タイトル:コードギアス 追憶のエミリオ MEMORY−8 休戦地帯 V |
SF |
河畔に止まっている二機のKMF。
そこに広がる「風景」を機体から拡大して見ている二人。
(おいおい。見ろよアレウス。ちょっとした推理クイズだなあ。これは」
(同感)
(まず河に落ちているモルゴース。機体ダメージのせいか、脱出シートが働かなかったようだな)
(ああ。それに破損のせいでコクピットに氷水が入り込んだらしい。そのままだったら凍死しかねない)
(だから近くのそこに着陸したアグロヴァルから降りたアハトが外からコクピットを急いで抉じ開けた)
(足跡が続いてるしな。実に適切な処置だ)
(それにしても恐ろしい奴だな。これを見ろ。緊急開放のシステムだけでは開かなくて、明らかに自分の力で無理矢理開けている)
(ああ。サーモグラフで分かる。普通の力じゃ考えられないレベルだ)
対岸に上陸。
(そして次だ。見ろ。河岸の傍に落ちているパイロットスーツ。下着まで引き千切られて散乱している)
(氷水に浸かったままでは凍死するだろう。それもまた的確な処置だ)
(そしてまた足跡)
(ああ。アグロヴァルにまで続いているな)
(そしてその前にまた落ちているパイロットスーツ。こちらは男物だ)
(ああ。女が使ってもおかしくないくらいのサイズだがな)
(とすると。今あいつらはどこでどうしてる?)
(当然。アグロヴァルのコクピットの中だ)
(場所は分かってる。コクピットの中でどうなってるかって事だ)
(そりゃ中から聞こえてる音を聞けば分かるだろう)
(ああ。よろしく頼む)
((は、放せ! いったいどうしてアタシがおまえみたいな汚らわしい奴と! 一緒に! 裸で!))
((しょうがないじゃない。「こういう時」は「こうしろ」って言われたんだから))
((だ、誰だ!? そんなこと言った奴はー!?))
((狭いんだから。いいかげん暴れないでよ。フィアーがボクにかなうわけないし))
((な、なに? アタシに何をする気だ。やめろー!?))
(それそろ鎮静剤を入れた方がいいかな。こっちにも)
(ああ。そうしてくれ)
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JIN 2019年11月17日 (日) 18時47分(101) |
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