タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ intermission 自慢 |
SF |
ハバロフスク。
軍事操車場。
慌ただしく動き回っている、多くの兵士やKMF。
制服は雑多だが、只事ではないという雰囲気は辺りに立ち込めている。
その制服の中に混じる、華やかなメイドの一団。
「始まったみたいね」
「あら。何か楽しそうね」
「そりゃそうでしょ。ウチのイースリット様ったら、いつも戦の後は物凄く高ぶっちゃって。この前なんか風呂場で手伝いのあたしをいきなり無理矢理…ああ! 思い出しただけでもムズムズしちゃう!」
「そんなに凄いの!?」
「あのお美しい御顔だけじゃないわ! あの均整の取れた御体に引き締まった御肌! ああ! あれこそまさに雌虎だわ!」
「それで喰われる快感を味わったわけね」
「そうそう。しかもそれだけじゃ満足できなくって、浴室の外で控えていたあたしたち三人をそのまま捕まえてベッドに引っ張り込んだのよ! 髪の毛を濡らし、ローブの前まで荒っぽく開いたままで、いきなりグイって!」
「シャーロットさんは何も言わなかったの?」
「普段は口うるさい執事長も、戦闘の前後はイースリット様に甘いからね。可哀想にマーシャったら、新入りの新米なのに、生娘まで奪われてしまったわ」
「まあ可哀想ったら可哀想よね。おかげでイースリット様の魅力と迫力にすっかり参っちゃって、田舎に置いて来た許婚に縁切状まで書いたっていうし」
「どっちが可哀想なんだか」
「それも凄いけど、やっぱベル様よねえ」
「ちょっと。何言うのよジョアン」
「あんたたちでも聞いたことあるでしょう。あのゾクゾクしたような御声。澄んだ御瞳。襟元から覗く御肌。吸い込まれそうになるってあの事よ」
「ふん。あたしにショタ趣味はないわよ」
「代わりにレズ趣味があるのね」
「なにい?」
「ちょっとちょっと」
「それに。あんたたちだって、ベル様に声を掛けられた時に顔を赤くしてたじゃない」
「まあまあ。使用人であの方に声を掛けられても無反応なのは、それこそミンくらいなもんよ」
「まあそうねえ。あのアレウス伯爵に声を掛けられても赤くなるって感じじゃないし」
「エミリオ様とはどういう御関係なのかしら」
「一緒に寝てるのは確かみたいよ。まあそれを言った時のキャーキャーぶりって言ったら半端じゃなかったけれど」
「まったくイイ年のはずで、いつまでもオコチャマなんだから」
「だからマニアな男どもに変な人気があるのよね」
「それにしてもエミリオ様とは全く違うのよね。まあ確かにエミリオ様もイースリット様みたいにお美しくて格好の良い御方だけど」
「無口で無愛想なだけじゃなく、ちょっと怖そうなのよね。まるで普通の人間とは違った事を考えてそう」
「そうそう。忘れた頃にいきなりグサッて感じで」
「その点、イースリット様は開けっぴろげで分かり易いわよねえ」
「そうそう。怒らせたら、そのまま棒でボカスカって感じで」
「褒めてんの。それ?」
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JIN 2019年04月21日 (日) 20時30分(53) |
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