ベララベラ高原
ベララベラ高原、ガイア王国とその南東にあるハービック村を繋ぐ唯一のルートである。 その高原をガイア騎士団の2個中隊が進撃していた。その先頭にいるのは騎士団長の騎士デルタだ。そのすぐ後ろにGセイバーとリーナス、僧侶ジャグラーがいた。 リーナス「ふむ・・・」 リーナスは思いつめた表情をした。 ジャグラー「リーナス・・・ちゃんだっけ?」 リーナス「?」 ジャグラー「君、ちょっと悩んでいるような表情だよ」 リーナス「え、まぁ・・・私の手掛かりがあるかも知れないから・・・」 Gセイバー「心配してるんだな・・・」 リーナス「まぁね・・・自分をなんか・・・取り戻したいと言うか・・・」 Gセイバー「はぁ・・・ま、俺は久々に闘士モードになってるからちょっと張り切ってるんだがな」 今、Gセイバーは騎士ではなく闘士に換装していた。Gセイバーは戦局や作戦に応じて職業(ジョブ)を変える戦士であり、今回は僧侶ジャグラーの要請と自分の勘により闘士に換装していた。 リーナス「なんかいつもと雰囲気違うわねGセイバーは」 マーク「まぁ彼は気まぐれと戦況によって装備を変えるんだよ。けど騎士と闘士の2種類しかないけど」 デルタ「おいおい話はそれくらいにしたほうが良いぞ、見えてきた・・・」 リーナス「あれは・・・」 ガイア騎士団の前に山が立ちはだかった。標高300mくらいの大きさの山が。 リーナス「あの・・・デルタ殿・・・まさか、あの向こうに・・・」 デルタ「うむ、ハービック村がある」 マーク「ハービック村へのルートはあのベララベラ山だけなんだ」 Gセイバー「ちょっと険しいけどね」 リーナス「そうなんだ・・・けどモンスターが襲ってくる可能性があるわよ」 ネクティス「大丈夫だ、コアピジョンの報告によるとここにはモンスターはいないようだ、敵もここにはまだ攻めていないと言うし・・・」 ジャグラー「なら好都合!この山は何気に使えるかも!この山はちょっと険しくてハービックの入り口のあたりには狭い岩場がある」 リーナス「へ?一体何を・・・」
ハービック村 村長宅
ハービック村は中立エリアであり、ガイア王国と協調関係を築いていた。1年以上前のジオン族の侵略の際に村民が何人か殺されたが、それにより結果的に村民の怒りが爆発しレジスタンスが結成され、ガイア軍と連携してジオン族に抵抗した。 戦争終結からから半年後、レジスタンスは解散し、自警軍として再編され、半壊状態だった村はほぼ復興していたが、今再びジオン族の攻撃を受けるハメになった。 この村に配備されていた戦力は3個小隊くらいで、他の部隊は各地の復興支援に駆り出されていた。そこにジオン族とグレムリー公国軍の連合軍が攻めてきたのだ。 ここはそのハービック村の村長宅の庭。 剣士スピアヘッドα「ふん・・・この程度だったとはな・・・」 ジオン族の剣士スピアヘッドαがあざ笑うかのように言った。彼の目の前には二つの十字架があり、そこ人類とMS族の2名が貼り付けられていた。 人類の方はハービック村の村長であるベン村長だ。もう一人・・・MS族はこの村のレジスタンスのリーダーだった台風騎士ジーティフォールだ。 ジーティフォール「くっ・・・この俺がしてやられるとはな・・・てゆーか三人がかりは卑怯じゃないか?!」 闘士スピアヘッドβ「戦いに卑怯もクソもないのだ!」 スピアヘッド3兄弟の次男、闘士スピアヘッドβが現れた。長男αとの違いは体色が緑である所と肩に巨大な盾を装備している所だ。 ベン村長「・・・殺すなら私を殺せ・・・ジーティフォールと・・・村の連中にはもう手出ししないでくれ!」 ジーティフォール「そ・・・村長・・・!?」 ベン村長「■ぬのは私だけで十分だ、ジーティフォール、君は村人達と一緒に逃げろ!」 ジーティフォール「いや・・・戦って■ぬのは俺だけだ、村長がみんなと一緒に逃げろ!」 ベン村長「ダメだ・・・君見たいな優秀な剣士を■なせるわけには・・・」 ジーティフォール「俺はな、■んだアイツの為にも・・・てゆーか■ねばアイツに会えるんじゃないかと・・・」 ベン村長「何を馬鹿なことを!」 スピアヘッドα「うるさいな〜・・・まぁどっちにしろ二人とも・・・てゆーか用が無くなればこの村は皆■んでもらわないとなぁ」 ジーティフォール「何!?」 ベン村長「お前達の狙いはなんだ・・・!?」 スピアヘッドα「遺跡に行くぞβ」 スピアヘッドβ「はいよ、兄貴」 二人はそのまま遺跡へ向かっていった。 ジーティフォール「こらぁ!置いてくな!」 ベン村長「奴等・・・遺跡が目当てなのか?」 ジーティフォール「あいつら・・・古代キルケーに興味でも持ち始めてるのか?」 ベンとジーティフォールは貼り付けにされつつも同じ事を考えた。
|