| [9294] misstiction 2 |
- A・Y - 2007年04月03日 (火) 20時31分
ヴィネ「さてと、ようやく我々の物語も動きましたか」 ファイズ「これを書いてる人曰く一番グダグタした話になりそうとか」 ヴィネ「しょっぱなから不安を仰ぐようなこと言わない方がいいよ」 ファイズ「すみません…」
response to 宙さん でも今は温かいんだよな。さっきまで外出たら息が白くなっちゃったりしましたが。 うちなら、放したくない。鼻血出るかもしれませんが。 コンフェだって柔らか(ry 関係ないこと言っちゃってゴメンゴメン^^; うちの菊はブレーキをよくかけるタイプだと思う。ブレーキかけなきゃアクセル全開ですが(あ レムたんは男女平等というか。女性用とは言ってませんしー(うおぃ)……ちなみにパンツ一丁です。 精神的なダメージは受けましたよねー。ランバダちゃんはまだ健全だよねー。 三世様とのが一番良かったですかv ある意味ティネート以上にほのぼのです。ハンペンはどう見てもオチ役です。 あの、それじゃ爆発しちゃうんですけど。せめてこっちにしましょう(巨大な鍋を沸騰させながら、ちなみに中は味噌汁) 久耶子やボーボボは割と普通に済むってことでー。 ジェダさんに関してはあんたって人は!としか言えないw なんか隙あれば変態か鬼畜になるんだよな…。 心の準備も済んでなく抱き締められればねー。 最後のはご自由にってことでー。
ヴィネ「ちなみにこの章に限って前置き組は固定してないと」 ファイズ「ええ。『人多すぎ場面転換し過ぎなんで前置き組も毎回変わる』という条件出しましたね」 ヴィネ「それもたった今なんですよねーw」 ファイズ「ほんといきあたりばったりな作者だなーww」 ヴィネ「本当にすみませんwww」 ファイズ「アハハハ……wじゃ、前置きもここまでにして、本編に入りましょう」 ヴィネ「では、「ミスティーション編」に……」 ヴィネ・ファイズ「ENTER!!」
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ミスティーション。 その錬金術機関は大きく五つに分けられる。 名前も赤・青・緑・黄・黒と単純なる色分けで呼ぶ。
赤の部。主に攻撃系のアイテムや多くの装飾品を開発している工房。 任務に赴く前の戦士達がここで準備することも多いので、ある種の交流所でもある。
青の部。医療系のアイテムを中心に開発している工房。実際の医者も多い。 最も多くの薬草を、各種各様に貯蔵されている場所と言われている。
緑の部。精霊を主題にする工房。精霊に基づくアイテム等を開発している。 エレメンツが確立してから大発展を遂げ、今最も活動が盛んな部とも言える。
黄の部。ここは工房というより学校。多くの子供達がこの部で錬金術を学ぶ。 開発より研究を優先する者達もここに席を置いている。
黒の部。最も秘密裏な研究を行う工房。錬金術機関中で唯一、一線を引いている。 ここへ顔を出す権利は所属者の他には総帥しかない。
「分かり易く言えば赤の部は鍛冶屋。青の部は病院。緑の部はエレメンツ専用。 黄の部は学習塾もとい研究室でー、そして黒の部はヒ・ミ・ツv……てところだねーw」 「何処を見て親指立てて説明してるんだ?ヴィネ」 「読み手へw」 「……?」 祝子にはいまいち理解不能だったらしい。空気が分からないようだ。
「ちなみに私は赤の部なんです〜」 「赤の部の室長でーす」 改めて自己紹介に等しい補足をしたアンカーテとリルフィーネ。 彼女達もカメラ目線を取っているようだ。
「茶風郎は何処に入ってるの?」 「俺は特に決まってないよ。物作るより知識溜めるのが好きだから黄の部が一番合うだろうけど。 俺自身の能力は、採取や探索や守護者向きだからな」 ホピアの質問に茶風郎は当たり障りなく答える。 守護者とは簡単に言えば戦闘員みたいなもの。平原や祐刃、祝子やヴィネヴォロウスもこちらに当たる。 「私は緑の部所属ということになってますが。茶風郎さんとほぼ同じ役割ですね」 クライブが付け加えるように自分の所属を明かした。 二人共、研究者だが事務より外で動く方が向いているということだ。
