倒れた騎士ガンダムマークWは今ガレーオン岬に築かれたガイア軍の仮設野営地に回収された。彼の監視役はリーナスと騎士Gセイバーである。とりあえず傷の手当てはしておいた、しかし脱走する可能性もあるのでとりあえず縄で縛っておいた。 マークW「で、俺をいつまで縛る気だ?」 リーナス「色々と聞きたい事があるから・・・すぐには・・・」 マークW「ちぃ・・・」 マークWは舌打ちしているとリーナスの隣にいたGセイバーが話しかけて来た。 Gセイバー「まぁ俺たちが助けたんだ、ちょっとは感謝しろよ」 マークW「余計な世話だ」 マークWの無愛想な発言に二人はちょっとムッとした。 リーナス「なんか嫌な男だ・・・」 Gセイバー「ああ・・・もしかするとイフィッシュ村の悪ガキ殺害はコイツじゃないか?」 まるでヒソヒソ話の様に会話する二人にマークWは返答した。 マークW「イフィッシュ・・・ああ・・・あそこのクソガキ・・・いや、ゴミの事か」 リーナス「うわ・・・人をゴミ扱い・・・なんか酷いなぁ」 その時、騎士団団長デルタが来た。 デルタ「よお、お二人さん、この乱入者の見張りご苦労さん」 リーナス「あ、デルタ殿!」 二人は敬礼した。 デルタ「俺はガイア王国騎士団司令官騎士デルタガンダムだ、お前の名は?」 マークW「騎士ガンダムマークWだ、何で助けたんだか・・・」 デルタ「あのままにわけにも行かないしな・・・それにお前がなんでたった一人で連中に殴りこんだか・・・」 マークW「・・・うるさい・・・」 Gセイバー「はぁ・・・いい度胸じゃないか、あんなすごい奴に突っ掛かるなんてさ・・・俺もあんな奴とは久々に戦ったよ・・・恐ろしい奴だよ」 マークW「まぁな・・・アイツは・・・邪騎士サイコギラはとんでもなく強く最低な奴だ、たった一人で俺の故郷を全滅させたほどだからな」 リーナス「故郷を!?」 マークW「ああ・・・今でもその惨劇が夢に見るんだよ・・・」 マークWが怒りを露にするかのように語った。 Gセイバー「そんなに厄介な奴が・・・」 デルタ「てかお前、どこから来たんだ?」 マークW「ノア地方のはずれ、ブロークン領だが、そんなのお前らには関係無いだろ・・・」 デルタ「ぶ・・・ブロークン領か・・・しかしノア地方からわざわざ・・・」
ノア地方はリグ地方からかなり離れたエリアだ。以前そこでもジオン族が暗躍していたと聞く。その地方にあるアルガス王国とムンゾ帝国の間で戦争状態に起こったと言う。しかし戦争を起こしたムンゾ帝国のコンスコン王はジオン族に唆されており、彼を操っていたジオンのモンスタージオダンテが戦したため、両国間に和平が結ばれたのだ。なんでもアルガスの騎士団を率いるガンダム族の末裔が戦乱終結に携わったと言う話だ。実はアルガス王国は各地に伝わる勇者ガンダム伝説の発祥の地だと言われており、ガンダム族の物がいるのもうなずける。 そのノア地方のアルガスにはブロークンと言う小さな地方領が存在していた。 だが3年前に悪辣な武装組織がやってきて、略奪行為を行い、領主と領民から抗議され、その腹いせに領を破壊したと言う。一部ではジオン族の陰謀ではないかと言う黒い噂も流れている。
そのブロークン壊滅の話を知るデルタはマークWを少し哀れに思った。 デルタ「故郷をやられたのか・・・それは辛いな」 マークW「まぁな・・・奴は傭兵だ、頼まれた事は必ず実行する奴だ、俺の町も悪党に頼まれてやった事だったんだ・・・家も戦友も上司も守るべき領主様も恋人も・・・アイツは金の為に全てを破壊したんだ!」 Gセイバー「復讐の為か・・・あいつを襲ったのは・・・」 マークW「そうだ、それにアイツに町の攻撃を命じた奴は俺がこの手で倒した、くそったれの夜盗どもだ」 リーナス「残るは・・・サイコギラだけって事・・・」 マークW「そうだとも・・・」 デルタ「今現在、ウチの斥候が奴等の行方を捜索している、見つけ次第、攻撃を仕掛ける。それに本国にも増援要請だしといた」 Gセイバー「おお、早いな」 リーナス「と言う事で、私達に協力・・・する?」 マークW「全面却下、俺は一人でアイツを倒す、余計な世話だ」 何気に無愛想な言い方にリーナスがムッとした。 リーナス(やっぱりムカつくな・・・コイツ・・・)
続く
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