるのが廃棄処分なのか、それとも完成品かは不明。 前者ならば下手したら完成品があるかもしれない。 つまり、手強いのが他にあるということ。 だとしたらかなり梃子摺る。
それだけでなく、宙にとって痛手があった。 『手駒』がもう千羽矢以外に呼び出せないことだ。 千羽矢すら呼べないかもしれなかったが、力尽くで召喚した。 だが限界。一体が限度らしい。 だからといって千羽矢を戻す気はない。
(七海や珠姫なら一網打尽も簡単だがな・・・) 彼らの特性を思い出して歯噛みする。 だが出来ないという事もない。 ただ手間もかかるし厄介なのだ。 それにしても、召喚だけでなく力を使う事にまでも歯止めがかかる。 無理に出そうとすると無駄な力まで使ってしまう。 だから敢えて氷を使っている。
片っ端から倒していくにつれ、自分の中で警鐘が鳴り響いている。 警鐘に近い物、といった方が正しいか。 ――何かに近づいている。 それも、かなり厄介な物だ。
歩みを止めるわけにはいかない。 此処にいる確率はきわめて低い、その存在への手がかりを掴むためにも。 彼女は薄々感づいていた。 おそらくこの裏に、“同業者”がいると。
「・・・マジかよ」 思わず零れた言葉。 巨大な影を目の前に出てしまった科白。
宙の目の前に在るのは、組替えられて継ぎ接ぎされて混ざり合っている、 これぞ真の雑種、と言うに相応しいモノだった。
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************************************************************ 書いてる間にうっかり忘れました。中身ブシャーグシャー(オイ) 彼方の方にあるんですけどね。そっち少ないですからね。だからか。 次こそはー!次こそはー!! というわけで次回は注意です。宣言して自分にプレッシャー(苦笑)
*A・Yさん えぇ、自分もそう思いました(遠い目) 初期の自分何があったんだろう。本当に。 こうなりました。もうこのまま行くか(ぁ 人を使うタイプは慣れてます>宙 ミラは虫の居所が丁度悪かったこともあるかと。 ・・・纏めましょうか。またいつか。 名前は飾りであって記号であって表すものです。 由来があんまりなのもありますがね。奴とか奴とか奴とか(複数存在)

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