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[9555] Pathetic courtship 14
A・Y - 2007年12月14日 (金) 17時44分

コンフェ「明日こそ!わたしは、缶詰、する!!」
夢幻「……頑張ってね(この前は出来なかったってことか)」
コンフェ「家には整理整頓って話もあるもの。読書もするもの」
夢幻「動画に入り浸っているよりはマシかな」

response to 宙さん
それくらいしかあの子らを使う道なかったので。
余り役立てないと思うけどね>『飛翔』
分断は以下のようになりました。
レムが気付いた後ですからね。まあ先に気付いたけど流れに任せるしかないってのも居たでしょ。

コンフェ「今日はデススマイル出来るかなぁ。ラストステージ以外はノーミスが目標」
夢幻「凡ミス多いものね、昔っから」
コンフェ「とりあえずやる気を満タンにしながらENTERです!」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


菊之丞は、意識と無意識の境に居た。
眠りに近いようで、頭は澄み切っている。
体に力が全く篭らない。紙粘土のように柔らかくなり過ぎている。
首を項垂れていた。腕は指先まで動く気がしない。

菊之丞は観覧車に乗っていた。
おそらく、動いている。今、上昇中だろう。多分。
深夜で消灯しているから、景色は深い藍色……闇に染まっていて、面白味がない。
星は瞬いているが、今の菊之丞は首を上げる気力すらない。

「……懐かしいですか?」

楽しそうに語りかける声。
主は、夜の闇と同じ色の男。菊之丞を此処に連れて来た張本人だった。
一体何のことを訪ねて懐かしいと言うのだろう、この男は。と菊之丞は思った。

「かなり様変わりしてしまいましたが、想い出の土地ですよ」

見た覚えがない。
菊之丞にとって遊園地とは、自分達の城のことがまず頭に浮かぶ。
そもそも想い出の土地なんて、ない。
とても遠い時間の隙間に、消えてしまっているから。

「どんなに姿形が変わり面影を失っても。また、此処に来たかったんでしょう。一緒に」

一緒に。とは菊之丞と誰某を指しているのだろう。
レムか、ジェダか、コンバットか、他の仲間達のことか。
目の前の男は知っていますよと言う風に涼しい微笑。

「……『百年前から』、連れて来たかったでしょうね。貴方は――――」

――――ダカラ。
コイツハ、何ヲ、言ッテイルノダ?









「……はぐれたねぇ」
飄々とした振る舞いで、ジェダは呟いた。

雑魚はあらかた片付けた。
だが、味方も半分以上見なくなっていた。

気付けば壁に囲われていた。
それまで、何らかのヴェールが掛けられていたのか、見えなかった。
触れるとなんてことない。ただの冷たいタイルの壁。
高さはジェダの倍くらい。
天井は開いていた。闇夜の濃い空で、星々が囁き程度に煌めいていた。

どうやら誘い込まれたらしい。
気付いたところでもう遅いけど。

「まんまと誘導させられちゃった?」
大して慌てない調子の、黒猫が聞く。
「選んだって感じはなかったから、ただの分断だろうねぇ」
似たような調子で、ジェダが答えた。

「……じゃあ、このまま進んでもオーケーってこと?」
「こっちの目的は菊之丞の救出だからね。とりあえずそっちを優先するね」
「ふふっ、早い者勝ちっていいかも」
「そんな勝負事じゃないんだけどねぇ」

と、二人は前進しようとしていた。

「またんかい」
後ろに掛かる声は、光闇のものだった。
「コレ以上分断するなっつの」
「勝手な行動は命取りになるよ」
賛同する声はなのこだ。

それもそうだな。と二人共踵を返す。

「俺達以外は?」
「あっちにコンフェと夢幻。夢幻が気絶しちゃって、コンフェが看ているの」
「負傷はしてない。疲労からだ。……だから車内で仮眠しとけって注意したっス」

なのこが指した方向は行くのと逆方向だ。
戻るのか、と少し憤慨しそうになったが、置いてけないことも確かだし。
黒猫は早足で向かったし。
ジェダは溜息を堪えながら、彼女達に付いて行った。

これから向かう側に待ち構えている気配に、一つ睨んでから。









「見事に分断されてしまいましたね」
「想定の内だろう」
「ただ、僕たち三人は少な過ぎるんじゃない?」
「一人よりはマシだと思うが」

久耶子、ランバダ、ライスが互いの背中の向きを合わせるようにして、声を掛け合う。

「あの状況じゃ無理もないがな。なぁに、完全に単体で孤立するよりはマシだ」
「コンフェは夢幻に付きっきりだったし、高い確率で離れてないだろ。首領パッチ先輩の周りも人が多かった」
「華爪家の二人と、おでんの方達は重なるようにして戦ってたから、あの辺りも大丈夫でしょう」
「他にコンビとして残ってそうなのが、とこ屁組と、へいげんとお兄さん」
「光闇やジェダが心配だな……。コンバットはああ見えて戦場の視野が広いから、誰かのフォローに回ってるだろう」
「ボーボボさんも、天の助にはアレだったけど、誰かを庇いながら戦っていましたよ」
「なのこはどうだろう。黒猫もかなりの実力者っぽいけど……」

