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[9320] Ultimate Recycling Chapter4 No.35
シベリア - 2007年04月14日 (土) 21時17分

剣を構えた。
触れられる前に刺す。単純に考えればそれでジェーンの勝ちだ。
実に単純だが――
逆にギルは刺される前に触れれば勝ち。
どちらも何回も攻撃をしている余裕はない。

 ジェーンは生唾を飲み込んだ。
意を決し、ギルに向かって剣を突き立てる。
流石に剣先を触れる訳にはいかないから、ギルは手に傷がつく覚悟で剣を握った。
少し切り傷がついたが、気にせずに剣を溶かした。
溶解された鉄製の剣は液体化した。
その時、ジェーンが叫んだ。
「今よフローラッ!」
「え?」
「鉄、鉄!どう見たって液体でしょうが!」
「あ・・・!は、はい!」
フローラが解けた鉄を腕に変えた。
液体再生術師だから、鉄でも液体なら問題なく再生できるのか――
思いがけない行動だ。
「液体程度じゃあダメなんだな・・・」
ギルはあまり気にしていない様子だ。
ジェーンは刃を消されたのだから、攻撃できないと言う状況に変化はない。
 だが、ジェーンはギルから一歩も退かなかった。
溶かされて中途半端な形になってしまった剣を、もう一度剣に再生したのだ。
これにはギルも対処ができなかった。
我ながら最高の作戦だと感じたジェーンは、思わず笑みを浮かべた。
「驚いた?どんな少量の素材であれ、固体さえあれば私は剣を作れるのよ!」
そこから一気に剣で突く。
焦りもあって上手く急所を突けなかった。
ギルの腹部の右側に剣が掠った。
舌打ちをし、腹部を押さえながらギルから距離を取った。
「なるほどな。固体再生ってのは便利なもんだ」
「お褒めの言葉、ありがと・・・・次は心臓狙ってあげようかしら?」
「そうか。じゃあ俺は剣じゃなくて腕を狙ってやろうじゃないか」
ギルはまだ喋る余裕があったが、ジェーンははっきり言ってそれどころではない。
次はどう攻撃するか。どう攻撃を避けるか。
それを考えるのが精一杯だ。

「流石は最高峰・・・・・と言うべきか?」
「?」
「素人にしては、動けすぎだと感じるが」
「才能・・・・・・かしら?」
「バカ言え。血筋だ」
「そりゃないわ」
今度はギルから攻撃を仕掛けてきた。
しまった、とジェーンは感じた。
攻撃を受ける方法を全く考えていなかった。
 今から考えても遅い。それなら、カウンターでも狙ってみるか――
ジェーンは回避行動を捨てて、剣を振った。
ギルの方はそれを予想していたらしく剣を掴んだ。
さっきより深い切り傷がついた。しかし、それも気にしない。
 凄まじい閃光と共に、剣から熱が発された。
思わずジェーンは眼を閉じ、尻餅をついた。
眼を開けてみると――剣の刃が完全に消えていた。
「消えてる・・・・・溶けた物が落ちてない・・・?」
「気体になるまで溶かしてやったぞ。気体再生術師殿はおられなかったな?」
「なるほどね。誰もリサイクルできないって訳・・・・」
剣をもう一度再生しても、もう強度が持たない。
ただでさえ脆い剣だというのに、壊されたそれをもう一度再生しても意味がない。
 もうダメか―――諦めかけたその時、ジェーンの前にマルコが立った。
「ジェーン、忘れてもらっては困りますよ。まだ二人いるんですから」
「・・・」
「一人ではない。そう考えると、やたら心強いでしょう?」
槍を構え、ジェーンの前に立った。
フローラも中途半端な腕ながら、迎撃体勢に入る。
ギルはため息をついた。
「やはり、不利か」
 マルコが槍を突いた。
ギルは大きくそれを避け、まずフローラを狙った。
しかし、フローラを狙った右手に剣の欠片がぶつかる。
ジェーンが投げたものだ。
ギルが手を引っ込めた隙に、フローラは溶けた剣の欠片を腕に変え、ギルから遠ざかった。
 攻撃を妨害され、次はマルコを睨んだ。
次に攻撃ができるのは、マルコしか残っていないからだ。
槍を掴み、気体になるまで溶かした。
槍は剣と違い、掴んでも傷がつかないのが救いだ。
 ギルが二人に気をとられている間に、ジェーンは再び剣を作っていた。
無我夢中でギルに斬りかかった。
二人に完全に注意を集中していたギルはジェーンに攻撃を受ける寸前まで気づかなかった。
ジェーンが大きく剣を振り下ろした。
 あの瞬間の感触が再び蘇る。
妙に温かい液体が顔に、手に、首に当たる。
ギルは何も言わず、そこに倒れた。
ジェーンは剣を落とし、その場に座り込んだ。
掠れた声で何かを囁いた。
「やっぱり・・・・・三対一じゃ・・・・無理だったか・・・・」
ジェーンは呆然として何も喋らない。
マルコがジェーンに歩み寄る。
「ロイからどんだけの情報を得たが知らんが・・・・ジョエルに挑むのもそう遠くはないだろう・・・?」
「ええ。彼を倒さなければ、僕らが戦っている意味はなくなりますからね」
「ハハッ・・・・・お前らがジョエルに勝てるんだか・・・」
「さあ、それはどうでしょうね」
「言っとくが・・・・・ジョエルと三対一で戦えると・・・・・思うなよ・・・」
「・・・?」
「まず・・・・ジョエルに会えるかも・・・・・分から・・・・な・・・」
ギルが事切れた。


