| [9249] Forest guardian 4 |
- A・Y - 2007年03月25日 (日) 16時23分
透「MOTHER1クリアおめでとー!」 彼方「俺達が言うのはちょっと変かもしれないけどな」 透「まあ細かいことは気にしない」
response to 紫さん ホップ ステップ ジャーンプ!!……ですねぇ。(オイ いやだってアロエってQMAのキャラなんですよ?確かにポプにも出てますが……ww QMAは公式と幾つかの同人サイトしか見てないんで、本当にあんな喋り方か微妙です。(でも常に敬語は間違い無いかも) 千凪さんと硝子さん、それに紫さんは書き始めたばかりなのでまだイメージだけです。 はい?アロエちゃんはハイテナイんじゃなかったよーなうわ何をするやめ(ry
response to レナちゃん はいなwポップンキャラが自然と増えて行きますw アロエの飛び級は公式設定ですよ。そんなにボケっぽい子じゃないかもしれんし。 硝子さんはなんとなく敬語キャラかな〜と、まあ普通の女口調でもアリですが。 ツボった部分はソコかw>結構 ここもひらがなかカタカナにすべきだったかな? レナちゃんならなんの歌詞かすぐ分かったよね?
彼方「にしてもこの作者の放置癖は直した方がいいんじゃね?」 透「そうだね、社会的にこの癖は直した方がいいよ。趣味でもこんなに放置するんだから」 彼方「だが再開すればいきなり凄くなるんだよなぁ……」 透「逆境とピンチに強いタイプなのかなぁ?」 彼方「ま、単に悪運に強いだけかもなw じゃ、本編にENTERだ」
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ルールは簡単。 社から少し離れたある地点に、レーフォが駆け込む。 レーフォがその地点に着くか、その前に透か彼方かトスに捕まったら終了だ。 「言っとくが僕は非戦闘型なのでー」 「攻撃しちゃ駄目ですよー。あくまで鬼ごっこなんですからねー」 それ以外の方法は良しとする。 特殊能力や道具があれば、『攻撃』以外の用途で使用してもそれは認める。 だからトスが最初からミズイロに乗って追いかけても良いのだ。 「でも生身の御爺様にやっぱりハンデは必要だから、私とミズイロだけ100m離れて置きます」 「そんな遠慮しなくてもいいのに」 「まずここより奥に入らせますから」 孫の情けから、一人と一匹はかなり距離を置いての準備することとなった。
レーフォが済む社の前がスタート地点。 そこから西……社の左の方向に進むらしい。 敢えて世界樹から遠ざけるようなルートにしたのはレーフォの意見から。 「虫獣がなるべく居ない方がいいからねー」 「前任蟲守なのに?治められないのか?」 「あくまで前任だから」 さらりと言った意味は、「あてにするな」ということにも取れる。 トスがミズイロを使うのも、万が一の時を考えてのことかもしれない。
「では五秒前〜」 「5……4……」
彼方と透は、レーフォよりたった五歩手前に居た。 飛び込めば充分届く距離だ。 スタートダッシュで捕まえられる。 楽勝かと思った。
「3 2 1ドーン!」 「いきなりかよっ!!」 よくある引っ掛けの手法を使われたのだった。
レーフォは早かった。しかも身軽だった。 小猿のように木々の間を通ったり登ったり。 兎のようにタンタン拍子で障害物を跳び越える。 本当に実年齢110歳の人間なんだろうか。
対して彼方達の進みは悪い。 純粋な身体能力なら、あちらとは比べるまでもなく、勝てるハズだ。 だか、相手は地の利を生かしている。 巨木達が行く道を塞ぎ、わずかに湿った土は足の力を奪う。
「くそっ!あいつこの辺りに慣れてやがる!!」 「はい。僕もよくここで遊んでました」 後ろからミズイロに乗ったトスが、説明する。 乗り物の有無だけでなんだが凄く羨ましく、恨めしげに見える。 「お前!捕まえられないのかよ!!」 「あー、ちょっと無理っぽいですね。御爺様、わざとミズイロには狭くて通り辛いところばっかり選んでるし。 (突っ切って捕まえようとしたらピンポイントで『アレ』をぶつけるだろうしー)……もうちょっと小回りが効けば」 「……攻撃しなきゃ、いいんだよね?」
透が呟いた。 その時から、傍の彼らは気付いていた。 バチッ…と鳴る、火花を。 透を纏う電撃を。
「あなたは、異能者?」 「そういうことになります。大丈夫です。傷付けませんから……!」 トスに微笑付きで返事した透は、キッと真剣な面差しになる。
バチリと、電気が唸る。 透が今回利用するのは、電撃による加速。 そして跳躍。 太い木の枝も、力ずくでぶち破ってのショートカット。 そうしてレーフォの前に回りこんだ!