「えーと、うちの錬金術機関の説明はこれくらいにして。そろそろ本題に戻そうか」 ここではヴィネヴォロウスが仕切った。 「まず谷城ファイズ君。君は精霊を具現化から操ることまで出来るんだよね」 「はい。実物をお見せしましょうか?」 「どうぞ」
ファイズは何もないところを見ながら、手を上げ指を振るって言った。 「『ホア』」 白い光と共に小さな天使が現れた。 「『ゼク』」 黒き光と共に小さな悪魔が現れた。
ヴィネはほう…と感心の声を漏らす。 祝子は目を一段と細めた。 忙しく動き回る錬金術士達も足を止めた。 特に心躍ったのはリルフィーネだった。
「まあまあ……wこれがあなたの精霊なのね!」 「精霊というかなんというか。さっき見せて貰ったものと大分違いますし」 「保存出来るでしょうか、コレを」 アンカーテが透明な筒型のケースを持ってきた。 精霊を現存させる、特殊な加工が施させている代物だ。 「無理かもしれないけど……やってみて下さい」 ファイズの合図に従って、蓋を開けてから閉めるまでそっと、丁寧に行動した。 天使と悪魔、それぞれのケースに入れた。 並べた二つのケースより、白い光と黒い光を見守りながら。ファイズは彼らから意識を放した。 「……うん、消えないね」 「本当?ファイズ兄」 ホピアへと頷いた。
という訳で、ファイズの天使と悪魔は錬金術によって保存させた。 「でも蓋を開けた途端消えるかもしれませんねー」 「オイ、そこのナマモノ。いきなり行動に移さない」 ヨンチャン&デンパ丸をピシリと叩いた茶風郎。クライブはやれやれとケースを預かる。 「まず緑の部の室長に見せて…「あの方ならまた採取に出かけましたよ」…また旅行?……しょうがないですね」 通りかがりの同僚に上司が不在と告げられ、呆れ顔に。 「でも一応、緑の部に持っていった方がいいんじゃない?」 「そうですね祐刃。うちの室長が居なくてもある程度は調べられますから」 「俺も言った方が良いですか?」 「今はまだいいよ。後で来てくれれば」
こうしてクライブと、エレメンツの細かな調整が必要な祐刃とは此処で別れた。 後は茶風郎達だけでも大丈夫だろうと受け取ったので。
「じゃあ、次にピフィちゃん。君のことだよ」 「Zzz……」 「寝てる……」 ヴィネが可愛らしい鼻提灯を割ってみた。
パンッ!
「ハッ……あ、はい!春香ピフィ!6歳! 能力はランダム王拳!!ランダム王拳は何かっていうととにかく色んな技がランダムに出るものなんです!」 「そんな急ぎ足のように答えなくていいよw僕が聞きたいのは、そのランダム王拳の範囲って何処までなのかなって」 「範囲……?」 「うん。君の知る知らない真拳、あるいわイレギュラーな能力とか出てくるんだよね。 ……爆発が起こったり、津波を呼んだり、嵐も起こしちゃうの?」 「えーと……嵐はまだ起こしたことありません」 では爆発や津波を起こしたことが、あるのだ。
「あの爆発は凄かったよな……;;」 「津波もね……;;」 「みんなよく生きてたなぁ……;;」 しみじみと。当時のことを思い出すテバサク。同じくホピアと恋時。
「……その直後にピフィちゃんはどうなるの?気絶したりしてない?」 「津波とか爆発の後ですか?……えーと……どうだろう? 王拳使った途端凄く眠くなっちゃうことは多いけど……」 ヴィネの目がその瞬間だけ鋭くなった。 祝子も眉を深く潜めている。 二人の様子を見逃さなかったファイズが、自らの意見を口にする。 「つまり、言いたいことは、ピフィのランダム王拳に『魔法』も現れるかもと?」 「ええ、率直に言うとそうなります」 「確かに、魔力もごくごく微量だが、感じるからな。有り得ない話でもない」 祝子も眼鏡の位置を修正しながら言った。 魔力のある人間は、目にするだけで相手の魔力の有無が分かるらしい。 同じ匂いがするというか、魔力は独特の波動を感じるのだ。 「早い内に見つかってよかった。 ほんとうにちょっとだけの魔力だったから、カタアリにもまだ気付かれなかったんだろうね」
「あ、そっか……」 「どうしたの?」 「えっと……いいえ」 なんでもありません。と首を大きく振ったピフィ。
