| [9265] Pathetic courtship 4 |
- A・Y - 2007年03月28日 (水) 18時40分
コンフェ「ふぅ……一通りDSで遊んでやりましたよw」 夢幻「よかったねw念願のニンテンドーDSが見付かってwそれも白のw」 コンフェ「ええw黒が欲しかったんですけどね」 夢幻「え……?」
response to 宙さん ビッグカメラは人を寄せ易いなぁ。余り世話になったことないから知らなかった。 一円……?それなんて暴力販売?(苦笑) 仕事し慣れてるーって感じで書きました。 そんなに複雑な事情は持ってないハズです。 アイドルがこんなことしてたなんて世間にバレたりでもしたら……;;と美音は深い所まで心配してるのです。
コンフェ「まあないものねだりですし、あの時は色なんて二の次でしたもの」 夢幻「そうだよ、残り一個しかなかったとかどうしても即買いしなきゃって思うよね」 コンフェ「それが中古で売り残りの白でもねw」 夢幻「…………(なんだろう、このチクチク感……)……」 コンフェ「やだなぁ、夢幻さんたら、別にあなたのこととは言ってないし、白より断然黒だけど」 夢幻「そう……ね……」 コンフェ「ではではwENTERですw」
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日常の街ならば必ずあるもの。 一つは喧騒。 その中にて。
――――りん。 『――――遊びましょう?』
その鈴の音と声は堂々と囁いてきた。 けれど、行き交う人々には、どちらも聞こえなかった。
「…………」 唯一聞こえることの出来る彼は、無視しようとした。
――――りん。 『あらあらいいのかしらぁ?巻き込むヒト、作っちゃっていいのかしらぁ?』
次に響かせたのは、脅迫だった。 彼はそう受け取った。それとしか思えないから。
――――りん。 『――――あそこに行きましょう?』
足は自然と……三割五部は、故意として……あの公園に向かっていた。 冷凍睡眠から目覚めて以来、初めて声の主が、手を出してきた場所。
其処に彼女達が居たのも、偶然なのか運命なのか。
「何……やってんだ……」 「あ、菊お兄さん」 「菊之丞さん。……見ての通りの大道芸ですよ。お客さんはすみれちゃんと、あなただけになりますが」 「そうじゃなくて……」
逃げろ。早くここから立ち去るんだ。 特に普通の人間の子供でしかない、すみれを巻き込む訳にはいかない。 だが……。 『――――ダーメw』 クスクス……と軽やかな鈴の音が響く。 「テメェ!!俺だけに用があるハズだろ!!!」 菊之丞は怒り交じりの叫びを上げた。 あらぬ方向に向かって。 何事かと思う。すみれは少し怯えた。 久耶子は空気が変わったことを察した。それまで踊らせていた人形達を静止させる。 『そうよ。でも、この中に既に居たんじゃあねぇ。だあって、そこまで責任持てないものぉ……』 声には、責任という色が最初から感じなかったが。 『けれどぉ、丁度良いんじゃない?あの時と同じ役者が揃ってて。 ……まあ、一人足りないけど、足手纏いは一人だけでいいわよねぇ?』
「いい加減姿を見せやがれ――――!!!」 菊之丞が怒号した、その瞬間。
風か吹いた。 りん、と鳴る鈴の音がした。
そして。
赤い羽根と共に舞い降りた。 可憐な人形が。
赤い着物に白い帯。銀色の刺繍。帯に1個だけ飾られた鈴。 黒髪は背中まで真っ直ぐに整った。 目は……白い。限りなく白めに近い。 けれど、僅かな光沢があった。黒が中心で紫に淡く輝く、瞳孔。
「876950時間41分……分かり易く換算していえばぁ、100年と三ヶ月ちょっとぶりかしらぁ?薔薇百合菊之丞…」
嘲るような微笑みも、愛くるしく見える。
「お人形さん?あの子も、誰かが動かしてるの?」 「違うわよぉ、お人形だけれどぉ、わたしは、自分の意思で動いてるわぁ」 すみれが口に出した第一印象と疑念へ、律儀に答えた。 「半永久的な命を吹き込まれた、自動人形ってことなんですね」 「そーゆうことかしらぁ。ちなみにぃ、エイロネイアって言うのよぉ」 「エイロネイア……ですか。わざわざどうも」 「お人形は名前を誤魔化したり隠したりなんて、しないからねぇ」 「ちなみに私の名は「一応聞いてるけど呼ぶ気全然ないからいいわぁ」…………そう、ですか」「ええ」
