（ティンク！　そっちそっち！　ああ！　にゃにやってんのよー！）

（無理いうなよソキア。まさか森を全部焼いてしまうわけにもいかないだろう）

（あー！　もー！　ここにドロシーたちがいればいーにょにー！）



　上空の通信を傍受しつつ、森林の中を高速移動するアンブロシウス。


　そのコクピットの中で全体を管制するアレウス。

　傍受対策の信号通信の一つを受領。

　『掃討完了。７戦線離脱。携行援護中。１』

　（やれやれ。また「あの発作」でも起きたか？）

　距離を取っているアグロヴァルから信号通信。

　『攻撃許可申請。８』

　それに返信。

　『却下。牽制活動専念厳命。２』

　
　いかにも不服といった感じの動きを見せるアグロヴァル。


　それを見ながら苦笑を浮かべるアレウス。

　（…「あれ」を使わずに済めば越した事はないが。さあ。どうなるか…）



　木々の上に見える上空。


　そこで激しく動いている二つの機影。


　グリンダ騎士団副騎士団長機。ブラッドフォード・イカロス。

　ナイトオブリングス「ナイトオブフィアー」機。モルゴース。