「魔力のある人はまず『協会』に登録させて貰います」 「そーゆう義務があんの?」 「義務ですねぇ。魔法使いとしての」 ホピアのツッコミにヴィネは律儀良く頷く。 そこにリルフィーネが挙手していた。 「そろそろ言おうと思いましたが。今、来ていますよ。『協会』の魔法使いと守護剣士が。 定期検察として、今、黄の部を見回っているハズです」 「おやそれは丁度良い」 挨拶ついでに紹介しましょうか。と話は決まった。
黄の部は赤の部の隣だ。 といっても結構な距離になる。 元よりミスティーション本部の敷地は広い。一つの国と言われても過言でもない施設だ。 人目に付かない領域……山林間に作られてあるが。
ヴィネはそこで子供達が退屈させないように、魔法の協会に関する話を出した。
魔道の協会とミスティーションは同盟を結んでいる。 条約もケースバイケースと等価交換で成り立っている。 「例えばこちらが魔法使いの人手が足りない〜、て言えば、協会側が派遣してくれたりするんだ。 逆に、魔法使い以外の守護者が欲しいって要望が来たらこちらが派遣しなくちゃならない。 他にも情報交換やアイテム献上とかあるねー。 そして一番大切なことは、魔法使いの可能性がある人を見つけたら真っ先に連絡すること」
基本的に魔力のある者を発見したら協会に連絡しておくのだ。 これは条約以前に、魔法使いの社会では常識中の常識。 連絡を受けた協会はまず人を遣して、保護の手続きを取る。 魔力を栄養源とするカタアリに狙われない為にだ。
「最初は様子見だけど、場合によっては協会に強制で身柄を預けられちゃうかも。誘拐に等しいよね」 「えー!?」 「大丈夫wピフィちゃんはそんなことにならないように、僕がなんとかしてあげるから」 励ますように、ヴィネは朗らかに笑った。
「……無責任なことは口に出さない方がいいぞ」 祝子がヴィネに囁いた。当人にしか聞こえないように。 「大丈夫だって。もしかしたらって時のことも考えてるから」 同程度の音量で返す。軽い笑顔のままに。 祝子は顔をややしかめるのだった。
また別のやり取りで。 「実はね。さっき思い出したことあるの」 ピフィが、囁き声で音葉に話しかけた。 「さっきだね」 音葉もなんのことかすぐに察しが付いていた。 「うん。魔力とかカタアリの話聞いて思い出しちゃった」 「なになに?」 傍に居たホピアが割ってきた。 しーっと、内緒話だよという釘止めを打ってから話す。 「わたし、見たことあるんだ。カタアリ……多分」 「へえぇ……?」 「そうなんだ……」 「幽霊かなぁて思ったんだけどね……」 詳しい部分はピフィ自身、ハッキリしてない。見たかもしれないことも、ふと思い出したことだし。 どちらにせよ話自体はまた別のところになる。
黄の部の方から、一人の青年が歩いてきた。 腰に剣をサーベルらしきものを携えていて。そこから剣士だと一目で分かった。 青いノースリーブの服。金色の肩当てと腕当て。 黒い帽子を被っている。帽子には黄色いリボンが巻かれていた。 青の双眸に柔らかな赤の巻き毛の端正な容姿から、優しい雰囲気を醸し出している。
(……ん?どっかで見たような……?) ファイズはその青年に対しての第一印象がそれだ。果たして既視感なのか。 ホピア・テバサク・恋時・ボルトも似たような感じがしたらしく、首を傾げていた。
「ウーノさん、今日和」 「今日和。こちらの子供達は黄の部の新入生ですか?」 「いえいえ。……ま、彼らの紹介はヴィルヘルム氏の前にて」 「分かりました」
ヴィネと親しげに、礼儀正しく話している。 話の飲み込みも早いのか、特に用事もなかったからか、来た道を遠慮なく戻った。
黄の部の応接間にて。 「ヴィル。用件があるって」 「うむ」
くつろぐ様にして、樫椅子に座り紅茶を啜っていたのは。 羊のような仮面を被った少年……だろう。 根拠は背丈や声から。ファイズかテバサクと同年代くらいか? 黒いスーツに同色のマントと革靴。マントは先端部分だけが白い。 「何か用か?」 偉そうな口調だった。
あとがき これ以上は区切り悪いというかこの時点でも長すぎるのでここまで! ウーノさんとヴィルヘルム君についてはミケちゃんが先に出して紹介してるのでそっちでー。

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