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No.150 騎士ガンダム戦記 フェイズ6「リーナスの力」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月21日 (月) 22時57分 [返信]

騎士Gセイバー達と行動を共にする事となったリーナスは自分が目覚めた場所にGセイバーたちを案内した。
兵士ジムU1「なんだこれ・・・」
割れた巨大な水晶を見て兵士ジムU達は少しびびった。
Gセイバー「おまえはこの中から出てきた・・・てか生まれたって言うのか?」
リーナス「わかんない・・・でもそんな気がする」
兵士ジムU2「と言うと・・・あんたは生まれたばかりの少女って事?」
リーナス「知らないよそんなの!」
Gセイバー「ふむ・・・わからん・・・」Gセイバーは傍らにあった戦士ドムの残骸をゆっくり見た。
兵士ジムU1「こいつはジオン族ですよ」
Gセイバー「見ればわかる・・・本当にコイツはお前が殺ったのか?」
リーナス「ええ・・・とりあえずね・・・」
Gセイバー(もしかしたらコイツはジオン族にとって重要な存在なのかな?)
その時、洞窟の向こう側から声がした!
?「そこで何をしている!?」
全員「?!」
現れたのはジオン族の騎士ギャンクリーガー、戦士ブグ、そしてモンスターキャトルハンブラビだ。
兵士ジムU2「じ・・・ジオン族!」
騎士ギャンクリーガー「ご名答!」
キャトルハンブラビ「あれが例のもの?」
戦士ブグ「その女を渡せ!」
Gセイバー「断ると言ったら?」
騎士ギャンクリーガー「力ずくで取るまでよ!その女は我々ジオン族の再興に必要な存在なのだ」
Gセイバーたち「え!?」
戦士ブグ「うお!ドムが!」
ブグがドムの残骸を見て思わず言葉を吐いた。
リーナス「コイツは私がやったけど・・・」
騎士ギャンクリーガー「くっ・・・まだ洗脳魔法をかけてないからか・・・」
Gセイバー「何わけのわからんことを言ってるんだよ!」
騎士ギャンクリーガー「ものども!やれ!」
キャトルハンブラビ、戦士ブグ「はっ!!」
とクリーガーたちが襲い掛かってきた!
Gセイバー「くっ!戦闘態勢!リーナス、お前も剣を持ってるなら戦え!」
Gセイバーたちが剣を構えた。
リーナス「う・・うん!」
リーナスもそれに習うかのごとく剣を構える。
ジムU二人がキャトルハンブラビに斬りかかった。だがキャトルハンブラビは持っている大鎌でジムU達を振り払い、そして二人をまとめて切り刻んだ。
兵士ジムU「ぎゃっ!」
ジムU達は無残にもバラバラにされていった。
リーナス「ひゃああ!」
そんな無残な光景を見たリーナスは半べそになった。
Gセイバー「くそ!」
騎士ギャンクリーガーと戦士ブグは二人がかりでGセイバーを攻撃していた。Gセイバーも盾で攻撃を防御しつつ、剣で二人を刺そうとするも、ギャンクリーガーの盾に阻まれる始末。こんな少し広い洞窟ではジャンプも満足に出来ない。いつもの戦法は使えない。
騎士ギャンクリーガー「キャトルハンブラビ!その女をひっ捕らえろ!」
キャトルハンブラビ「はっ!」
リナース「ひっ!」
Gセイバー「や・・やめろよ!」
キャトルハンブラビ「大人しく捕まりな〜お嬢さん♪」
いやらしい感じの言葉だった。
リーナス「こ・・・こないで!ひゃああ!!」
半べそ状態のリーナスは怯えつつ我武者羅に剣を振り回した。
キャトルハンブラビ「うわっ!抵抗するか!だが素人な剣捌きだな!」
キャトルハンブラビは背中からロープを取り出し、リーナスの足に巻きつけた。
リーナス「きゃっ!」
足にロープを巻きつけられたリーナスはバランスを崩し、倒れてしまう。持っていた剣も地面に落ちる。
Gセイバー「や・・・やめろよっ!」
Gセイバーはクリーガーたちの攻撃を切り払い、リーナスの方へと駆け寄るが。
戦士ブグ「させるかよ!」
戦士ブグがタックルをしてきた。
Gセイバー「うわっ!こいつ!」
Gセイバーの剣をブグを切り裂いた。
戦士ブグ「ぐおぉ!」ドカーン!
ブグは断末魔と共に爆発した。だがクリーガーが不意をついてGセイバーに斬りかかった。
騎士ギャンクリーガー「どこを見ている!ガンダムもどき!」
Gセイバー「くっ・・・このままじゃ・・・」
リーナスにキャトルハンブラビが迫る。
リーナス「Gセイバー!・・・どうしよう・・・そうだ、さっきの力があれば・・・」
その時、彼女の掌と光る文字が浮かび上がった。腹部もだった。鎧と衣服に包まれながらも文字が光っていた。なんて強烈な光だろうか。
キャトルハンブラビ「!?・・・ま・・・眩しい!」
Gセイバー「な・・・なんだあれは?」
騎士ギャンクリーガー「げ・・・」
リーナス「・・・これは・・・さっきも光ってた!」
ドクン・・・!ドクン・・・!心臓の鼓動が激しくなる。さっきと同じように彼女はゆっくり腹部に掌を触れさせる。そして脳裏に呪文が浮かんだ。
リーナス「む・・・び・・・」
リーナスが妙な構えと取った。両手をクロスしつつ胸に当てている。
騎士ギャンクリーガー「に・・・逃げろ!キャトルハンブラビ!」その直後。
リーナス「ムービバーンザ!」
リーナスが叫びながら両手を前に突き出すと雷の刃が現れ、キャトルハンブラビに向かって発射された。そしてキャトルハンブラビに直撃した。
キャトルハンブラビ「ぎゃあああああ!!!」
キャトルハンブラビは悲鳴と共に爆砕した。
リーナス「あ・・・あ・・・」
掌と腹部に発効しながら浮かび上がった文字は突然消え、リーナスはその場で倒れた。
Gセイバー「リーナス・・・」
騎士ギャンクリーガー「お・・・覚えてろよ!ガンダムもどき!」
クリーガーはそう吐き捨てて逃げ出した。
Gセイバー「大丈夫か!?」
リーナス「だ・・・大丈夫だよ・・・Gセイバー・・・」
Gセイバー「お前って一体なんなんだよ・・・」

