タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−5 ナイトオブリングス V |
SF |
「戦闘停止のためです! 渡河を認めてください!」
(こちらはそっちの最初の警告を守ってるはずだ! 止めたければ北部軍を止めろ! 河を遮断するなり、そちら側で阻止するなり、出来るはずだろう!)
「それは…」
(とにかくこちらはそっちを調停者として呼んだ憶えはない! 今の状態でも大譲歩だというのを忘れるな! 繰り返すが! 渡河した時点でこちらは北部軍も含めての全面攻撃を開始する! 以上だ!)
「…」
「通信、途切れました」
あくまで平然たるエリス。
しばしの静寂。
その中でようやく声を発するソキア。
「にゃによ今の? ナイトオブ…リングスだって?」
知ってるかとばかりに他の面々の顔を見渡す。
「ヴァルトシュタインといってましたね…あるいはラウンズの関係の何かでしょうか?」
「エリス。さっきの通信の出所は?」
「分かりません。かなり小さいのは確かですが、その出力は信じられないくらいに強力です」
「母艦らしい物の反応は?」
「ありません。しかし今の通信機能は明らかにこのグランベリーよりも遥かに上です。そしてその発信源は常に移動し、かつ複数の端末を中継して発信が可能のようです」
「とすると、それに母艦クラスの指令機能を持ったKMFがいるって事になるよね」
「はい。それも単騎ではなく複数とのユニットで稼働している可能性があります」
首を傾げるティンク。
「かつてのラウンズはナイトオブワンをはじめ、それぞれの機体が全くの独立運用だった、もしこのリングスというのがいわば連動された高性能の運用部隊だとすれば…」
「迂闊に動けんにゃー」
それを遮るように叫ぶレオン。
「今はそんな事を言ってる場合じゃないでしょう! 問題はこのまま見ているか! こちらで北部軍を止めるか! それとも渡河するかです!」
「ま。言い分はリングスとやらの方が正しいんだがニャー」
「そんな理屈は中華側には通らないよ。もしここでこちらが北部軍を武力阻止したら、下手をすれば超合集国連合も黒の騎士団も政治的に瓦解してしまう」
一同の集中する視線。
それを受けて口を開きかかるオルドリン。
「私は…」
その時。
響く轟音。
顔を上げるマリーカ!
「対岸で交戦開始! 北部軍とマニゴルド集団です!」
艦橋に響く決断。
「渡河します! 総員! 最大戦闘準備! 各機発進後、ブレイズルミナス展開!」
「イエス! マイ・ロード!!!!」
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JIN 2019年04月02日 (火) 22時47分(51) |
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