タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−4 流血山河 U |
SF |
黒龍江省上空。
浮遊航行中のグランベリー。
艦橋。
パネルから顔を上げるマリーカ!
「騎士団長! 珍宝島方面にハドロン反応を確認!」
「なんですって!?」
振り向き声を上げるオルドリン!
「いま出します!」
正面の大スクリーンに映し出される、正面の戦火の炎と煙!
「こ、これは…!?」
強烈な光線が放たれ、次々と撃破されている中華連邦KMF!
「ハドロン砲の発射源を拡大!」
「イエス! マイ・ロード!」
最大補正の不鮮明な画像ながらも画面に映し出される対象機体。
「機体照合! 形態並びに装備はRZA−6DGモルドレッドに近いも、明らかに新機体です!」
エリスからの報告に愕然とする艦橋一同。
「新機体…」
「そんな…」
「北ユーラシアには既にあそこまでの機体を作る力があるというの…」
その中で訝しげな表情を作る筆頭騎士。
「どうしたの。ドロシー?」
「あの機体に何か付いてます」
「もっと拡大して!」
「イエス! マイ・ロード!」
更に拡大される静止画像。
機体の右肩部に付いている<紋章>。
幾度かの補正でようやく全体が見える。
「こ、これは!」
「『刃を銜えた血染めの虎』…ティンク!」
「…『ブリタニアの狂虎』…ジル・アタウルフ・マニゴルド卿!」
「あいつかニャー!?」
思わず顔を見合わせる、二人の副騎士団長と団長補佐!
その普通でない反応に対し、疑問の声を投げる騎士団長。
「な、なに、どうしたの三人とも!?」
質問に答えようとするティンク。
「そうか。オズはいなかったんだな。実はスペイン攻略戦のバルセロナの戦いの時。マリーベル殿下が市街地への砲撃を命じた時…」
慌てて遮るレオンだが、驚愕するオルドリン。
「マリーが!?」
だから言いたくなかったとばかりに、顔を思い切り苦ませるレオン。
「…その命令に抗ったティンクの代わりに、ゼットランドのメガハドロンブラスターで命令を実行したのが、共に攻撃に加わっていた、あのマニゴルド卿だ…」
それに続くティンク。
「そして戦後、大グリンダ騎士団への再編が行われた時、殿下の不興を買った僕に代わって、重甲騎士団の団長になるとも思われていたんだが…」
苦い顔のソキア。
「マリーベル殿下のエリア24総督就任と共に大グリンダ騎士団が常駐になると聞いて、それじゃつまらないと白ロシア戦線の方に行ってしまったんだにゃー」
その話を聞きつつ、画像での猛威ぶりに戦慄するオルドリン。
「そんな凄い人だったの…」
「ああ。噂を聞かなくなったから、てっきり二年前に戦死した物だと思っていたんだが…」
「あの情け容赦ない戦いぶり…間違いなくマニゴルド卿…」
「ナントカに刃物だニャー」
三者三様ぶりを見つめつつ、ようやく気を取り直す騎士団長。
「とにかく! 戦闘を止めないと! 双方に回線を開いて! エリス!」
「イエス! マイ・ロード!」
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JIN 2019年02月07日 (木) 14時58分(41) |
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