続く


No.149 騎士ガンダム戦記 フェイズ5「ジオン族」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月18日 (金) 22時48分 [返信]

記憶の無い謎の少女リーナスと遭遇したGセイバー部隊だがいきなり泣き始めた彼女に言葉が出なかった。
リーナス「ううぅ・・・」
兵士ジムU1「記憶が無いって・・・記憶喪失って奴ですか」
兵士ジムU2「どうします?隊長」
Gセイバー「リーナスっての、詳しく教えてくれ」
リーナス「う・・・嫌だ」
Gセイバー「何でだよ!?」
リーナス「だって・・・信じられないもん・・・見ず知らずの奴に・・・どうせ貴方たちはさっきの黒い奴の仲間かも知れないし・・・さっき殺しちゃったけど」
Gセイバー「黒い奴?殺した!?」
リーナス「ええ・・・私を突然連れ去ろうしたから・・・」
兵士ジムU2「隊長、その黒い奴って・・・」
Gセイバー「その殺した奴のところまで案内してくれないか?」
リーナス「嫌だ」
Gセイバー「そんな事言うなよ・・・多分お前の記憶の手がかりがあるかもしれないかもしれないんだぞ。騙されたと思って・・・その・・・俺を信じてみろよ・・・」
リーナス「う〜ん・・・」
リーナスはGセイバーの目を見て少し考えた。そして・・・
リーナス「わかった・・・とりあえず貴方を信じてみる、少しだけ」
Gセイバー「少しだけかよ!」
リーナス「その殺害現場に連れてってあげる」
リーナスはさっき来た道に戻っていき、Gセイバーたちはそれに付いて行くのだった。

洞窟の広間

Gセイバー達が洞窟を進んでいる一方、洞窟の別の階層の広間、その広間の壁には僅かながらクリスタルが突き出ていた。宝石屋とかに持ってって売ればかなりの額になるかもしれない感じの光り輝くクリスタルが。そんなところに二人のMS族と1匹のモンスターが会話をしていた。
MSの1人は緑色で頭にトサカがあり肩のアーマーは丸みを帯びていて、剣を腰にぶら下げている戦士だ。もう一人は青い色で頭がとんがっている感じでマントを羽織り、腰には巨大な槍を携えている。どうやら騎士の様である。モンスターはまるでイカのようなフォルムで大きな口を開いている。巨大な鎌を肩に担いでいた。
そう、彼らは紛れも無くジオン族の残党であった。
ジオン族、彼らは闇の皇帝ジークジオンを首領とした暗黒組織であり、スダ・ドアカ征服を画策した。ムンゾ帝国などの一部の協力的な国家も利用し、ラクロア王国やアルガス王国を初め多くの国々を侵略しようと企んだが、思わぬ抵抗で失敗に終わった。その抵抗の立役者がガンダム族の末裔と呼ばれる者たちであった。ガンダム族は数多くいるMS族の中でもかなり希少な存在であり、古くからスダ・ドアカワールドに伝わる伝説の勇者に連なる者といわれいている。そんなガンダムの思わぬ抵抗によりジオン族は侵略計画を次々と潰されていき、ついに総司令本部と支配者であったジークジオンを失い、総崩れとなって崩壊した。だがそのジオン族が今ここに・・・
2人と1匹はなにやら相談をしていた。
ジオンの騎士「それでどうするのだ、戦士ブグ、キャトルハンブラビ」
戦士ブグ「申し訳ありません、騎士ギャンクリーガー様、まさかガイア王国の連中がこの島に来ているなんて・・・」
おどおどしつつ戦士ブグは騎士に謝っていた。
キャトルハンブラビ「こっちも何人かやられてるっすよ。やってきた人数は14人、全員MS族っす。そのうち4人は殺しましたが、残った10人の内3人が既に洞窟に侵入したみたいっす」
騎士ギャンクリーガー「・・・楽な任務だと思ったらこの様か・・・例のものを取りに言った戦士ドムがまだ戻ってこないぞ」
戦士ブグ「まさかやられたのでは・・・」
騎士ギャンクリーガー「バカな・・・相手は平和ボケしたガイアの奴等なんだぞ!簡単にやられるわけが無い!例のものを連中に渡されると厄介な事になりかねん!あれは重要なんだよ!」
キャトルハンブラビ「あの・・・質問があるっす、例のものとは一体・・・?」
騎士ギャンクリーガー「貴様らには関係ないものだ!」
戦士ブグ「まぁ・・・断片的に言うと・・・お寝んね中の可愛い女・・・」
騎士ギャンクリーガー「おい!ブグ!」
キャトルハンブラビ「お・・・女?それが何故に重要っすか?」
騎士ギャンクリーガー「知る必要は無い!こうなったら我々で例のものを取りに行くぞ!」
ブグとキャトルハンブラビ「はい」
そうして彼らはそのまま通路へと足を運んでいった。

続く


No.148 騎士ガンダム戦記 フェイズ4「邂逅」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月16日 (水) 22時23分 [返信]

洞窟入り口

ジオン残党との遭遇で戦力が低下したGセイバー部隊はある洞窟を発見した。
Gセイバー「なんかありそうな洞窟だな、ダンジョンかな?」
兵士ジムU1「きっとジオン族の拠点ですよ!」
兵士ジムU2「もしそうだとすると敵がいる可能性がありますよ」
Gセイバー「うむ・・・なんかあるな・・・」
兵士ジムU2「隊長?」
Gセイバー「よし!突入するぞ!お前ら、気をつけろよ!」
兵士達「はっ!」
そうしてGセイバーたちは洞窟の中へと入っていった。

