グレムリー公国ペズン砦
ボスニア荒野のプリムス砦を失った事は、ガイア王国への再侵略が大幅に遅れる事を意味している。そのことで今司令官は怒っていた。 司令官「ふむ・・・なんと言うことだ!・・・この責任は誰が取るべきなんだか・・・」 しかもグレムリー軍の被害はそれだけではない、切り札として雇ったあのサイコギラさえも倒されたと言うのだ。 スカーレットC「う〜〜・・・」 怒鳴られているのは砦から撤退してきたスカーレットキュベレイだ。 司令官「貴様は何をやってたのだ!」 スカーレットC「いや・・・すみません・・・私とて出動しようかと思ったんですけどブグU副司令官が脱出しろっていうから・・・その後あの人死んじゃったけど」 司令官「ふん!殿のつもりか・・・この責任は誰が取るべきものか・・・」 スカーレットC「まぁ・・・戦死なされた騎士ドルメル司令と騎士ブグUの2名の責任ってことで・・・どうです?」 司令官「・・・死人に口無しってことか?」 スカーレットC「ま、そういうことで・・・」 司令官「・・・まあいい!」 スカーレットC「それじゃ」 そしてスカーレットCはそのまま部屋を出る。 スカーレットC「うう・・・すみません!2人とも!・・・」 スカーレットCは半べそかつ小声で亡くなった2人に謝った。その時後ろから声が。 マリオン「スカーレット」 スカーレットC「ひゃ!・・・なんだ・・・マリオンちゃんか・・・死んだ二人が化けて出てきたのかと・・・」 マリオン「騎士ドルメルと騎士ブグUね・・・ご愁傷様・・・」 スカーレットC「プリムス砦をやられちゃ、侵略作戦もかなり遅れるわ・・・」 マリオン「うん・・・司令もかなりご立腹だし・・・度重なる作戦失敗が原因だけど」 スカーレットC「次の作戦はいつでどんなのやら・・・」 マリオン「束の間の・・・休息かな・・・?」
マリオン私室
ここはダークウィッチマリオンの部屋だ。彼女はある調査のために派遣した3匹目の使い魔を待っていた。それが帰還すると言う連絡を受けた。 マリオン「彼・・・今日帰ってくるって言うけど、一体どんな情報を・・・」 そのときだ、部屋の隅で物音がした。 マリオン「うひゃっ!!・・・だ・・・誰!?」 ?「嫌だなぁ・・・私ですよ、ご主人」 それは黒い影であった。影はマリオンのほうへ向かうとモンスターへと実体化した。 マリオン「お・・・お帰り・・・シャドークゥエル」 シャドークゥエル「ただいま」 シャドークゥエル、死者の魂が影に憑依して誕生したモンスターで、実体化する事も出来るが影になることも出来、偵察や情報収集、果ては暗殺、破壊活動などもこなすエージェントモンスターだ。 マリオンの3匹目の使い魔こそ、このシャドークゥエルだ。 シャドー「色々と大変そうですねぇ、プリムス砦が落ちるとは・・・これで我が軍のガイア侵略もかなり遅れますね」 マリオン「ええ・・・ところでこんな時に帰還なんてまさか有力な情報を入手したの?!」 シャドー「まぁね・・・司令に関することです・・・断片的ですけど」 マリオン「断片・・・」 シャドー「どうやら司令官は古代キルケーに関することを調べていたようです」 マリオン「なんですって?」 シャドー「実はあの人の私室に忍び込んだ際に色々とキルケーに関する本やら資料が置いてあったんです・・・それと司令の実家ですが・・・ちょっとわかりにくて・・・」 マリオン「ふうん・・・キルケー絡み・・・彼女・・・リーナスもキルケー関係・・・司令はキルケー文明に興味を持っている?」 シャドー「さあ?・・・恐らくキルケーの力を利用しようとしてるとか・・・」 マリオン「もっと調べた方が良いかも・・・頼める?」 シャドー「了解!」 そういってシャドーは影となって部屋から消えていった。 マリオン「司令官・・・貴方はキルケーの力を使って世界を支配する気ですか?・・・」
続く
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