マークWがガイア王国に入隊したその頃、グレムリー公国では。
グレムリー公国首都グレムリー城
ギレン王「あのルシフェルとか言う目障りな女はガイアの奴等が始末してくれたのか・・・」 司令官「ええ・・・しかも例の娘もその討伐に参加していたようです・・・」 ギレン王「あの娘か、キルケーの・・・」 二人が言うあの娘・・・それはリーナスに他ならない。 ギレン王「警戒態勢はとりあえず解除しておこう・・・」 司令官「そうですね・・・ですが西部攻略のための拠点が犠牲に・・・」 ギレン王「また作れば良い・・・」 司令官「そうですか・・・」 そのときだ、扉の向こうからノックが聞こえ、そして騎士レイドの声が聞こえた。 騎士レイド「王様!」 ギレン王「レイドか・・・入れ」 そしてレイドが扉を開けて入ってくる。 レイド「王様!大変です!」 ギレン王「一体どうしたと言うのだ」 司令官「もしや・・・ガイアが攻めてきたとか?」 レイド「それは無い!・・・王様・・・あのお方が・・・王子が帰ってまいりました!」 ギレン王「なんだと!?」 司令官「王子だと?・・・そういえば見かけなかったな・・・」 ギレン王「・・・エリアルド・・・」
グレムリー城城門
グレムリー城の門に1人の青年が立っていた。ボロボロのローブを纏っており、腰には鞘に収まった剣をぶら下げている。一見してみるとどこの馬の骨かわからない旅の剣士かと思うが、門番の兵士達は彼の顔を見た途端思わず敬礼してしまった。なぜならば彼はこの国の要人なのだ。 ?「ふう・・・まだは入れないのか?」 兵士ブグA「はあ・・・レイド様が戻ってこないと・・・」 ?「帰ってくるのに許可が必要とは・・・」 兵士ブグB「たまたまレイド様が門前近くで散歩してたのは幸運なのかわからん・・・」 兵士ブグC「それで慌ててレイド様自らがこの人の帰還を報告しに行くとは・・・」 すると城からレイドが出てきてこちらに向かってきた。 ?「おおレイド」 兵士達が敬礼する。 ブグたち「レイド様!」 騎士レイド「エリアルド王子、許可が出ました、ささ!お城へ・・・」 エリアルド王子「わかったよ・・・懐かしの我が城・・・さてさて・・・」 フードをさげ顔を出すと良い感じの顔が出てきた。まさに美青年と言う感じの。この一見剣士と思われる青年こそグレムリー公国エリアルド王子だったのだ。
グレムリー城王子の私室
ギレンとエリアルド・・・10ヶ月ぶりの親子の再会は少し空気が重かった。 エリアルド王子「俺の部屋はまだ残っていたとはな・・・」 ギレン王「まぁついでに掃除させただけだ」 エリアルド王子「・・・そうかい・・・」 ギレン王「まったく・・・突然旅に出おってからに・・・」 エリアルド王子「あのね、俺だっていずれは父上の後を継いで王様になるんだ、それに相応しいように強くなろうと修行の旅に出たんだ」 ギレン王「そうだったな・・・だからと言って勝手に国から出るなど・・・」 エリアルド王子「まぁ俺だって外の世界がどのようなものか知りたかったしな・・・野蛮な輩や優しい輩など色々と見てきたよ・・・」 エリアルドは自慢げに修行の旅の事を話す。 ギレン王「ほほう・・・それで?腕はどうだ・・・」 その直後、エリアルドは立ち上がると風のようにギレンの後ろに立った。 ギレン王「ほお・・・一瞬で私の後ろに回るとは・・・」 エリアルド王子「鍛えてるとこういう事が出来るんだよ」 ギレン王「・・・ならば修行の成果を見せてもらおうか?」 エリアルド王子「ああ・・・そうだな、なんならガイアの侵略を手伝ってやろうか?噂ではまた攻め込んでいるとか」 ギレン王「よく知っているな」 エリアルド「旅をしてると自然と情報を聞いてしまう」 ギレン王「そうか・・・ならば我が国に匿っているジオン族の誰かと手合わせをして見ないか?そうすれば作戦に参加させてやろう・・・」 エリアルド「良いだろう・・・未来の王様の力を見せてやるさ・・・」 グレムリーに帰ってきた王子エリアルド。その実力は?
続く
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