| [9205] Forest guardian 3 |
- A・Y - 2007年03月18日 (日) 21時34分
透「最近虫姫さまが無性にやりたくなります。多分この物語を書いてるせいです」 彼方「でも無印がいいんだよな。まずオリジナルモードクリアしたいし」 透「けど近所にはないorz」 彼方「自転車って二駅分の距離越したとこにしか」
response to 宙さん うん、そうだったw>台詞 カタアリさん達が一気に登場しましたね。まだ続々と出ますのでw FF5にストーカーって名前のボス居るんですよ。まあ当人も流石にこの名前はないだろと思ってたり。 インセスセント・メテオは基本好きなように(byデストロイ)ですから。まあ全部じゃないけど結構付いてくると。 彼が出ましたね。そんなに落ち込むなよぉ。(o・_・)ノ"(ノ_<。) 私だってもしクライブさんと組ませての登場だったらネタ全開になってたろうし。 本隊の視点もすぐ書きますのでー。 ……でも、「カタアリ編」は思ったより視点がバラけそうだな……。
透「虫姫さまふたりならあるんだよなー」 彼方「でもやってねぇ。難易度高くてやる気置き無い。エスガル2といいどうして続編ものは難しくなるのか」 透「CAVEさんは弾の増強をしっかりしてるよ本当に」 彼方「ま、STG語りはこんくらいにして、ENTERな」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
蟲守さまは、その役目の引き換えに不老長寿の恩恵を受ける。 それは現役を引退しても、失われることはないようで。
「110歳ぃ!!?」 「で、合ってるハズ。だよね、トス」 「はい。計算は間違ってませんよ、御爺様」
社の中にて。 ここもまた狭かったが、意外と快適に作られていた。 茣蓙が敷かれ、台所からストーブ、布団など生活様式が一通り揃っていた。 寒くもなく暑くもない。
「なんかギリギリでリアルな数字なのが余計怖い感じするな……」 「そうだねー、一気に200歳とか500歳とかの方が貫禄あるよねー」 「いっそ人外でも納得出来るぞ」 「でも人間なんだよな。これが」
レーフォはカラカラと笑った。 それから、哀愁を感じたように、遠い目をする。 「……思えば孫娘に任せてからもう15年も経つのか……結局、弟の方が先に逝ってしまったし。 僕って次代にタスキを渡すタイミングが早過ぎたのかなぁ。つくづく無駄に長生きしてしまってる」
単なる年寄りのぼやきだが、一つ重要な単語があった。 ちゃんと耳に拾って、尋ねたのは宙。 「孫娘が、今の蟲守さま?」 「そうだよ」 「じゃあ女の子で間違いないのか……」 「会ったことあるのか?」 レーフォの問いに、透は曖昧な記憶を辿る。 「会ったというか……なんとなく見ました。モクの村付近の、蟲守の深緑で」
レーフォやトスと同じような色をした髪の、少女。 橙色の巨体くらいしか確認出来なかったが、乗っていた虫獣はトスのミズイロに良く似ていた。
「間違いない。『ダイダイ』じゃ」 「それじゃあ…………今の蟲守さまも、関わっているということで……」 トスは間に何か言いたげなことを漏らそうとしていた。 おおよその想像は付くが。その単語を呑み込んで、敢えて『今の蟲守さま』と言い換えていた。
「透と言ったな。お前さんが深緑で見たもの聞いたものについて、全て話して欲しい」 「はい」
全てを聞いたレーフォは、静かに重要な単語を繰り返す。 「……管理棟……虫獣を模したカラクリ……木蓮という女……その女を助けた蟲守さま……」 「御爺様……」
レーフォの顔は歪められていた。怒りというより悲しみの色が濃いが。
「……悲しい話だ。僕が生きてる間に、二回も同じ愚行が起ころうとしているなんて」 「どういうことですか?」 「ん……こっちの話と言いたいところだけど、一世紀前の暗黒世紀を調べられたら分かることだしねー…」 「まさかだと思うけど」 そこで宙が割って言った。 「アンタの先代辺りが、虫獣を使って大戦に参加したとか?」 「ご名答」 宙の推測を、あっさりと認めた。 「僕の叔父上はとんだ馬鹿者だった」 その一言だけを、キッパリと、力強く口に表した。 説明はその一言だけだった。 それ以上は何も言いたくないように、レーフォは続けた。 「孫娘が、何をしているのか、まだ分からない。 けれど、もし叔父上と同じことをしようとするのなら……止めなければならない。先代『蟲守さま』として」
その目は決意の輝きを灯していた。 透達より、トスが祖父の顔を見て、息を呑んだ。 手が僅かに、震えていた。奮えていた。
透達はその日の内に帰された。 準備は明日から行うそうだ。今日はもう夜が更けている。
「トス、樹液アメだ」 「いつもありがとうございます」 帰る直前、飴玉のようなものを渡された。 琥珀のような色をした、やや不定形な飴。 樹液から固まったものだ。だからそのまま樹液アメと、トスが説明した。 「お前達も食うか?」 「ありがとう。頂きます」 「頂く……うわっ、甘っ」 「僕こういうのは苦手なんですよね……」 「そうか」
お菓子をやって、それで子供が喜ぶ顔が見れれば満足。 そう言った顔をレーフォはしていた。 対してトスは、微かに祖父と目配せをしていた。 彼方は直感的に何かあることに気付いた。
明け方。 霧が濃い。白い靄と赤い日の光が織り交ざって行く頃。 トスは既に起きて、家を静かに抜け出し、ミズイロを呼んでいた。
「早いな。準備ってやつ」 トスは後ろからかけられた声に驚いて、振り返った。 彼方だった。 「まだ寝ていても宜しかったんですが」 「気になって興奮して寝れない奴とか居るからな。コイツとか」 彼方が親指で指した家の影から、透も出てきた。 トスは彼らを見て苦笑した。
レーフォもまた、早起きしていた。 ラジオ体操のような動きで体を伸ばし、朝の日差しを気持ち良く浴びていた。
「よし、来たか……て、なんだ。お前達も付き合うのかい?」 「そーみたいです」 「……そうかw外の者にちょいと揉まれるのも、悪くないねーw」
どうやらレーフォも、現役の頃の勘を取り戻す為の、準備運動に付き合う人が増えて、素直に嬉しいらしい。
あとがき レーフォが中身おじいちゃんだからって途中で「じゃのぅ」とか年寄り口調になったのが何回かあった。 そういうキャラじゃないんで修正したら語尾に「ねー」が口癖になった。

|
|