洞窟のとある部屋

リーナス「こんな部屋があったなんて・・・」
リーナスは自分の手がかりになりそうなものを探すべく洞窟を探索していた。目覚めた所から適当に真っ直ぐ歩いたところにドアがあり、そこを開けると部屋だった。まるで宿屋の部屋みたいな所であった。ランタンが部屋の4箇所に設置されており、明るかった。少し広く、内装はしっかりしていて、タンスらしきものやベッドもある。
その部屋のベッドの近くに衣服らしきものと鎧があった。衣服は二つあり両方共に紫色で一つは上半身用のもので、もう一つは下半身に穿くものみたいだ。鎧は青と白と言うちょっと派手な色合いで、鎧自体も形がかっこいい感じがする。その傍らには鞘に収まっている剣が置いてあった。一体誰のだろうか。
ふとリーナスは壁にかけられた鏡に写る全裸の自分を見た。
リーナス「うっ・・・」
鏡に映る自分の裸体を見て彼女の顔は赤みを増し、女にとって見えてはならない所を手で隠した。そして彼女は衣服と鎧を見て言葉を漏らした。
リーナス「とりあえず裸なのは恥ずかしいし・・・これ着てみようかな・・・」
そして彼女は衣服と鎧を着る事にした。案外服は自分のサイズにピッタリであった。鎧も似合っていた。まるで自分が着るためにあるかのように。
鎧を装着した自分の姿を鏡に映しながら彼女は「なんてカッコいんだろう」と思ってしまった。
とりあえず剣も持ってみることにした。鞘から剣を抜き出した。
リーナス「本物だ、この剣・・・とりあえず持っておこうかしら、念のため」
その後は部屋を徹底的に調べてみたが自分の手掛かりになりそうなものは無かった。
リーナス「他にも部屋があるかも」
そういって彼女はもう一つのドアに向かっていった。

洞窟通路

Gセイバー「ふむ・・・まさに迷路だな・・・」
兵士ジムU1「隊長・・・迷ってますね・・・」
洞窟に潜入したGセイバーたちだったが、まるで迷路のような洞窟に手を焼いていた。つまり迷っていた。
通路には二つや三つに分かれている所があったり、岩が崩れていて行き止まりだったりと色々と彼らは苦労していた。そんな時。
兵士ジムU2「ん?隊長・・・あれ・・・」
Gセイバー「ドア?」
Gセイバーたちの前方右にドアがあった。何故こんな所にドアがあるのか?
Gセイバー「やっぱりここはジオン族のアジトか?」
その時、ガチャとドアが開いた。
兵士ジムU1「うわっ!隊長!ドアが!」
Gセイバーと兵士ジムU2「開いた!?」
リーナス「ここも無い・・・私は・・・!」
Gセイバーたち「うわっ!」
リーナス「キャッ!」
ドアから人間の少女が現れた。髪はロングヘアで頭頂部にはアホ毛がある。歳は16、7くらいで顔は可愛く美しい感じだった。しかも鎧を着ており、腰には剣を携えていた。まるで騎士みたいな少女だ。
Gセイバー「だ・・・誰だ!?お前!」
リーナス「わ・・・私は・・・!」しゃっ!
少女は鞘から剣を抜くと両手で構えた。だが手は震えていたし、構え方も剣に長けたGセイバーから見れば下手糞なものだ。
兵士ジムU2「隊長!」
Gセイバー「お前!・・・ジオン族か!?」
リーナス「そ・・・そんなの知らないよ・・・ジオン族って何?てゆーか貴方達は誰!?」
Gセイバー「それはこっちの台詞・・・お前なんだよ!名前言えよ!」
兵士ジムU1「隊長・・・赤くなってます・・・」
兵士ジムU2「隊長って女の子がちょっと苦手なんだよな・・・」
リーナス「私の名前って・・・」
あの黒いMSが呼んでいた名前で良いのかなと彼女は考えていた。
リーナス「り・・・リーナスって言うの、なんだかわからないけど・・・」
Gセイバー部隊「なんだかわからない!?」
リーナス「だって私・・・自分が何なのかわかんないんだもん!」
Gセイバー部隊「・・・・」
泣き始めたリーナスにGセイバーたちは沈黙した。

続く


No.147 騎士ガンダム戦記 フェイズ3「その名はリーナス」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月15日 (火) 22時08分 [返信]

その頃スケルトンドーガと交戦中の戦士ジムストライカーたちは・・・
スケルトンドーガ「げほっ!・・・」
ガラガランとスケルトンドーガは崩れ落ちた。頭部を破壊されたからだ。
ストライカー「はい!OK!俺のツインスピアはやっぱ良いな!」
兵士ジムU3「強いな、ストライカー隊長」
ストライカー「ふん!こんなザコ野郎は俺一人で十分よ!」
兵士ジムU4「隊長、自信過剰になってると大変な事になりますよ」
ストライカー「え?そうか?」
兵士ジムU3「うちの隊長は・・・」
兵士ジムU4「まぁいいじゃんか、隊長!行きましょう!」
ストライカー「おう!」
そしてストライカー隊は再び捜索を続行した。
兵士ジムU3「けどジオン族がどうしてこの島に・・・」
ストライカー「忘れ物でもしたんじゃないか?逃げるときに」
兵士ジムU4「それを取りに来たと?一体何を・・・」
ストライカー「さあな」
兵士達「・・・」
兵士達は「この隊長はもう・・・」と心の中であきれていた。

洞窟内部

ファイズ島にある洞窟・・・この薄暗い洞窟の中に少女はいた。だが彼女は記憶をなくしていた。自分が誰なのかさえわからなかった。
少女「私は誰なの?・・・どうしてこんな所に・・・それに・・・何で全裸だろ・・・?」
そう言いながら赤面になっている彼女はさらけ出された胸を手で隠した。地面にはガラスの欠片と水が散乱していた。それに振り返ると割れた巨大な水晶があった。殆ど砕けてはいたが下部分は残っていた。もしや自分はここから生まれたのか?きっと私は生まれたばかりの存在なんだ。そう考えたそのとき。
?「うわ!?もう既に目覚めたか・・・」
少女「誰!?」
少女の目の前に黒いMSが現れた。ジオン族の戦士ドムだ。
少女「ひゃっ・・・!見ないで・・・」
ドム「もう覚醒するとは・・・予定より1週間早い・・・コードネーム・リーナス・・・」
少女「リーナ・・・ス?私の名前なの?」
ドムは周囲を見て間もなく、彼女の手をつかんだ。
リーナス「いやっ!何するの?」
ドム「悪いがこのまま回収させてもらう!」
リーナス「は・・離してっ!何をするの!?」
ドム「抵抗するな!」
リーナス「やめてっ!嫌ぁ!」
突然、リーナスの掌と腹部に光る文字が浮かび上がった。
ドム「うわっ!」
ドムが手を離した。
リーナス「こ・・・これは・・・あぁ・・・温かい気がする・・・」
掌を腹部に触った途端、彼女の脳裏に呪文が浮かんだ。
リーナス「あ・・・さ・・・べ・・・」
ドム「な・・・なんかやばそう・・・」
リーナス「さべ・・・サーベ!!」
しゅばばああ!
ドム「ぐあっ!」
突如、真空の刃のようなものがドムに直撃し、ドムはそのまま上半身と下半身に分かれて切断された。
リーナス「な・・・何なの今のは・・・あれ・・・文字が・・・」
あの文字が消えている。自分の体を色々触りつつ彼女、リーナスはますます疑問に思った。何故突然自分の体に文字が浮かび上がったのか、何故あの魔法が使えるのか、何がなんだかわからなくなってくる。
リーナス「わかんないよぉ・・・」
そのままへたり込んでしまった。そして水溜りを見てみた。自分の姿が写っている。美しい顔だ、髪は黄色いロングへアーで、頭頂部にはアホ毛がある。こんな自分は元々どんな人間でどんな人生を歩んでいたんだろうか。全くわからない。そして彼女は立ち上がった。
リーナス「ここをちょっと探索してみよう、何か私の手がかりになりそうなのがあるかも」
そういいながらリーナスはそのまま洞窟の奥に向かっていった。

