タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−4 流血山河 V |
SF |
KMF「ディナダン」コクピット内部。
正面映像に映る中州の様子。
「現在の状況はどうだ」
(は。既にこちらの岸の敵はほぼ一層。逃げた残軍は対岸および中洲城砦に待避の模様)
「よし。連中が城砦に集中次第一気に総攻撃だ」
(一網打尽ですね)
「ふふふ。その通りだ。分かってるじゃないか」
酷薄な笑みを浮かべる青年。
その時入る通信シグナル。
その周波数を見て、いささか驚いてみせる青年。
「懐かしいな。もう来たのか」
通信装置を自動調整に掛ける青年。
補正が掛かり、次第に顔が出てくるモニター。
そこに映るは黒髪の少女。
(…ますか、こちらはグリンダ騎士団旗艦グランベリー。ただちに攻撃を停止してください。繰り返します…)
「聞こえてるよ。久しぶりだな。まだいたのかクシェンスカヤ」
(お久しぶりです。やはりあなたでしたかマニゴルド卿。いま騎士団長に代わります)
切り替わる画面。
実際には初対面となる女性。
(初めてお目に掛かります。マニゴルド卿。グリンダ騎士団長オルドリン・ジヴォンです)
「こちらこそ。以前では会えなかったな。俺がジル・アタウルフ・マニゴルドだ。まあシュタイナーやロックハートから話くらいは聞いてるだろうが」
(どうも。詳しい話は次の機会で。とにかく早速ですが、北部軍への攻撃を停止してください)
「しなければどうする?」
(遺憾ですが。その場合はこちらから武力介入をしなければならなくなります)
「分かった。なら向こうにも戦闘を停止させろ。取り敢えず五分だけ停止する。五分内に向こうが停止しなければ再開だ」
(分かりました)
切れる通信。
それとほぼ同時に切り替わる通信。
(どうしたんですか。マニゴルド卿!? 貴方らしくもない!)
「馬鹿か。おまえらの機体で奴等に対抗できるか。俺の『ディナダン』でも奴等全部を相手にするのは無理だ」
(そ、そんな…)
「俺は戦は好きだが、負けるのは嫌いだ。特に馬鹿な負け方はな」
(ならこのまま引き下がるおつもりですか!?)
「まあ待て。そろそろ連中が来る。グリンダの御邪魔女どもは連中に任せる。それと共に、こちらも攻撃再開だ」
(連中?)
「まあそれはお楽しみだ。とにかく戦闘再開はいつでも出来る様に、今の内に補給と整備を済ませろ。これも戦の内だ」
(イエス! マイ・ロード!)
|
JIN 2019年02月07日 (木) 14時59分(42) |
|