ガイア城王の間
ジオン族とグレムリー公国の攻撃から数日後、騎士デルタガンダムとグレーブス王はこれからの事について話し合っていた。 グレーブス王「ふむ・・・グレムリー公国がジオン族と共に・・・」 デルタ「ええ・・・あの国はうちとは仲が悪いですからね・・・」 ガイアとグレムリー、この両国は同じリグ地方に存在する強国で、昔から双方は意見を違えており、仲が悪かった。リグ地方の平和的な統治を望むガイアに対して、グレムリーは軍事支配という形で地方の統治を画策していた。そしてジオン族の出現する10年前に両国は武力衝突に突入した事もあったが、双方の戦力の疲弊でたった半年で停戦協定が結ばれていた。だが鳴りは潜めているものの今でも対立のしこりは残っており、今でも冷戦の如く対立は続いていた。 グレーブス王「うむ・・・狙いは10年前の決着か、あの娘なのか」 デルタ「多分両方ですよ・・・それにネクティスによると彼女は古代キルケーに関係しているんじゃないかと・・・」 グレーブス王「キルケー!?あの文明か?」 デルタ「はい」 グレーブス王「そんなバカな・・・」 デルタ「けど凄い奴ですよ。魔力もかなりのものだったし・・・それにグレムリーの奴等がジオン族と結託しているのは事実です」 グレーブス王「また奴等と戦をせねばならんとはな・・・民をこれ以上争いに巻き込みたくは無い・・・かくなる上はあの娘を・・・」 デルタ「まさかリーナスを!?・・・彼女が敵の手に落ちたら大変なことになるかも知れないんですよ!」 グレーブス王「どちらにしても奴等と矛を構えるか・・・」 デルタ「・・・」 デルタとグレーブス王は深く考えた。またこの国を戦火に巻き込むたくは無かったのだ。それにいくら攻撃を受けたとはいえ敵国に攻撃を仕掛けるわけにもいかない。ガイアは他国へ侵略しない主義だ。しかし侵略に対しては防戦するのが当たり前だ。 デルタ「抵抗あるのみですな・・・現在リーナスはネクティスに預けてます、魔法の制御方法を知らないんで・・・」 グレーブス王「・・・吉となるか、凶となるか・・・」 そこに兵士ジムUが入ってきた。 兵士ジムU「あの、お取り込み中失礼します!」 グレーブス王&デルタ「どうした?」 ジムUは慌てている様子だった。 兵士ジムU「それが・・・レジスタンスの拠点だったハービック村が・・・ジオン族残党とグレムリーに・・・制圧されたそうです!」 グレーブス王&デルタ「何ぃ!?」
ネクティスの研究室
その頃リーナスはと言うと砲術師ネクティスの部屋でネクティス、Gセイバーと共にいた。 彼女は魔術の鍛錬をしていたがまだ魔法をうまく使えずにいた。練習場で呪文をやってみた際に小規模だが人が死なない程度の爆発が発生したり、小さい人間と同じくらいの大きさの竜巻が発生して飛ばされたりと失敗続きだった。 リーナス「う〜・・・ちゃんと発動できないとは・・・」 Gセイバー「うむ・・・やっぱピンチの時以外はダメなのか」 ネクティス「まぁ・・・いずれ自分で制御できるようになるさ、俺も新米の頃は上手く出来なかったがな・・・」 リーナス「そうなんだ・・・」 ネクティス「剣と同じように出来るようになるってこと」 Gセイバー「剣の練習もとりあえずやっておくか?」 リーナス「そうね・・・剣と魔法・・・両方に長けていればあいつらを追い払えるかも・・・」 Gセイバー「おお・・・そうかい」 その時、ドアから戦士ジムストライカーが出てきた。 ジムストライカー「おい!お前ら、騎士団ただちに集合だとさ!」 Gセイバー「え?どうしたんだ・・・?」 リーナス「なんか妙な予感が・・・」
続く
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