続く


No.146 騎士ガンダム戦記 フェイズ2「敵との遭遇」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月12日 (土) 22時18分 [返信]

ぎゃーぎゃー
Gセイバー「ふむ・・・なんか妙な胸騒ぎがする」
兵士1「隊長、気のせいでは?」
兵士2「まぁ敵が出てくるとは限りませんよ」
Gセイバー「だと良いんだが・・・」
?「がるるる!」がさっ!
兵士1「た・・・隊長!」
Gセイバー「何!?」
Gセイバーたちの目の前に熊のような怪物が現れた。それは熊にしては違う緑色でしかも背中にはムササビのような皮膜がついている。コイツはジオン族のモンスターボリノークベアーだ。
兵士2「そんな!何でこんな所にジオンのモンスターが!!」
ボリノークベアー「おめぇらには関係無いんだよ!悪いが死んでもらうぜ!機密保持って奴さ!」
Gセイバー「ふざけるな!機密だかなんだかわからないけど大人しく殺されてなるものか!全員戦闘態勢!」
ボリノークベアー「抵抗するか!野郎どもかかれ!」
「はっ!!」
ボリノークベアーの号令で4人の戦士ザクが木の陰から現れた。
兵士1「隊長!こっちは7人!数ではこっちが有利です!」
Gセイバー「気をつけろ!足元すくわれるなよ!」
兵士達「はっ!」
Gセイバー「胸騒ぎはこれだったか、ストライカー・・・大丈夫か?」

同じ頃ジムストライカーの部隊は・・・

兵士3「隊長、あそこに誰かいますよ」
ストライカー「本当だ・・・ってあれは・・・!」
兵士が指差した方向にいた人影。というよりもそれは骸骨だ。ジオンのモンスタースケルトンドーガだ。
ストライカー「何でモンスターが・・・」
兵士4「・・・ストライカー隊長!」
スケルトンドーガ「おいおい・・・ここはどこなんだドーガ・・・迷子になるなんてドーガ・・・」
兵士3「モンスターが迷子って・・・」
ストライカー「見つからないようにゆっくり進むか、奴はまだ俺たちに気づいてはいない」
兵士4「けど!」
ストライカー「声がでかい!」
スケルトンドーガ「ん!?誰かいるドガ!」
ストライカー「見つかったからには仕方ない・・・俺が相手だ!」
スケルトンドーガ「何を!お前なんてズタボロにしてやるドーガ!」
兵士3「隊長・・・大丈夫かな?」
兵士4「大丈夫さ!あの人強いし、半年前の戦いでもかなりの戦果をあげたんだしさ」

その頃騎士Gセイバー達はジオン族残党部隊と激しい戦いを繰り広げていた。だが劣勢であった。
戦力差はGセイバー隊にあったが初めは6人いたジムUは2人に減っていた。奴等の方が実力が上のようだ。その上味方兵士は敵を敗残兵と甘く見ていたのか、攻撃があっけなくかわされ、そして敵ザクの斧で無残にも首を刎ねられた。
一方敵の損害は戦士ザクを2人失った。このままではやられる・・・Gセイバーはそう感じた。
Gセイバー「お前達は下がれ!これ以上部下を死なせたくないんでね」
兵士1「隊長!」
戦士ザクA「ん?お前・・・その顔・・・ガンダム族か!?」
ボリノークベアー「ん!?確かに・・・その顔はガンダムだ!」
Gセイバー「そうだ!俺はガンダム族の末裔かも知れないガイア王国騎士団第2分隊長騎士Gセイバーだ!」
ボリノークベアー「ふん!ほざけーー!」
降りかかったボリノークベアーの爪、だがGセイバーはそれを紙一重で横へかわし、そしてジャンプしてボリノークベアーの顔めがけて剣を突き刺した。
Gセイバー「てりゃああ!」グサッ!
ボリノークベアー「ぐおああああっ!」どさっ!
隙を付かれたボリノークベアーは顔に刃を突き刺されそのまま倒れた。剣には彼の血に塗れていた。
戦士ザクA「な・・・なにぃ!?」
戦士ザクB「くそー!」
残った戦士ザク二人がGセイバーに襲い掛かった。だがGセイバーはその攻撃すらジャンプでかわす。
戦士ザク「ど・・・どこだ!」
Gセイバー「ここだよ」
そして二人の後ろへ舞い降り、そしてそのまま剣で二人まとめて切り裂いた。
Gセイバー「」
戦士ザク「ぐお!」
戦士ザク達はそのまま倒れた。
兵士ジムU1「流石隊長・・・超のように舞い、蜂のように刺す・・・華麗な動きだ・・・」
Gセイバー「お前ら・・・気をつけろって言ったろ・・・奴等も戦いなれてたみたいだったけど」
兵士「す・・・すみません・・・」
Gセイバー「ストライカー達・・・無事であると良いんだが・・・」

続く


No.145 騎士ガンダム戦記 フェイズ1「目覚めし少女」 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月12日 (土) 00時00分 [返信]