「よしっ!行け!透!!」
透の手がレーフォに届こうとしていた。 その前に、大よそ透が飛び超えて来た瞬間に、レーフォがある小さな袋を投げた。
ドカーン!
なんか爆発。 幾数の木の枝と共に、透は吹っ飛ばされた。 その瞬間だけ唖然と見送る彼方。 「出た!御爺様お得意のクラフト遠投!」 トスが感歎に近い大声を上げた。
クラフトとは、ある手作り爆弾の名称である。 ニューズという、一部の森にしか落ちてない、強い衝撃を与えると爆発する木の実を詰めた小袋。 あっさりと手榴弾代わりになるので大変危険です。良い子と錬金術士以外は作っちゃいけません。
「何処が非戦闘型だっ!!てかあっちは攻撃していいのかよおいぃぃ!!!」 「ハンデじゃハンデ!三人も追いかけて来るんだから!」 レーフォは楽しそうに駆け回る。
「お前、今の『アレ』が怖くて行けなかったんだな?」 「はー……はい。そういうことになります。あ、だから武器取り出しちゃ駄目ですって、後ろから撃ちますよ」 ナイフを出した彼方を見て、トスもさっきの爆発を起こした小袋を出した。 「お前も持ってるんだ……」 「透さーん!大丈夫ですかー?」 「な、なんとか……てか何アレ……?」 クラクラと、目が渦巻きになっている透がなんとか起き上がる。 トスは方や殺気を多少出し、方や放電を多少出す青年二人に向けて言った。 「いいですか二人共。勝利を狙うのなら、最後の最後。ですよ!」 人差し指を空に向けて、強くキッパリと言い切った。
(さっきのはちょーっとばかし吃驚したな……) いやはや、外の世界には真拳使いの他にも様々な能力を持つ人間が居ると、 風や旅人が運ぶ話だけは耳に入れたが。 透のようなタイプは初めて目にした。 (丁度100年前にも、あんな青年が居たら…………いや、いい) とうの昔のことを、いつまでも引き摺る訳にはいかない。 レーフォはかぶりを振って、今の状況に集中した。
終着点はもうすぐ。 鬼は迫って来ない。 余裕で勝利………………か?
妙だと思った。 鬼の気配ならある。 ただし、距離を縮めてこない。 さっきのクラフトに臆してしまった? その答えは『いいえ』。
レーフォが最後の通過点である、太い梢と梢の間を、跳んで、枝を軸にして、超えたところ。
その直後のことだった。
鬼が一斉に現れた。 ミズイロに乗ったトスは出口より真上の空から、急降下。 電気を纏った透はもう一度ショートカットして、前に回り込む。 そのまま追いかけて来た彼方は、背中に飛びかかる。
上空・低空・地上の三つの位置。 前・上・後ろの三つの方向。
ここが唯一の穴だった。 ミズイロが一気に飛び込める場所と云えば、此処しか。 そしてこの一瞬なら、この死角に入り込まれた距離なら、クラフトは極めて高い確率で不発か自爆に終わる。
「――――キミドリ!!!」
レーフォが咆哮に等しい声で呼んだのは。 名は体を表す虫獣だった。 トスのミズイロを黄緑色に染めたような。 他に違う点は、角がこちらの方が小さく、けれど三つに尖っているところくらい。 虫獣は主人の窮地に飛び込んだ。
そして、主人を寸でのところで自らの背に乗せて、飛翔した――――。
「……負けたのか?」 「いや、こっちの勝ちでしょう。触れましたし」 「俺は微妙……本当に捕まえられたか分かんなかった」 「どっちでもいいよ」
判定を下したのは、肝心の追いかけられ役だった。 一番息が上がっていた人でもある。
「でも、負けだな。僕の反則負けってことで。……だってキミドリを使う気はなかったもん」
少しずつ整えてきて、落ち着いてくる呼吸。 すーっと、黄緑色の虫獣の背の上で息を吸い込み。 はーっと、吐き出す。 もう一度深く吸い込んでから、横にしていた体を起こした。
「準備運動完了!お手伝い、ありがとさんw」 レーフォは満面の笑顔で、心から感謝を述べたのであった。
あとがき 鬼ごっこでした。 単純な遊びでも、面白く読んで貰えたら幸いです。

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