No.96 Cordycipitaceaeの変更 投稿者:ignatius 投稿日:2017年11月24日 (金) 11時38分 [ 返信] |
今朝、某SNSを見ていたら次のような論文が紹介されていました。 http://www.ingentaconnect.com/content/ima/imafung/pre-prints/content-n8_vol8_no2_article8#
Abstractしか見ていませんが、 ガヤドリがAkanthomyces、マヤサンがBeauveria、ツクツクホウシタケがCordyceps、クモ生TorrubiellaがGibellulaへという解釈でいいのでしょうか?
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No.97 投稿者:K.Y 投稿日:2017年11月24日 (金) 15時23分 |
この論文、遂に出たか、という感想です。 Cordycipitaceaeについては、Beauveriaを残すかCordycepsに統一するかが焦点に なっていましたが、Beauveriaを残すことになった結果、BeauveriaやCordycepsに 属さない側系統をすべて独立属とする必要性が生じたため、多数の新属が設立されています。
ホソエノコベニムシタケは、 Blackwellomyces cardinalisと変わりました。 また、ハスノミクモタケなどは、アナモルフがAkanthomycesと思われていましたが、 ガヤドリを含む狭義のAkanthomycesとは異なるクレードを形成したため、新属に移され Hevansia nelumboidesとなりました。 Torrubiellaについては、基準種T. aranicidaの系統的位置が明らかになっていないので、 この論文ではGibellula型のアナモルフを伴うことがわかっているTorrubiellaが移されたようです。 また、Isariaとされていた種のうち、Cordycepsに属することが系統解析により判明している種 (ハナサナギタケや赤疆病菌)はCordycepsになりました。ただし、ツクツクボウシタケに ついては、多様な系統が包含されているため保留し、今後別の論文で発表するようです。
この他にも、よく読めば色々ありそうです。
ガヤドリとマヤサンについては、ignatiusさんのコメントの通りです。
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No.98 投稿者:K.Y 投稿日:2017年11月24日 (金) 15時52分 |
見落としがあったので追記します。 基準種T. aranicidaはLecanicilliumかSimplicillium型のアナモルフを形成し、 子嚢殻の着き方も異なるため、Gibellulaではないことが示唆されるそうです。
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No.99 投稿者:K.Y 投稿日:2017年11月24日 (金) 16時33分 |
なお、IMA Fungusは国際菌学会のジャーナルで、オープンアクセスなので、誰でも無料で 論文を閲覧できます。 下記のサイトの上から3番目が件の論文です。 http://www.imafungus.org
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No.100 投稿者:ignatius 投稿日:2017年11月24日 (金) 18時20分 |
K.Yさん、いろいろと教えてくださりありがとうございました。 ざっと目を通しましたが。まだまだDNAが調べられていない種類が多いようで、もやもやした感じが残る論文ですが、おおまかな感じはわかりました。 私のサイトも大幅に変えなければいけませんが、今、個展前で忙しいので、来月以降になりそうです。 またわからないことがあれば質問させていただきます。
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