リグ地方・・・そこは何気に田舎な感じではあったが緑溢れる地方であった。海にも面していたため漁業などが盛んになっており、貿易の要所にもなっていた。その地方を治めていたのはガイア王国と言う国であった。それなりに軍備を有してはいたものの、現国王の意志により周辺国を攻めるような事は絶対にしなかった。
しかしジオン族の侵略が始まり、その際ガイア国の軍勢は応戦したものの長きに渡る平和で弱体化しており敗北に告ぐ敗北を繰り返すハメになった。結果リグ地方はジオン族の破壊と略奪、殺戮が横行する結果に。しかしガイア軍はそれに対して必死に抵抗していた。民を護る為に・・・。
そして転機が訪れた。支配者ジークジオン戦死の方を受け駐屯していたジオン族の部隊が混乱をきたし、その隙を突いてガイア軍と一部の民衆によるレジスタンスの共同戦線でジオンを追放する事に成功、平和が戻った、人々はそう確信した。そして国王の命でリグ地方の復興が始まったのであった。
それから7ヶ月、リグ地方はほぼ復興されつつあった。荒らされたガイアの国土はようやく元に戻りつつあり、ジオンのせいでそれまで止まっていた漁業や貿易も再開され、そして人々に笑顔が戻ってきたのであった。
だがここで再び戦いが起ころうとは誰も知らなかった・・・知られざる騎士ガンダムの物語が・・・

リグ地方ファイズ島洞窟

ごぽ・・・ごぽごぽ・・・その洞窟の奥には巨大な水晶があった。形は丸く大きさは3mくらいで、中には水が入っているようであった。その中に少女は眠っていた。
?「zzz・・・・・」
美しい体系と顔立ちの少女だった。一糸纏わぬ姿でまるで胎児の如く眠っていた。年齢は15、6歳程度だろうか、胸はやや大きめで足はやや細めな感じであった。髪は黄色いロングへアーでお尻に届くくらいの長さであった。また頭頂部にはアホ毛のようなものがあった。そんな人目見ただけで告白したくなるような感じの美しく可愛げな少女が
?「う・・・ん・・・」
少女が寝息を立てた途端、掌に文字が光ながら浮かんでいた。そして水晶が光り輝き始めた途端、ピキッ!とヒビが入った。
?「あ・・・っ・・・あ・・・・」
そして中の少女は激しく震え始め、そしてそれまで閉じていたまぶたが開き、そして水晶全体にヒビが広がりそして。
ガシャーーーン!!!
水晶は砕け散り、地面には液体が流れた。そして少女はまるで吐き出されたかのように、その場でうつ伏せで横たわっていたが、まぶたが完全に開くと生まれたばかりの子時かのごとく立ち上がり、目覚めのウォーミングアップか背伸びをした。
?「う・・・ううぅん・・・あぁ・・・」
背伸びしたか少し胸が揺れた。そして水溜りに写る自らの体を眺め、そして口を開けた。
?「私は・・・誰だろ・・・?」

ファイズ島、そこはリグ地方から少し離れた海に浮かぶ無人の小島。実はこの地方は人々は誰一人知るよりも無かったがここにはジオン族の拠点があったのだった。だが7ヶ月前のガイア軍の反抗で本島の駐屯部隊が壊滅、その時拠点にいた残存兵力の多くは見つかる前に島を放棄し、ガイア軍に見つからないように逃げてしまう。その後人々はやっとの解放に浮かれ騒ぎ、さらに復興を重視したため、島の調査など後回しになっていた。そして今その島へ調査隊がようやく派遣される事となった。

ファイズ島砂浜

砂浜に船が止まっていた。数名が乗れるほどの小さいサイズの船であった。それはガイア王国軍のファイズ島調査隊の船であった。船から下りて島に上陸した調査隊は前方の森へ進んだ。彼らの任務はこの島に存在するジオン族の拠点の探索と調査であった。場合によってはジオン族との遭遇もありえるかもしれない、よって調査隊は剣を構えつつ警戒を怠らなかった。しかし復興の途中で大部隊を派遣させるわけにいかなかったし、しかも軍は今再編の真っ最中であった。そこで精鋭の騎士を加えた少数部隊を編成、島の調査に向かわせた。
調査部隊の編成はたったの2個小隊(1個小隊につき7人)で第1部隊の隊長を務めるは騎士Gセイバーであった。第2部隊の隊長は戦士ジムストライカーだ。両部隊とも後は全員兵士ジムUで構成されていた。

Gセイバー「ふむ・・・」
ストライカー「どうしたGセイバー?」
Gセイバー「いやさ・・・なんか妙な感じがするんだよ・・・」
ストライカー「お前の言う騎士の勘か?それともガンダム族の勘か?」
Gセイバー「さあな、けどこの島には何かがある・・・」
ストライカー「バカな、大体半年くらい前の大会戦でジオンはこの地から立ち去ったんだぞ!この島だってもう放棄されたも同然だし・・・もうジオン族なんていないんだぞ、大体ここはどういうわけかモンスターもいない島なんだし・・・」
Gセイバー「ああ、そうでありたいが・・・」
がさっ!
全員「はっ!?」
ぴー!ぱたぱたぱた・・・
Gセイバー「はぁ・・・なんだ、小鳥か、脅かすなよ・・・」
兵士ジムU「あっ、Gセイバー隊長!道が分かれてます!」
Gセイバー「あら」
ストライカー「ここからは二手に分かれるってのはどうだ?」
Gセイバー「そうだな、俺の部隊は右に、ストライカーの部隊は左へ」
ストライカー「はいはいわかったよ、行くぞ!」
ジムUたち「はっ!」
ざっざっざっ・・・
兵士ジムU「隊長、我々も」
Gセイバー「ああ・・・」

続く


No.144 騎士ガンダム戦記 プロローグ 投稿者:GX−9900   投稿日:2011年11月10日 (木) 22時21分 [返信]

ここは現代とは異なる時代、異なる世界、スダ・ドアカワールド。そこは人類とモビルスーツ(MS)と言う生命体が共存する平和な世界だった。
しかしその平和はある日を境に崩壊する事となる。突如出現した暗黒組織「ジオン族」の出現であった。ジオン族は魔王サタンガンダム及び闇の皇帝ジークジオンの指揮の元、スダ・ドアカ征服の野望を開始したのだった。だがその侵略は一人の勇者によって阻止される事となったのだった。
その勇者は辺境の国ラクロアに現れた。その名は「騎士(ナイト)ガンダム」。ラクロアに古くから伝わる勇者と同じ名であった。記憶無き彼はジオン族の悪事に仲間達と共に断然と立ち向かったのであった。
そしてジオン族の総司令本部ムーア界において騎士ガンダムはサタンガンダムと融合しスペリオルドラゴンとなり、ジオン族の総支配者ジークジオンを打ち倒した。支配者を失ったジオン族は混乱し瓦解したのであった。こうしてスダ・ドアカワールドに再び平和が戻ったのであった・・・だが・・・

