長そうに思えて一瞬の対峙。

そしてその後また猛烈に接近する二機！


今度は自ら突進するグレイル！

二刀を旋回させ、上半身を狙う！


しかし、その次の瞬間！

すかさず身を逸らし、そのままの姿勢でスッと擦り抜けるファタ・モルガーナ！


「なに！？」


今度は自らが広場の中央に回り、森に向かってグレイルを押し込む態勢となる！

これでは空に脱出できない！


今度は反対側から銃を引き抜くファタ・モルガーナ！

次々と繰り出される連射！

それによって動きが更に封じられる！


剣に比べ、あまり上手いといえない感じの射撃術。

しかしＣクラスの自分よりは明らかに上。


（あの剣技…明らかに正統な物ではない…それにあの体術に腕と足…私のジヴォン流とは違うけど…明らかに暗殺流派！）


その心の隙を突くかのように、再び突っ込んでくるファタ・モルガーナ！

再び両腕に構えた長剣を今度は横に薙ぎ払う！

慌てて防ごうとするも左側の刀を弾かれる！


「しまった！？」


その動きのまま、更に横回転しての強力な回し蹴りを胴体に受けるグレイル！

その勢いのまま地面に叩き付けられる！


「やられる！」

その瞬間、脳裏を横切る様々な顔。

（ごめんなさい…みんな…お兄ちゃん…マリー！！）


その次の瞬間！


突如としてバック転して離れる、ファタ・モルガーナ！

その直後、立っていた場所に突き刺さる猛着弾！


「あれは！？」


頭上から降下してくる、五機のＫＭＦ！

ヴィンセント・シズ編隊！！


「ドロシー！？」


「大丈夫ですか！？　騎士団長ー！！」