かつてはただの一国の戦士だった氷獣戦士ガンダムサンドレオン。濡れ衣を着せ付けられて逃亡中の彼がであったのは黒い吸血鬼だった。
二人はエネルギー切れで倒れた。 サンドレオン「・・・くそ・・・どうしよう・・・」 吸血鬼「うう・・・このままじゃ・・・消滅する・・・」 この手の吸血鬼は1日に1回くらい血を吸わないとしぬと言う。 吸血鬼「うう・・・」 その時ばさっと茂みからウサギが出てきた。二人はウサギに目が入った。 サンドレオン「・・・く・・・」 吸血鬼「ち・・・」 サンドレオン「食い物ーーー!!」 吸血鬼「血ぃーーーー!!」 二人は最後の力を振り絞ってウサギに飛び掛った。 ウサギ「ひいいいいい!!」 先にウサギを手にしたのはサンドレオンのほうだった。哀れウサギはサンドレオンに焼かれて食べられてしまった。 吸血鬼「う〜〜・・・せっかくの獲物・・・」 吸血鬼はサンドレオンと言う目の前の獲物を取り逃がそうとしている。しかも捕ろうとしていたウサギも横取りされた。 サンドレオン「・・・どうしよう・・・」 サンドレオンはこのままこの吸血鬼を見殺しにすべきかどうか悩んでいた。さっきまで自分の命を狙った吸血鬼だが何気に放っておけない気がしたのだ。 サンドレオン「むぅ・・・」 そこに茂みから何かが出てきた。いかにも凶暴そうな巨大野犬だ。 野犬「ぐるるる・・・」 巨大な野犬はサンドレオンを睨み付ける。 サンドレオン「なんだよ・・・犬っころ!やるのか?」 巨大な野犬はサンドレオンに向かって大きな口をあけて襲って来た。確実に食べる気だ。 サンドレオン「おいおい!俺はうまくないぞ!」 サンドレオンはショーテルを構え、戦闘体勢に入った。ところがその時だ。巨大野犬に黒い影が襲い掛かった。その黒い影はあの吸血鬼だ。 吸血鬼「い・・・頂き!!」 野犬「ぎゃいん!ぎゃいん!!」 吸血鬼は野犬の首筋に噛み付いてその生き血を吸いとった。 サンドレオン「・・・なんか俺を助けた・・・のか?」 野犬は少し干からびてんだ。首筋の噛み付かれた傷からは血がとろとろと出ている。 吸血鬼「ふぅ〜・・・ぬかと思った」 吸血鬼はサンドレオンへ視線を向けた。それに対しサンドレオンは警戒する。 サンドレオン「む!来るか!」 ところがギルティはそのまま立ち去った。 吸血鬼「悪いけどあなたの血を吸うのやめるわ、お腹一杯だし」 サンドレオン「そうかい」 吸血鬼「それじゃ」 吸血鬼はそのまま飛び去った。 サンドレオン「・・・」 サンドレオンは吸血鬼の去った空を見つめていた。
翌日
サンドレオンはその森で野宿した。そして未だに迷っていた。 サンドレオン「さて・・・どうやって森から抜ければいいのやら・・・」 その時、茂みから巨大な野犬が現れた。どうやら夕べ遭遇した奴の別固体のようだ。 野犬「がるるる・・・」 野犬はよだれを垂らしていた。どうやらサンドレオンを食らおうとしている。 サンドレオン「おいおい、俺は獲物になりやすいようだな」 サンドレオンがショーテルで野犬に切りかかる。その時、野犬の背後から吸血鬼が襲ってきた。 吸血鬼「今日のご飯頂き!!」 サンドレオン「またか!」 だがこの野犬は勘が良いのか吸血鬼を尻尾で叩きつけた。 吸血鬼「きゃっ!!」 そして野犬はそのまま吸血鬼のほうへ歩みを寄せる。獲物を彼女に変更したようだ。 吸血鬼「くっ・・・抜かったぁ・・・」 野犬「ぐるあああ!」 だが野犬が吸血鬼を食べようとしたその時、野犬が倒れた。 吸血鬼「え?・・・」 サンドレオン「ふう・・・」 野犬を倒したのはサンドレオンだった。彼のご自慢のショーテルが野犬の腹を切り裂いた。 吸血鬼「あなたは昨日の・・・捕りそこなった獲物じゃない」 サンドレオン「誰が獲物だ、これで返したぞ」 吸血鬼「何を?」 サンドレオン「昨日の仮だよ、なんか昨日お前に助けられたような感じだったんでな」 吸血鬼「あの時は新しい獲物を・・・」 サンドレオン「まぁお前さんにとっては獲物をいただいただけのことだろうがな・・・」 吸血鬼「・・・」 その時吸血鬼は何気にサンドレオンにほれた。 吸血鬼「ふふふ、あなた・・・良い男ね、気に入ったわ!」 サンドレオン「へ?」 吸血鬼「ねえねえ、あなた・・・私の手下にならない?」 サンドレオン「何?」 吸血鬼「私の名前はギルティ、吸血騎士ガンダムギルティよ、私の手下になれば血は吸わないわ」 サンドレオン「そうかい・・・いいさ、俺も行くあてが無い逃亡者でな、俺は人の上に立つのにふさわしくない奴かも知れん」 ギルティ「ふーん・・・なら決定ね、共にいこうかしら」 サンドレオン「はいはい了解でっす!」 ギルティ「それからあなたの名前は?」 サンドレオン「俺の名前はサンドレオン、戦士ガンダムサンドレオンだよ」 ギルティ「サンドレオンね・・・」
こうしてサンドレオンは成り行きでギルティの手下になったと言う。
続く
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