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[9220] Ultimate Recycling Chapter4 No.31
シベリア - 2007年03月21日 (水) 13時42分

ジェーンのお守りで疲れたせいか、マルコはすぐに眠ってしまった。
フローラは若いのもあって、眠るのが早い。
問題はジェーンだ。私生活の影響で完全に夜型な上に、泥酔状態ときた。
ただ、鼾が無いのは救いと言えよう。

クラックがドアの前までやって来た。
「皆、眠っているな。夜襲とはまたかっこいいじゃあないか。・・・・再生術使う場面無いっぽいけど」
クラックはドアの鍵穴に針金を通した。鍵を外側から開けようとしているのだ。
が、なかなか手応えを感じることができない。
その内イライラし始めて、力任せに無茶苦茶に針金を動かした。
ドアの向こうでガリガリと何かが鳴っている―――最も早く気づいたはジェーンだった。
目を擦って、ドアの方を睨んだ。
「・・・・・うるさいわねぇ・・・人が寝てるのに、何やっとるかねぇ・・・!」
手探りで部屋のテーブルを探した。
テーブルの脚に手を触れるや否や、突然再生術を発動し、剣を作った。
そして一気にドアにそれを刺した。
当然、剣はドアの向こうに貫通する。
――――ガリガリと言う音が止んだ。
それを確認すると、ジェーンは安心して剣を消した。
「むぅ・・・・・きっと鼠ね・・・・それか、すっごい生物ね・・・・・」
今度は手探りでドアの取っ手を探した。
取っ手に手を触れると、鍵を掛けるための突起を回した。
ガチャンと鳴って鍵が閉まった。
「・・・・無用心ねぇ・・・・馬鹿マルコに・・・・・ドジッ子フローラ・・・・・ぁあ・・・・」
布団に戻って再び眠り始めた。

ドアの向こうでは、剣が掠って服の一部が切れたクラックが固まっていた。
後一歩右側にいたら―――想像するとゾッとする。
もう無理に鍵を開けることはできない。もう一度やったら確実に殺されてしまう気がする。
まず、鍵が閉まっていなかったのは想定の範囲外だった。
てっきり鍵は閉まっている物と思い鍵をこじ開けようとしたのに――手応えが無い訳だ。
しかも、さっき鍵を閉められてしまった為、余計に侵入が難しくなってしまった。
慎重に侵入の方法を探さなくては―― 一度一階へ戻って考えてみる事にした。
だが、数十分あれこれ考えていたが、結局何も思い浮かばない。
仕方がないから二階へ戻り、再び鍵をこじ開け始めた。今度は静かにやらねば――
奮闘していると、カギがガチャッと鳴った。
クラックは「よしっ」と心の中で叫び、ドアを開けようとした。
 すると、何故か取っ手に手を触れる前にドアが開いた。
驚いて思わず一歩後ろに下がった。出てきたのはフローラだった。
「あ・・・こんばんはクラックさん。どうされました?」
「いいや・・・・あはは・・・・・・別に」
「そうですか・・・・」
「き、君は一体何を?」
「お手洗いに」
「・・・そうですか・・・」
フローラは眠そうな目を擦りながら一階へ降りて行った。
 ドアは開いている。はっきり言って、今はチャンスだ。
もはや夜襲も糞もないが、フローラを除く二人は確実に殺せる。
しかし、部屋にフローラが戻ってきたら、彼女はまず自分を疑うであろう。
フローラの戦闘能力がどの程度のものかがよく分からないから、迂闊に手を出せない。
ならばフローラから先に殺してしまおう。
そして再び部屋に戻って残った二人を殺して逃げれば何の問題もない。