フローラが心配そうにジェーンを揺する。
「大丈夫ですか、ジェーンさん・・・・」
「・・・!」
口を抑えてジェーンが壁際に走った。
 マルコがフローラの肩を叩いた。
「ちょっと、嫌な事を思い出してしまったようです」
「大変・・・・ですね」
「慣れろ――としか言いようが無いんですがね・・・」
ジェーンが咳き込んだ。
剣を破壊し、立ち上がった。
「・・・・行きましょう。ジョエルの所」
「いえ。まずは休みましょう」
「大丈夫よ、私は――」
「無理はしない方がいいですよ」
「・・・・・そう?なら、休みましょうか・・・」
二人がジェーンに歩み寄った。
「お疲れ様です」
二人が同時に言った。

 _next_
++++++++++
ギル戦終了。
三対一だったからこそ勝てたのではないかなと。

 人間は蒸発するのか?と言う問いに意見をくださってありがとうございます。
真相はよく分かりませんが、どちらも説得力のある意見です。
参考にしてこれからもがんばります。

>>A・Yさん
熱再生の材料は熱ですね。気温です。
目に見えないものですが、絶対に存在はしていると言う。
 ルシアの再生術はなかなかすごいものであり。
自分で腕切って再生するという、今考えてみれば凄まじく過激なシーンが含まれていました。
そういう面でもルシアは凄い人なんですね。
 前の回想あってのこのシーンです。予定していませんでしたが、書いたらいい感じになりました。
正直、この小説はアドリブが多いです。
書いてる途中に思いつくと言うのがすごく多い。
計画性が無い証ですね。反省。orz
 高校は留年があるから怖いです。
ちゃんと勉強もしないとなぁと考えるものの、さほど勉強はしないと言う。

>>宙さん
いくらすごい術と言えども、三人を一度に相手しなければなりませんからね。
不利だと感じるでしょう。
能力は最強レベルですけどね。
 個人的にトンデモ具合を数学的にあらわすと、
ジョエル≧フィウス>>>>ギル くらい主要二人は意味不明です。
ギルはまだ説明がつくレベルですが、フィウスとか凄く怪しいです。
 高校入学。何か実感があまり無いです。
既に部活でヒーコラ言ってます。凄く忙しいです。
自分がここに来たのは中学二年の夏休み最終日でしたね。懐かしいです。
非難集中したらどうしようと不安で、夢にまで出てきましたから。(実話)
これ以外書いていないので、何か書きたいなと思いつつ。

[9322]
宙 - 2007年04月15日 (日) 21時53分

機転がきくようになってるなぁ、ジェーンさん。
フローラちゃんの液体再生と、自分の固体再生。
血筋はあると思いますよ?だってバレッツだもの(笑)
ところで気体再生術師はおるのでしょうか。いや設定に。
マルコさんもフローラちゃんも改めて参戦、ですね。

数がものを言いましたね。
ジェーンさんがトドメを刺しましたか。
会えるかもわからない?トンデモ具合から?というかその不等号・・・w
しばしの休息は必要ですよ。立て続けにやったら壊れちゃう。

そういえば過激だったような。余りその印象は受けませんでしたが(待)>ルシアちゃんの再生術
僕もアドリブが多いです。骨がちょこっとあって書いてる途中にノリでゴーゴゴーです。
ではではー。



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