ジークジオン戦死から7ヶ月・・・ここはスダ・ドアカワールドのどこかにあると言うリグ地方。そこにある小島ファイズの洞窟で・・・

?「ん・・・うううん・・・」
洞窟の中にある水晶・・・その中に一糸纏わぬ全裸の少女が胎児のようにうずくまって眠っていた・・・


No.143 RPG伝説魔獣「モルの頼み事」 投稿者:ふじさん   投稿日:2011年08月11日 (木) 01時31分 [返信]

前回のあらすじ
人魚姫にエラの服を作ってもらう事を引き換えに可愛いペットを探してくれと頼まれた一行
無難に城下町のペットショップで探したが値段等で挫折
途方に暮れてた彼らの前に現れたのはモグラによく似た容姿の地底人、モオル族のモルだった
彼は何やら啓助達に頼み事があるようだが……?
*********
啓助「さて、前回からかなり間が空いたが次の回になったぞ。それで、何か用か?」
モル「ピッピキュピッピィ」
ティル「なになに…“最近、僕の住む地底国に変な生き物が出てくるようになったんだ!やっつけようとしたけど僕らは恐がりだから皆逃げちゃって歯が立たないんだ。何とかしてよ!”だと」
啓助「変な生き物?どんな奴だ?」
モル「ピピッピピピィ」
ティル「“口が大きく裂けてて、身長程の大きさがあって、大きな声を出す化け物”だって」
啓助「……………」
啓助が想像したのは口裂け女風のマスクをした小型のゴジラのような生物だった

ティル「どうする?啓助」
啓助「……ともかく、行ってみないとわかんねぇな。わかった、引き受ける!」
モル「ピッピィ!(ありがとう)」
大龍「それで、その地底国とかいうのはどうやって行くネ?」

モル「ピッピピピピキュピィ!!」
ティル「“僕についてきて!”だと」
そう言うとモルはその場で地面に潜り込んだ
だがしばらくしてからまた出てくる
モル「ピ?」
ティル「“なんで来ないの?”ってあのね、俺達は道具とか使わないと地面潜れないの!」
モル「……………」
気難しそうに腕を組むと、再び潜り込んだ
そしてしばらくしてから地面が普通の5倍は盛り上がる
すると、その盛り上がった土から5匹…は失礼だから5人のモオル族が出てきた
モル「ピピッピピキュピィ!」
ドヤ顔で大威張りのポーズをとって啓助達の前に立つ
ティル「“友達呼んできたよ!今から皆で協力して特別大きいトンネル掘るからね!”」
「ピッ」
「ピッ」
「ピピッ」
「ピィ」
「ピピィ!」
5人のモオル族が手を組んで合図をすると、全員で一斉に地面を掻き出した
啓助「うお!5人もいるから出てくる土の勢いもハンパねぇ!皆、離れろ!埋まるぞ!!」
少し離れた場所へ避難し、作業を眺めた
**1時間後**
モル「ピッピィ!!」
ティル「“いい仕事したぜ!これで通れる?”との事」
その足元には人一人が余裕で通れるくらいの大きさのトンネルが作られていた
啓助「本当にいい仕事したなぁ……グッジョブ」
モル「ピピィ……」
頭をかいて照れるモル
そして、モオル族は5人揃ってトンネルを通る
モル「ピピキュッ」
ティル「“じゃ、先行ってるんで。準備整えてから来てね”だとよ。そんな装備で大丈夫か?」
啓助「大丈夫だ、問題無い。早く行こうぜ」

ティル「じゃあちょっと待て。お前らこれ食え」
啓助と大龍と小龍にそれぞれ何かを渡す
大龍「うわ冷たい!!」
啓助「……こんにゃく?」
小龍「何ですこれ」
ティル「そいつはほ○やくコ○ニャク。何処の国の言葉でもすぐに理解できて喋れるようになる優れ物だ」

啓助「おいいいのか?」
ティル「何が」
啓助「お前の唯一の存在価値無くなるぞ」
ティル「んだとゴラァァァァァ!!ぶっちゃけ面倒臭ぇんだよ通訳!いいから食え!!」
啓助「へいへい」
パクッ

ティル「よし、じゃあ行くか」
[の前にセーブでもしとくか]
はい←ピピッ
へい
ほい
[セーブが終わりますた]


No.142  禍時謡集(マガトキヨウシュウ) 第参謡:吹雪(フブキ) 投稿者:エリー   投稿日:2011年01月16日 (日) 17時56分 [返信]

「……さん、僕だよ……。開けてぇ……」
初め、あたしは“その声”を1時間ほど前から吹き続けている吹雪の音なんじゃないかと思った。でも、次の瞬間あたしはその音を人の声だとはっきりと理解した。
「お母さん、僕だよ。開けてぇ……」
ぎょっとしてあたしがドアを開けると……そこには誰もいなかった。
ギャァァァァァァァァァァ!!!!! あたしは悲鳴をあげて旅館のロビーに駆けて行った。
「ど、どうしたんですか?」
あたしの悲鳴を聞いて旅館の女将さんが飛んできた。
あたしは肩で息をしながら、女将さんに「お母さん、僕だよ。開けてぇ」という声を部屋で聞いたこと、そして、ドアを開けたら誰もドアの外にいなかったということを話した。
あたしの話を聞き終えると女将さんは神妙な顔つきになってこう言った。
「……また出たのね……。あの子が……」
あの子? とあたしが訊ねると女将さんはお茶を持ってきて進めると、あたしに不思議な話をし始めた。
「これはね……私が生まれる前、私の祖母が義母から聞いた話だよ……」

******
今から100年前、旅館があった場所には小さな家があり、そこには男の子と母親が住んでいた。とても美しい親子だけれども、村から離れた場所に住んでいるのは男の子が月光のような銀の髪、真雪のように白い肌、血潮のように真っ赤な目をしておりそれを父親に疎まれて母親共々捨てられたとも、村長の屋敷で働いていた母親が、許されぬ恋の末に生まれた子と共に生きるために敢えて村はずれの原っぱに移り住んだと言われていたが、真相は謎のままだった。
そんな暗い噂が流れても母子は原っぱを耕して野菜を取ったり、男の子が村人の家に忍び込んで鶏を取ってきたり、山に入って木の実や山菜、植物のつるなどを集めて食べ物や生活の役に立つ道具を作ったりして生活していた。
彼らはとても幸せに暮らしているのだなと時々彼らの姿を見た村人はそう思ったし、母子の方もそう思っていた……“その時”が来るまでは。
ある年の冬だった。その年の冬は来るのが異常に早く、その上異常に寒かったのだ。寒い冬には悪い病が流行ると言われるように多くの村人達が病に倒れた。そして、それは村はずれの原っぱに住む母子にも容赦なく襲いかかって来た。

