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- 憐月 - 2009年08月02日 (日) 22時39分
プロローグ ――その書、世界を生み出せし記――
神は、世界を創造された後に、人間を生み出された。 様々な知恵を授け、世界は更に、大きく、強く繁栄していった。 人間はその数を増やし、世界の半分を埋め尽くした。それを憂いた神は、天使、獣人、妖精といった種族を生み出された。 それぞれ独自の文明を築き、それぞれの文化を守っていた。 しかし、人間たちがその独占欲に従い、他の種族を滅ぼそうと戦争を始めた。 これが後に言う『ヴェルモント戦記』と称される戦だった。 勝敗は付かず、地上に存在する者全てが疲弊し、死にいくなか、四人の人物が現れた。 彼らは、地上の民に、神の使いと言い、戦争を終結させた。各々の文明を守るべく、世界を切り離す、という手段で。 世界は、4つに分かたれた。 人々が住む人間界。天使たちが住む天界。獣の因子を受け継いだ者が住む獣人界。妖精たちが住む精霊界。 神の使いたちは、それぞれの世界を守る者として、1つの世界に一人残った。 忘れてはならない。彼らがいたからこそ、今の平和があるのだ。 聖書・アグリム――創世紀1章・1節〜12節――
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