クラックはトイレの前でフローラを待ち伏せする。
 フローラは寝る前にも拘わらず、髪を弄っていた。
「伸びてきたかな。切りたいけどそんな場合じゃないし・・・お金ないし」
フローラがなかなかトイレから出てこない。
クラックはイライラし始めた。
「(何やってんだアイツは・・・)」
面倒になって中の様子を伺おうとドアに耳を当てた。
僅かだが、フローラの独り言が聞こえる。
「・・・・・・やっぱり小さいよなぁ・・・・年の割りに。周りはもうちょっと大きい人が多かったし」
「(・・・?)」
「小さいがいいって人もいるらしいけど・・・・・やっぱり大きいがいいよなぁ・・」
「(何言ってんだこいつ!小さいて何!?何が!?)」
「・・・大丈夫ね。きっといつかフィウスさんみたくなれるよね。大人になればきっと」
「(フィウスくらい!?)」
密かにクラックは興奮していた。
すると、何やら再び二階がドタドタとなり始めた。
ハッと我に返ったクラックは全力で男性用トイレに駆け込んだ。
降りてきたのはジェーンだった。口を抑えている。

女性用トイレのドアを荒々しく開けた。
びっくりしてフローラがドアのほうを向く。
「あ・・・ジェーンさん!どうしました?」
「・・・・・・・!どけ・・・!」
「え・・・」
フローラが一歩退いた。
ジェーンは洗面台で夕飯を戻した。
「あぁ・・・・くそ・・・・・頭痛い・・・気持ち悪い・・・・ごめんね、変なもん見せちゃって」
「い、いえ・・・・大丈夫ですか?」
「大丈夫くない・・・すごい気分悪いわ・・・・・酒なんて飲まなきゃよかった・・・」
ジェーンは頭を叩きながら呟いた。
「んで?アンタは何してたの?鏡見てボーッとして」
「いえ・・・・背が伸びればいいなって」
「ふーん・・・・あ!もしかして、ミサンガにそれ願ったの?」
「・・・一応」
「ハハッ!面白い!アンタ面白い!」
「な・・・何も面白い事なんてありません!」
恥ずかしそうにフローラが言い返した。
ジェーンは彼女の頭を撫でた。
「大丈夫よ。成長期がどうとかで嫌でも背は伸びるわよ。きっと」
「だといいですが・・・」
「大丈夫大丈夫。それよりさっさと寝なさい。寝る子は育つのよ。私は例外だけど」
二人は手を繋いで二階へ戻って行った。
 男性トイレでクラックは自分の情けなさに涙を出していた。
「(背かよ・・・・・背かよぉ・・・・・!)」
何か別のものだと思い込んでいたらしい。


こうなったら、やはり部屋へ侵入し、三人殺すしかない。
しかし、鍵は再び閉められてしまった。
こじ開けようにも上手い具合にドアは開かない。
かと言って三人に真正面から立ち向かって行っても勝てる気がしない。
こうなれば最後の手。窓からの侵入。これしかない。
 屋根に上ったクラックは入るべき窓を確認した。
「あの窓だな・・・あの窓をとって中に入って・・・・」
簡単だ。窓は簡単に取り外し可能となっている。
もしものために何度か練習もした。大丈夫だ、今度こそ――
 屋根から窓の前まで降りてきた。
あとは窓を取って中に入るだけ。窓に手を触れた時、部屋の中が見えた。
なんと、男がこっちを向いているではないか。しかも、目を開けている。
予想外の出来事に手元が狂った。
するとクラックは足を滑らせ、二階の窓から下へ落ちてしまった。
ドスンとと言う音を聞いたものはいない。
 部屋の中ではジェーンが不思議そうにマルコを見ていた。
「・・・・・寝てるよね?」
「すごいマルコさん・・・・目を開けて寝てます」