「お母さん、大丈夫……?」
男の子は自分の手よりも真っ白な手ぬぐいを母の額に載せて不安げに聞いた。
「……大丈夫よ。だから、お前は早くお休み……ゴホッ、ゴホッ」
「お、お母さん!?」
急に咳きこんだ母を見て男の子は泣きそうになった。
「大丈夫よ……すぐに良くなるわ……だから……」
白い息子の頬を熱い両手で挟んでにっこりとほほ笑んだ。
「早く休みなさい……」
男の子は力なく頷くと薄い布団にもぐりこんだ。
30分くらい経っただろうか男の子はこっそり布団から抜け出すと今まで自分がかぶっていた布団を母にかけて草履を引っ掛けると激しい吹雪が吹きつける中、村の方に向かって駆け出した。
******

……それで、その子はどうなったんですか? とあたしが聞くと女将さんは悲しそうな目でこう言った。
「……それっきり帰ってこなかったそうだよ。母親、つまり祖母の義母は駆け付けた医者が助けてくれたそうだよ」
お医者さん、来たんですか? とあたしが聞くと
「祖母の義母の話によるとね、医者は真っ黒な髪の美しい男に案内されてきたそうだよ」
と女将さんは答えた。
「祖母の義母が元気になってしばらくするとね、さっき、あなたが聞いたいなくなった息子の声がするようになったのよ。でも、扉を開けても息子はいない……。それでも、彼女は息子がいつか帰って来ることを信じてここに旅館を開いたのよ」
そうだったんですか……とあたしが呟くと女将さんは静かに頷いた。
「それとね……あなたの部屋があるあたりがね、昔祖母の義母の家の玄関だったのよ」
あたしはひゃ〜っと言うとお茶を一口飲んだ。その味を感じながら、男の子はどこに消えたのだろう……? と思った。

誰も知らない真実……それは黄昏の歪んだ時に落ちた者の話……。
あの日、吹雪の中を走りながら男の子は思った。
(村人は……変な見た目の僕や僕を生んだお母さんをいじめて追い出したってお母さん、言ったけど……こんな時ならなりふり構わず助けてくれるよね……)
冷酷な風が男の子の腕を削り、無慈悲で鋭い雪が体に張り付いたがそれでも男の子は必死で走り続けた。
どれぐらい走っただろうか。原っぱの真ん中あたりに来た時、男の子はぐらりと倒れた。この寒さに加えて、母の看病疲れに加えて飢えで体力が限界に達してしまったのだ。
(い、いやだよぅ……こんな所で倒れて死んじゃったらお母さんまで死んじゃうよぉ……)
雪よりも白い2つの瞼から涙がこぼれ落ちた。
(誰か……助けて……!)
男の子が心の中でそう叫んだ時、風の隙間からちらりと覗いた黄昏の緋い空から真っ白な着物を着た女が舞い降りた。
「今晩は、坊っちゃん」
女は雪まみれでぐったりした男の子の頭をなでながら静かに言った。
「た……助けて……」
ぼんやりとした意識の中で男の子は言った。
「もちろんよ。貴方も貴方のお母さんも……条件があるけどね」
条件……? 男の子は不思議に思ったがなりふり構っていられない、と思いその条件を呑んだ。
それは……

吹雪の中、男の子は懐かしい家に向かって駆けていく。
そして扉に向かってこう叫ぶのだ。
「お母さん、僕だよ。開けてぇ」
扉がゆっくりと開く。そこにいたのは……真っ白な着物を着たあの女だった。
「お帰り、坊や。ご飯できているわよ」
男の子はお母さんってこんな人だったかな? と思いながらも

黄昏の残光を背に受けて

食卓についた。

第参謡、終


No.141 RPG伝説魔獣「可愛い珍獣さん」 投稿者:ふじさん   投稿日:2010年12月27日 (月) 01時45分 [返信]

*あらすじ*
息が出来ない湖底神殿に行くべく、水中で呼吸が出来る服「エラの服」を貰う為に魚人の村に行った一行
だがその職人である人魚の少女が、可愛いペットを連れて来てくれれば作ってあげるという条件を出してきた
可愛いペットを連れて行く為に一度魚人村を後にしたのだった………

*******
啓助「とは言ってもなぁ……この世界の可愛い動物って何だ?」
大龍「この世界?ってどういう事ネ?」
不思議そうに啓助を見る大龍
啓助「いや、それはその……こっちの事情。」
ティル「おいおい、こいつらはまだ俺達の事を深く知らないんだ。あまり迂闊な事は言うなよ」
ティルが顔をしかめて啓助の耳元に小声で言った
啓助「わかってるっての」


ティル「さて……とりあえず城下町にでも行ってみるか。ペットショップとか見世物小屋でいい物が見つかるかもな」
大龍「ペットショップ!?やったぁ!アタシ一度行ってみたかったんだ!!」
その場で弾むように大龍が喜んだ

啓助「? 行った事無いのか?」
小龍「僕ら一応強盗ですよ。堂々と城下町に入れる訳が無いでしょう?」
啓助「じゃあモノの換金とか食料の買い出しはどうした?」
小龍「そりゃあ裏口から忍び込んで質屋で金に換えた後、その場で食料を買って即座に出てました。警官がうろついてるからペットショップに寄ったりして時間潰してたらすぐ捕まっちゃいますからね」

啓助「ふ〜ん。忙しかったんだな」
小龍「えぇ」
ティル「ところでお前ら、大龍先に行っちまったぞ」
小龍「姉ちゃぁぁぁぁん!捕まるから戻ってこぉぉぉぉぉい!!」
啓助「いや、大丈夫だろ」
小龍「え?」
啓助「もう勇者一行と王さんから認められてんだから指名手配も無くなってる。堂々出入りできるどころか歓迎されるさ……さ、早く行くぞ。さっさとしねーと置いてくぜ」
小龍「は、はい!」

