タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−6 剣と刃 [ |
SF |
森の中で動きを止める、二体のKMF。
その中の一機のコクピット。
(まだ発射元は見付からないのかい。ソキア?)
(ムチャいわにゃーの。これだけ森が深くちゃ、上から探るなんてムリムリ)
(かといって、迂闊には降りられないしなあ)
傍受の通信が聞こえる。
その時、軽く響く接触の衝撃。
傍受防止の接触通信が入る。
(ねえ。いつまで隠れてんのさあ。ツヴァイ?)
相変わらずの、中性的な透明感と共に、どことなく艶かしい声。
機体とはいえ「自分から手を出した」場面を見れば、嫉妬の炎で身を焼き尽くしかねない連中も出そうな光景。
「見付かったら面倒だからね。まあとにかく落ち付いて出番を待ってくれ。アハト」
(ちぇ。つまんないの)
その時。傍受対策のシグナル通信が光る。
『砲撃支援要請。7』
「ジーベン?」
状況を確認しようと、遠距離の高度観測飛行船に回線をつなぐ。
その望遠スコープを通して、戦場の全体状況が各パネルに映る。
− ブラッドフォードと丁々発止のドッグファイトを展開中のモルゴース −
− 中州に上陸し城塞に容赦の無い砲撃を見舞いまくるディナダン −
そして。
「ジーベンは…上を押さえられているのか?」
映像を確認しながら、再びフェイルノートを展開し始めるアレウス。
「聞こえるか。アハト?」
(聞こえてるよ。ツヴァイ)
「今からジーベンに支援の砲撃を行う。これと同時に敵に位置を知られるだろうがやむをえん。発射と同時に戦闘開始となる。準備してくれ」
(りょーかーい)
|
JIN 2019年06月29日 (土) 17時23分(82) |
|