バキッ ドサッ 翼「くっ………ぐぅ」 仲間二人を人質に取られて動けない翼を水鬼と骨鬼が袋だたきにしていく 玄「翼!わしらに構わずやってくれ!!」 翼「ぐっ……できる訳……無いだろ!!」 なおも立ち上がるが力尽きて変身が解け、そのまま倒れる ********* 白「あんた……麟!?なんでここに……」 前から走ってきた影は 麟だった 麟「………また声がしたんだ」 白「どんな声?」 麟「……仲間が危ない、理科室に行けって……だから走ってたら姉ちゃんが……」 白「…………行くわよ」 麟「え?」 タタタタタッ 白はその場で後ろを向き、そのまま走って行った ********* 翼「ぐっ…………」 骨鬼「へっ……たいしたこと無かったな」 水鬼「じゃ、殺るか」 骨鬼「賛成だ」 竜司「朱雀門!!」 翼「へっ……俺もここまで、か……」 骨鬼「死になぁ!!」 骨鬼がトドメをさす為に腕を剣に変えて振り上げたその時だった
「ちょぉっと待ったぁ!!」 と声が響いた 骨鬼「!?」 水鬼「?」 翼「………お前、は……?」 そこに立っていたのは、白と麟の大河兄弟だった 竜司「大河!?」 翼「馬っ鹿野郎……何してんだ………逃げろ」 白「お生憎さま」 麟「そうもいかないんだよ!」 バッ 二人が左手を前にかざす 白の手には白虎の、麟の手には麒麟のタトゥーのようなものが描かれていた 翼「お前っ……その手は………」
白「いくわよ麟」 麟「わかってるよ………麒麟!」 白「白虎!!」 キィンッ 二人が叫んだ時、二人は光に包まれ そして仮面の戦士になった 麟は麒麟をモチーフにした仮面で、黄色いカラーリングになっている 白は白虎をモチーフにした仮面をかぶっており、白いカラーリングになっている
骨鬼「なぁんだ貴様らぁ!!」 それを見た骨鬼が白達に向かってゆく 白「……麟、あんたは黒田をお願い。あたしは青山を助ける」 麟「ラージャ!」 麟が水鬼に向かって走ってゆく
骨鬼「ナメるなチビがぁ!!」 ブンッ 白の前で手の剣を振る 白「よく言うよ……あんた達が無駄にデカいだけでしょうが!!」 しかし白はそれを避け、骨鬼の頭の辺りまで跳び上がる 白「タイガークロウ!!」 キィンッ 白が叫ぶと、白の両手が輝いて鋭い爪が現れた ガリイィィィィッ そしてその爪が骨鬼の頭にめり込み、そのまま振り下ろしてゆく 爪によって体が割れ、中に閉じ込められた竜司が出てくる 白「青山!大丈夫!?」 竜司「あぁ……気をつけろ!そいつ、すぐに再生するぞ!!」 白「なんですって!?」 白が振り向くと、骨鬼の割れた体がくっつき、元に戻った
その頃麟は
水鬼「なんだぁ?お前」 麟「姉ちゃんの頼みでね!黒田さんとやらを返してもらうよ!!」 ドボンッ そう言うと水鬼の体内に飛び込み、自分が入った代わりに玄を水鬼の体内から追い出した 水鬼「馬鹿かてめぇは!こいつ助けて自分が捕まってりゃ世話ねぇな!!」 麟「どうかな?」 水鬼「何?」 麟「サンダーホーーン!!」 バリバリバリッ その時だった 麟の仮面から生えている角から電撃が発された 水鬼「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」 水鬼が悶え苦しむ 水は電気を通すからだ 水鬼「ぐあぁぁぁぁ………」 パァンッ 悶え苦しんでいた水鬼が止まったと思えば、突然水鬼が砕け散った そして砕け散った破片はやがて霧のようになって消えた
再び白達の方に視点を戻そう 骨鬼「冥途の土産にいいことを教えてやろう。俺様の体はこの頭が破壊されない限り永遠に復活する!!…………じゃあな」 ブンッ 骨鬼が剣を振り下ろす ガキィンッ しかしそれは玄の盾によって防がれた 骨鬼「何っ!?お前は……水鬼の奴、やられたのか!?」
翼「いいこと聞いたぜ」 竜司「ようはその薄汚ねぇ頭蓋骨粉砕すりゃいいんだろ?」 白「じゃあさ」 骨鬼「なっ………」 骨鬼が油断した隙に二人が骨鬼の頭の上にいる
翼「粉々に叩き斬ってやらぁ!!」 白「粉々にかみ砕いてやるわ!!」 竜司「燃やし尽くしてやる!!」 骨鬼「やっ……やめっ」 翼「クリムゾンクラッシュ!」 バキッ 翼がクリムゾンソードの柄で叩く 白「タイガーファング!!」 白が両手を合わせると虎の頭のような形になり、骨鬼の頭をかみ砕く 竜司「ドラゴンブレス!!」 ゴオォォォォッ そして竜司の右手の龍の口が火を噴き、砕けた破片を燃やし尽くす
パァンッ それらが同時に炸裂した時、骨鬼の頭が粉々に粉砕した ガラガラと音を立てて骨鬼の体が崩れ落ちていく そして崩れ落ちた体は霧のようになって消滅した
翼「………しかし、まさか五人目と四人目の仲間が白と麟だったとはな………」 朱雀『あれ?気付かなかったのか?あんなに近くにいたというのに』 翼「灯台モト冬木ってか……」 竜司「灯台下暗し、な」
こうして、ついにセインターが五人全員揃ったのだった
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