大龍を追って啓助達も城下町に向かった
***城下町***
ワーワー
ワイワイガヤガヤ
小龍「賑やか…いつもの路地裏からじゃわからなかったけどこんなに明るくて人がいっぱい居たんだ……」
啓助「泥だらけになって汚れてこそ、やっと解る事もある……なぁんて、どっかの銀髪の侍じゃないけどな。」
頭をボリボリかいた後、キョロキョロ見回す

啓助「さ…て、あの馬鹿どこ行った?」
あの馬鹿=大龍
「あーっと!飛び入り参戦のお嬢ちゃん、強い!強すぎる!世界チャンピオンが袋だたきだーっ!!」
どこからか実況アナウンスが聞こえた
啓助「あそこだ。絶っっ対あそこだ」
実況の聞こえた方向へ走っていった


ドサッ
チャンピオン「ぐはっ………」
大龍「しゃーっうらー!!」
「あーっとチャンピオン、倒れたー!おめでとう!賞金5000アウルは君のものだ!!」
大龍の手に金の入った袋が手渡された

啓助「何してんのぉぉぉぉ!お前!?」
大龍「あ啓助。いやぁ、暇潰しに町をウロウロしてたらなんかにやけた男が「私に勝てたら5000アウルあげるぞ」って言ってたからボコボコにしてやったアル。資金稼ぎにも調度よかったネ」
啓助「はぁ……」
安心と苦悩の入り交じったようなため息をつく

啓助「まぁ、遊ぶのは結構だけど本来の目的を忘れんなよ?」
大龍「わかってるってば!」

そしてペットショップに着いた
犬や猫にハムスターやフェレット等を始め、鳥やら爬虫類やら果てにはジャングルの奥地に生息してそうな生き物まで居る
ティル「これは……ペットショップと言うより」
啓助「ちっこい動物園だな……」

大龍「啓助!これなんかどう?」
大龍が啓助の服の裾を掴むと、そのまま引っ張っていった
そこにあったのは犬だった
啓助「無難だな。相手が魚人だけに噛み付かないか心配だけど……ちなみに値段は?」
値札にチラリと目をやると、その場で凍り付いた
[値段:50000アウル]
啓助↓
「(Д゜)
 (゜Д)
 (゜Д゜)」
啓助「ご…ま…ん…?えっと……値段読み違えたかな」
(゜Д゜)
(⊃Д⊂)ゴシゴシ
(゜Д゜;)

啓助「くそ高っけぇぇぇぇぇぇぇ!!却下!!」
大龍「ちぇっ(´・ω・`)」
小龍「じゃあこれは?バルーンオクトパス」
小龍が持ってきたのは、風船……に似たタコだった
小龍「かなり寿命が短いのと風に飛ばされるから行方不明になりやすいのが難点だけど」
啓助「いや、それ以前に可愛いか……?タコ」

大龍「じゃあこれは?一角うさg」
啓助「著作権的にアウトぉぉぉぉぉぉ!趣味の範囲内で書いてる話だからいいけど、兄さん権力には勝てないから!!」
**********
啓助「はぁ……特にいいのが無かったな」
ティル「あっても金額的に無理だ」
ちなみに現在の所持金:6400アウル
ティル「ちなみに大龍がさっき貰った5000アウルを込めての金額だ」

啓助「しゃあねぇ、野生のやつ捕まえるか他の村とか当たってみr……うぉわ!?」
突如何かに引っ掛かってずっこける
啓助「なんだぁ!?何があった!?」
引っ掛かった場所を振り向く
そこで土が盛り上がっていた
やがてモコモコと動きだし……
「キュッ!!」
中から何かモンスターのようなものが現れた
モグラのような容姿、だが人型でもある
啓助「なんだこいつ!モンスターか!?」
「ピィッ!?」
剣を抜いた啓助を見ると、とても怯えたように震えた
大龍「待って!敵じゃないヨ!あれはモオル人。とても臆病な地底に住む人アル」
啓助「そうか、ごめんな。驚かせちまって……」

頭を撫でる為にモオル人に近付き、手をかざした
だがその瞬間目にも留まらぬ速さで地面に潜り込み、そのままモグラの通り道でお馴染みの凸を作りながら去って行った
はずだったが
その後「ゴオォーンッ」と音を立て、トンネルが止まった
その場所にあったのは大岩
地中に埋まった岩の一部に頭をぶつけたようだ
啓助「………やべぇ、助けにいくぞ!!」

***********
「……ピ?」
気がついたのか、ゆっくり眼を開く
周りがほんのり薄暗く、木漏れ日が射している
木陰のようだ
啓助「お、気がついたか?」
モオル人は啓助の顔を見るとパニック状態になり、ジタバタし始めた
啓助「どわっ!?お、落ち着け!頭打ったんだから安静にしてな!」
「ピピィッ」
あ、そういえばという感じで頭に手を置き、痛そうにさする
大龍「応急処置は一応しといたから大丈夫だとは思うけどネ」

「……ピピッピィッキュピッキュッ!」
介抱していた啓助の手を降り、啓助達を見ると深く一礼した後何かを語り始めた

啓助「………何言ってるかわかるか?」
大龍「?」
わかんない、というジェスチャーを取る
「“あんた達が助けてくれたの?ありがとう"」
啓助の後ろで誰かが通訳をした
その正体はティルだった
啓助「あ、お前動物語わかるんだったな」
ティル「まーな」

「キュッキュピィッピピッピィ」
ティル「ふんふん“僕の名前はモグ。さっきは慌て過ぎて見苦しい所を見せちゃったねwww結構ドジだからこういう事はよくあるんだ」

モグ「ピッピィッキュキュキュッピィ」
ティル「“あ、あなた達もしかして最近噂の勇者さん?"だってよ」
啓助「…………」
言葉が通じないので、ただ頷くだけにした

モグ「ピッピッ!キュキュッピィ!?……ピピキィ」
ティル「“ならお願いです!僕達の頼み事聞いてくれませんか?……あ、ついでにあなた達の言葉を僕らは喋れませんが、意味は通じてますので"」啓助「あ、そうなんだ。……頼み事って何?」
モグ「ピピ……」
ティル「“それは……"」

モグ「ピッピキュピィ」
ティル「“長くなるので次回に続きます"」
ズルゥゥゥッ
啓助「んなんじゃそりゃあぁぁぁぁぁ!?」

†††††††
[てことでセーブしますか?]
はい←ピピッ
もちろん
やだ

[セーブしますた]




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