ガイア城にやってきたズタボロになった伝書ハロ、彼は王都より少し離れたドライヴァレ村の所属であった。 ボロボロになっていた事からドライヴァレ村に何かあったのかもしれない。伝書ハロは医務室に担ぎ込まれ、どうにか一命は取り留めた。そしてドライヴァレ村が大変な事になったという報告をした。
ガイア城王の間
グレーブス王「なんだって!?間違いないのか?・・・」 グレーブス王が驚いて玉座から立った。 デルタ「ええ、伝書ハロによるとドライヴァレ村が・・・全滅したそうです・・・」 デルタが深刻そうな表情をした。 デルタ「でも相手はジオンでもグレムリーでも無いそうです・・・」 グレーブス王「では一体!?」 デルタ「ルシフェルだそうです・・・」 グレーブス王「何ーーーー!?」 グレーブス王もデルタもまたデスシスタールシフェルを知っている。彼女はそれ程悪名が知れ渡ったリグ地方一の凶悪犯なのだ。しかも彼女はデルタやGセイバーたち同様戦闘のプロなのだ。デルタもかつてルシフェルと交戦したことがあり、彼女の戦闘力はデルタと互角でありそして引き分けに終わった。正確にはルシフェルが戦闘中にデルタの強さを認めて突然あっさりと立ち去ってしまった。Gセイバーもルシフェルと戦ったが、デルタの時と同じく彼女があっさり先頭を放棄して去ってしまった。 ルシフェルはデルタのときもGセイバーの時も去る時こう言い放った。「私は神の使いであり正義の味方、正義である強者は生かしておくべき存在だから」と・・・弱肉強食じみた発言だが彼女はとある事件がきっかけで頭がおかしくなっていると言うらしい。シスターでありながら彼女の行った事は神の名の下による民間人の殺戮。しかも殺した数十人のうち7割は年端も行かない子供だったと言う。正義の名を借りた虐殺、そんなものは絶対許されない行為だ。もっとも殺人自体許されない行為である。彼女はある日疲弊していた所を兵士達に捕縛され、結果かつて属したオースター島の洞窟に投獄されたのであった。しかし今・・・ デルタ「やっかいだな・・・あのクレイジーシスターがよりによって・・・」 グレーブス王「うむ・・・今はジオンやグレムリーの対処で精一杯だと言うのに・・我が国の領土及びリグ各自治区に警戒態勢を呼びかけるか・・・」 デルタ「そうとなれば俺達も出撃できるように準備しないとな、こうなったら奴を確実に滅ぼす!」
ガイア城通路
リーナスとサード、Gセイバー、ネクティスが通路を歩いていた。2人とも真剣な表情だ。だがリーナスはルシフェルのことを何も知らない。 リーナス「そのルシフェルってかなり厄介な奴なの?」 リーナスが質問した。 ネクティス「ああ、お前は知らないんだっけな。相当厄介な奴でさ・・・」 Gセイバー「俺達と同じガンダム族だが・・・頭がどうかしてて・・・神がどうの、弱者は邪悪だとかほざきまくる始末だ・・・」 リーナス「・・・それって・・・イカれポンチって奴?」 サード「まぁそんな感じです、けどあれは元はシスターですけど」 リーナス「シスターって教会とか言う所にいる女性?」 Gセイバー「まあな」 サード「さてさて・・・奴が逃げたとなると大変だぞ・・・」 そこへ兵士フリーダムがあわてて駆けつけた。 兵士フリーダム「大変だぁ!!」 リーナス「どうしたの?」 兵士フリーダム「それが・・・連絡係のコアピジョンによるとデスシスタールシフェルが投獄されていたオースター島ですが・・・島民が1人残らず全滅していたそうです・・・」 サード「なんですと!?」 Gセイバー「くそ!脱走の際にやりやがったか!」 ネクティス「この国どころかリグ地方全体が騒ぐなぁ・・・多分・・・」 リーナス「マークWはまだこの地方にいるかな?」 サード「さあ・・・?彼なら・・・あるいは・・・」
続く
|