次の日、宿主の姿が見えなかった。
「あれ?クラックさんは?」
「彼、昨日大怪我したらしくて・・・病院にいます」
「何で知ってるんですか?」
「早朝に散歩してて、近所の方に聞きました。何でも高いところから落ちたって」
「へぇ・・・・・補強作業でもしたかったのかな」
「さすがクラックさん。熱心ですね」
口々にクラックを褒めるような話をしている。
「さて・・・では、この宿ともお別れですね。ジョエルを探さなくては」
マルコの一言に、ジェーンはもう一度宿を見た。
壁は蔦に侵食されている。
そして二人にこう言った。
「いい所だったじゃない」
しかし、二人は同時に首を振った。
「いえ・・・・あんまり」
二人は口を揃えた。

 _next_
++++++++++
全体的に緊迫した雰囲気はなしで話を進める事ができました。
クラックが何の役にも立たなかったのは仕様です。
次からまたいつもの雰囲気に戻ると思います。

>>A・Yさん
ジェーンは性格上、どうって事ないし、フローラは同性であれ人に気を使うので問題無し。
マルコさんはすごく恥ずかしいのですけど。
 使い方によってはすごい術なんですが、使用者がダメな奴なので。
しかも自分にしか使わずに終った可哀想な術。
 酔っ払い描写は実に面白い。やりたい放題。
思い切り泣き上戸にしてやろうかとか、いろいろ考えれて大好きです。
 睡眠再生は意味なし。そして上手い具合の説明もできない。
本当に空気みたいな再生術です。本当にありがとうございました。

>>宙さん
ワンピースにも催眠術師なのだけれど自分も寝てしまうキャラクターがいましたね。
しかし、クラックの場合は自分にやってしまっているので救いようが無い。
元々、あまり有能な人ではないんですね。
 よく考えたらジェーンは20歳じゃないから、酒飲んでいいのか?と言う疑問が生まれるかもしれませんが、
一応この小説の舞台は日本ではないので、問題ありません。
きっと20歳でなくても酒が飲める国なんです。(具体的にどんな世界かは決めていないが)
泥酔とアル中は違うような・・・・・面白い歌詞ですね。
 結局夜襲はこうなりました。何の意味もありませんでした。
傷一つつけれていません。
 よく分からないです。乗り物酔いは。
一度だけお菓子の食べすぎで気持ち悪くなった事はありますが・・・
乗り物酔いと言うよりただ気持ち悪くなっただけと言うかorz

[9223]
宙 - 2007年03月21日 (水) 19時30分

鍵かけてなかったんですか・・・無用心な。
今回は逆によかったですが。それにしてもジェーンさん怖いよ。
クラックさん無事でよかったですねー。

フローラちゃんの独り言に1人慌てるクラックさん。
・・・・・・フフv
ジェーンさん、やられすぎです。
あ、ミサンガに身長の事お願いしたんですねv>フローラちゃん
僕も同じ願いをかけますね(真顔)
クラックさんが想像したのはわかりますよw

トドメは目を開けて寝てるマルコさん。
これは怖い。
クラックさん落ちたか・・・・・・そして自滅か・・・・・・!
間抜けというかおバカさんというか(酷)

泥酔の次は陶酔状態と書いて「ヤク中」です。さらに吹っ飛んだ。
三半規管にダイレクトにダメージ与えるんで治りも遅いです>乗り物酔い
とりあえずめっちゃ辛いんでならない人が羨ましい。
それでは。

[9237]
A・Y - 2007年03月24日 (土) 17時46分

鼾って五月蝿いよねー。でも一緒に寝ている人だから文句も言えませんしー。
だから寝込み襲うなら睡眠再生術の意味は?
酔っ払い&寝惚けジェーンさん。結果的に撃退っと。
次はフローラちゃん。
別のことって大体想像付きましたw
ジョルジュ長岡だねぇ(意味分からなかったらオトコノコだねぇってことに切り換えてw)
そしてマルコさん…………目を開けたまま寝れるタイプだったのか……吃驚です。

一向には結局激安宿の良い主人で終わったクラック氏。
確かに空気のような再生術でした。
どう見てもギャグ回です。本当にありがとうございました。



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