思いつくことから口にしているから、相槌を打つ流れは曖昧だ。
誰かが途切れそうになる毎に誰かが話している。
とにかく存在を確認し続けたかった。
夜目が強い以前の闇の中だから。









「おやびぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜ん!!!!」
「諦めろ。それにアイツなら大丈夫だろ」
「しっかりお傍に付いていれば……ちきしょー!!」
男泣きする破天荒を宥めるソフトン。
その後ろでボーボボは、黙って立ち尽くし、現状を見定めていた。
「俺達は、五人か…」
ふざけ合える奴らとツッコミが急に居なくなった時は、こうして真面目になっている。

「兄者。此処は…」
「また妙なところに誘い込まれたものだ」
平原と緑竜はざっと辺りの景色を見回した。

スロット台が何十も並び。
メダルケースが各種台に添えるように置かれてあり。
トランプやダイズ、ミニチュアの競馬場もある。
しかし、それらで遊ぶ人間は一人も居ない。
灯りがなく、静まり切ったその場所は、本来の姿を考えると正に停止状態と言うに相応しい。

「ふん、カジノか。動くかな?」
「電源は入ってないようだから、無理だと思う」

……ビッ。

「……でも無かったな」

文字通り、スイッチが入ったその娯楽施設は。
歓迎するように、騒々しい音と眩いばかりの光を広げた。
ジャラジャラと鳴るメダルに、ケラケラと笑う声が混じる。
ガラガラと鳴りながら回るルーレットやミニチュアの競馬場に、影が覆う。

「てめぇらのせいか!まとめてぶっ飛ばしておやびん探してやるぜえぇぇぇぇ〜〜〜!!!」
「(関係ないと思うけど)……弁償代は考えなくていいな?」
「ああ、金ヅルならある……来いっ!」









「ぷる〜ん。ぷるる〜ん」
「わ〜い!おいちゃん飴さん貰っちゃったw」
「……ふざけてももう敵は居ないよ」

ナマモノらは、彼らなりの戦い方で人形を撃破していた。
天の助が巨大ゼリー……プリン?と化しているのも、首領パッチが幼稚園児化しているのも。
なんというか、いつものノリなのだ。
へっぽこ丸が控え目なツッコミをするのも、そんな彼らを思いやって……ではなく、激戦後でちょっと疲れたから。

「師匠!こっちはカスリ傷一つ負ってません!」
「よし」
ハンペンとチクワンが師弟の掛け合いを取る。
「とりあえず、お前達だけなのだな?」
「他に見ない」
「うぬ」

浜木綿が自分の背丈以上の棍を立てて、気を配る。
「散り散りにされちまったのはしょうがない。けど、微妙な面子になっちまったな……」
「此処は何処でしょう……」
藤宮人が灯りが届かない場所を見回す。
「と、足元に気をつけて下さい。何があるのか分からないので」
「夜目をもっと鍛えて置くべきでした。つくづく修行不足です」

「いや、此処はまだやり易い方だぞ。……夜でもな」
「えっ……と、コンバット殿。どういうことですか?」
「耳を澄ましてみろ」
言われたとおりに、手で髪を避けてみた。

……ピチャン……。

「水の音……?」
「フッ、どうやら俺の苦手な場所のようだ。狙ったつもりはないだろうが、やってくれるじゃん」

コンバットがふんぞり返る様に鼻で笑った。
目も少し凝らすと、仄かな光が地面に篭っている。いいや、水面か。
激しく揺れると尚ハッキリとする。
中に何かが潜んでいるらしい。
息は立てないが、飛沫が舞おうとしていた。






あとがき
分断されたパーティの内訳は
ジェダ、光闇、黒猫、おんなのこ、コンフェ、夢幻:迷路っぽいところ
毛の王国コンビ+ソフトン、黒乃兄弟:カジノのようだ
ランバダ、ライス、久耶子:まだ分からない
華爪家の二人、旧毛狩り隊A・E・H隊長、とこ屁組+パッチ:おそらくプール場
レム、ビュティ、田楽マン、ティネート:入り口のゲート作業室
菊之丞:観覧車らしい
です。

[9557]
宙 - 2007年12月14日 (金) 18時23分

分断完了、ですね。
・・・・・・菊之丞は大丈夫だろうか。まぁ、もっと酷くなるのかな?(お前)
ロウスさんそこにいるのですか。

しっかり者の光闇となのこちゃん。
彼女等が声かけなかったら・・・うわぁ、もっと駄目に。
夢幻、休めよ。やせ我慢してもしょうがないぞ!(ぇ
ライス達のところが一番少ないんですね。人数。
まさか首領パッチと破天荒が離れるとは(笑)←
ボーボボ達の所は面白い事になりそうだ。バトル的な意味で。
にしても金ヅル・・・・・・w
お前の場所プールやったくせに>コンバット
それとこれとは別なんでしょうけどねぇ。
ではv



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