タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ intermission 始動 |
SF |
合衆国ポーランド。
元はユーロピアの一州であったが、その実質的な崩壊の後、イタリアなどと共に、超合集国連合の結成に真っ先に加わり、その政治的な意義を同方面において大きく高める。
またそれ以前においても「ユーロピア最後の大攻勢」とも言われる、スマイラス攻勢の前線基地ともなっており、その際に解放したウクライナやトルコなどへの影響力も大きい。
いまだ健在の北ユーラシア勢力への最前線でもあり、各地から入った、いわゆる「主戦派」と言われる勢力もまた無視できない物がある。
首都ワルシャワ。
某地下会議室。
会話を行う複数の影。
「それでは。リトアニアのヤゲヴォはどうしても同調する気が無いというのか」
「ああ。ケーニヒスベルクの旧帝国艦隊勢力が健在な限り、同調は不可能だと相変わらず言っている」
「だからそのケーニヒスベルクを攻めるために協力しろと言ってるんだろうが」
「攻めた後はどうする。リトアニアにくれてやるのか」
「まさか。もちろん相応の分け前はくれてやるが」
「それでは別の代価で誘えばいい」
「ヴィルノか。あそこはこちらがユーロ・ブリタニアから軍事解放したんだ。渡すいわれははない。そもそもリトアニアが解放されたのもこちらからの攻勢のおかげだろうが。それを考えればこちらと一体化しても良いくらいだ」
「相手はそう思ってないぞ。ベック。それとも何か。力づくでも従わせるか」
「次はそうするさ。とにかく少なくともリトアニアからウクライナまでは本来は大ポーランドの歴史的固有領土だ。これは必ず回復させる」
「しかし。それを認めるかな。超合集国連合が」
「北ユーラシアの旧ブリタニア勢力を二年も放置している連中に何が出来る。口では何を言おうが、介入はしないさ」
「まあその点は同感だな。少なくとも我々が旧ブリタニア勢力を一掃させる事が出来るならば黙認するだろう。それが彼らの本音でもあるしな」
「現状維持を建前とするグリンダ騎士団も、この前のウスリー紛争で大きな打撃を受けたというし、介入はできまい」
「しかしグリンダ騎士団に打撃を与えたように、北ユーラシアの勢力は侮れない。こちらがやられたらどうする」
「だからこそ急がねばならん。今までは漫然と混在していた、あの勢力も、この前のウスリーでの衝突を契機に、いよいよ統合された新国家を目指して動き出しているらしい。もし正式に新国家として発足すれば、こちらからは尚更に手が出しにくくなる」
「やるのは今か。パデレフスキ」
「ああ。ただしそれには重要な条件がある」
「ベラルーシとウクライナだな」
「そうだ。あの二つを完全にこちらに取り込むのが最低の絶対条件だ」
「動くかな」
「ああ。上の連中は現状維持でも下の連中はそう思っていまい。そちらから焚き付ければ容易に動く」
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JIN 2020年03月18日 (水) 20時56分(109) |
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