| [9366] あるひのきょうだん |
- 宙 - 2007年05月22日 (火) 21時57分
黒の教団
それはとある予言書崇拝(カルト)教団
教団員達は皆、同じ様な格好をしていた
黒いローブ。頭頂部は長く尖っている
この話は其処で起きたある日の出来事
「む・・・・・・誰だローブを漂白剤で洗った者は」
「知りません」
「とりあえず染めるか」
「黒がありません」
「・・・・・・墨はないの？」
「ちょっとしか」
沈黙が舞い降りた
「・・・・・・仕方ない。たまには別の色にイメチェンしてみよう」
「何色がいいー？黒以外でー」
「赤ー」
「オレショッキングピンクがいいー！」
「パステルカラー！」
「虹色ー」
「原色ー」
「まだら」
「泥水のあの色」
「透明」
最後のはノアの台詞
染めるとかそういう問題ではない
「えー、ノア様ー。流石に透明はちょっときついですよー」
「じゃあ私だけビニールシート持ってくるから作って」
「透明のゴミ袋なら見かけましたけど」
「それでおねがーい」
最近は見かけないよね、透明のゴミ袋
個人情報とかそういうので
「ノア様ー。できましたー。ちゃんと中に何かはいてくださいよー」
笑いながら誰かが言った
しかしノアは真顔でこう返した
「え、やっぱはかなきゃ駄目？」
いや駄目だろ！
何も着てないのと同じだから！
そんなん誰も見たくないよ！
そう、全力でツッコミを入れる者は誰一人いなかった
そしてノアは最後に、トランクスいっちょで妥協した
＊ ＊ ＊
「ルキアー、見て見てー」
白髪に蒼い瞳の少女は養父に呼ばれて、「げ」という嫌そうな顔をした
その表情のまま振り向く彼女はとても律儀だと思った
「どう？イメチェンしてみたんだ☆」
「ノア・・・貴方って人は・・・！」
全力でルキアの叫びが響き渡った
〜
「何その格好！？よく見るとそれゴミ袋じゃないか！」
「ちょっとローブがね、漂白剤で洗われて」
「・・・・・・ッ！？」
あの黒いローブを漂白剤で洗う奴なんているのか！？
彼女はそう思った
本当、どんな奴やねん
故意である方がいい。天然でやったらそれはもう駄目だ、色々と
「折角だからイメチェンしてみた。ショッキングピンクの奴もいるよ」
「は！？」
「あと、染めてる最中に模様がついちゃってお花模様もいるよ」
「そんなファンシーさ誰も求めてないよこの教団に！」
全くだ
「ルキアよ・・・私は悲しい・・・君ならばイメチェンのよさが理解できると思っていたのだがねぇ・・・」
「間違ってる！そんな意見は間違ってるんだ！」
ていうかイメチェンしてもしなくてもキモさは変わらない
そう、本質は簡単には変わらない
「まぁいいさ、ところでルキア、他にもバージョン用意してるけど着るかい？」
「誰が着るかそんなもの」
「うぅ・・・・・・フリルもつけた可愛いローブも用意したんだよ・・・・・・？」
「ボクにそれを着ろと」
「仕方ないから私が着る」
「それもやめろ。冗談抜きで」
※オマケ
ゲーフェンバウアーは1人、ブツブツと呟きながら城の回廊を歩いていた
「どうした？お前・・・・・・」
そんな怪しげな彼に声をかけたのはアルヴァレス
「む・・・・・・ふぅ、いやな、ムシャクシャしてるんだ。今住んでる所が人使い荒くてな」
なんとなく愚痴るゲーフェンバウアー
よっぽどイライラが溜まってるようです
カルシウム摂ってるぅ？
「そこで、だ。今度やつらの黒い制服を洗う時に漂白剤を使おうと思ってる」
「道を踏み外すな、目を醒ますのだ！！」
「貴様にだけは言われたくないわ！
何だその格好は！貴様は夏休みの虫取り少年か！？」
今のアルヴァレス将軍の格好
麦藁帽子
いなかっぺのシャツに短パン
素足で、剣の代わりに持っているのは虫取り網
そしてスネ毛は何故か無かった
「いやわかるか？これから近くに虫取りに行こうと。お前も来るか？」
「誰が行くか！！貴様が目を醒ませ！！」
ゲーフェンバウアーも全力でツッコミ
しかし彼の台詞は全くである
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
「アナタはこの話を真実と思いますか？そんな事はどうでもよいのです
さしたる問題ではありません 書の歴史は全てを識っているのですから
めでたし、めでたし・・・・・・」
「クロニカッ！？どうしてあれを止めてくれなかったの！？」
終わっとけ
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チャットで派生したネタ。楽しかった。
元ネタはSHのクロセカ。実際はシリアスなんですけどね。
ギャグにしても面白いのです。
ちなみに最後の台詞はルキアの台詞。
機会があればまたギャグを書きます！(やめて！)
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