エイロネイアとは倫理学の用語からで、その意味は『皮肉』だ。 そんな由来からだろうか、可憐な人形の台詞や声色はどことなく以下菊之丞曰く。 「嫌味ったらしいだろ、アイツ」 「見た目は可愛いけど、発言が憎らしいのがタマに傷ですね。ま、それも人形らしさの魅力です」
小さな人形達は一切に久耶子の鞄の中へ入って戻った。
「まずこの子達は引っ込めた方がいいですね」 この子達とは、公園の広場に蠢いて踊り騒いでた人形達。 エイロネイアより少しだけ背の高い人形だけを残して。
「あらあらうふふ……待ってよぉ」
エイロネイアは羽ばたいた。 赤い翼から放たれた羽根は、弾丸のように、鋭く速く、標的を包もうとする。
対抗したのは、久耶子……もとい木彫りの人形。 久耶子が右手を僅かに上げる動作をすれば、見えない糸に引っ張られ、中の仕組みが作動する。 紳士人形は高速回転をして、血の色をした羽根を全て叩き落とした。
「……あらぁ?」 エイロネイアは首を傾げた。その顔は笑ったままで。
すみれを背中に庇いながら、菊之丞と久耶子は構える。 「勝てそうか?ちなみに俺は自信がねぇ」 「そうですか……とりあえず、みなさんが生き延びることを優先に考えます」 「……そうだな」
その時のコンフェ達は……。
「へぇ、未懸猫と殺り合ってよく生きてたわねー」 「はい。もうボッコボコでしたよ」 「あの時は……うん、流石にヤバかったね……今もヤバイけど……」 「夢幻さん、なんですかそのじと目は」
赤月未懸猫の姉、久世黒猫との談話をしていた。 雰囲気は意外と盛り上がっていた。
「今もヤバイってどういう意味で?別に私、殺意はないわよ……今のところは」 最後の付け加えに悪寒がしたが、ここがいい切り出し所と、光闇が乗り出す。 「実は……色々あってなー。其処の夢幻を、早いところある人に会わないと、死ぬかもしれないんスよ」 一瞬だけ震えたコンフェへの気遣いから、詳細は伏せる。 だが黒猫からすれば、それで納得するには不満が正直に残った。 「説明がアバウト過ぎるわね」 「まあな、色々と訳アリだから」 「お嬢さん。だから、我々は先に行かなければならないのだ。そろそろいいだろう。妹さんとの関わりは話した。 これ以上の貴女の暇潰しには、こちらも異議を唱えなければならないのだが……」 ソフトンも後に続ける。 申し出は丁寧だが、それは簡潔に言い換えれば「アンタに付き合っている余裕はないんだ」という意味。
着メロが鳴った。曲は『WILD CHALLENGER』。 ボーボボの携帯電話だ。すぐに取る。 「ビュティだ。……へい!こちら三河屋でーす!……ははっ、わかってるって、そんな怒鳴るなよ――」
ちなみにビュティと、天の助・へっぽこ丸のとこ屁組。 首領パッチ・破天荒のハジケ組は先に毛狩りMAXランドへ行った。 黒猫が興味を持っているのはコンフェと夢幻くらいのものなので、一部が抜けても問題ないと思ったから。 それと首領パッチが早く遊園地で遊びたいとタダを捏ねていたから。
「へいげんさんも、先に行って遊んでていいんですよ?」 と、コンフェが遊び盛りの少年を気遣って言ったが。 「いや、よしておく。……いつ家庭用裁縫針が飛んでくるか分からないから……」 クライブは傍に居ないのに……。否、見えないからこそ、その影に怯えているのか……? それで田楽マンと遊んで気を揉もうとした……のだが田楽マンは黒猫を警戒して、コンフェの左肩にピッタリ付いてた。
「――ふんふん……そうか。よし!土産は任せとけ!!レムにもヨロシクな!他は知らん。じゃあな」 ピッ。と切った。 きっとあっちのビュティは 『レムさんだけ!?他の旧毛の人達の分も考えようよ!……その前に土産ものなんて要らないと思う…』 に等しいことを呟いたに違いない。
「菊之丞、出かけたらしい」 『ええっ!?!』 「だからゆっくり来てもいいってさ〜」
黒猫は何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。
あとがき 会話文だけで無駄に長くなった;戦闘シーンらしいの少ないねー;; エイロネイアの言った時間ですが、電卓使いましたが、一部適当が入ってますのであしからず;;

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