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[436] Blood-時に生きるもの-
ググイ=デール - 2008年09月23日 (火) 00時21分

― 注意 ―
この小説は一部グロイ個所がありますので、そういう系統はお断りの方は速やかに他の作品へ移ってください。
なおこの作品はこの作者が唯一真面目に書いた小説です。
決して笑える要素はないので、笑を求める人にはお勧めしませんま、一部の方からはそんなことはないといわれましたが。


ちなみに。漫画BLOODとは一切関係のない作品でございます。


前巻の続きとなってます。http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=Rock&mode=res&log=47

とはいっても前作は長いのでこれまでのあらすじを書いておきます。

[437] 前作のあらすじ
ググイ=デール - 2008年09月23日 (火) 00時48分

このBloodの舞台は死後の世界――――
この世の人の言う"あの世"である。


生物は死ぬと記憶を消されてもう一度転生するか。
同じく記憶を消され、この世の均衡を乱す存在・現象の処理をするため第二の生を送るか。
この物語は後者である。

物語の目線となるあの世の使いの「黒の18番」
あの世では使いの全てにそれぞれレベル別の名前が与えられる。

最初に番号、記号、そして単語。

黒の18番は、ある罪を犯してレベル、及び記憶を消去された。
しかし、レベルも記憶も消えないまま最弱のレベルに所属さされた黒の18番はルーキー的な存在となっていた。


あの世の管理人である"閻魔大王"はそれに気づいてか黒の18番とその相棒の白の20番を
あの世の脅威となり得る存在。
悪魔と獣のキメラ"製造番号217"の処理をさすべく送り込んだ。

戦いの中で蘇っていく感情。
解き放たれていく過去の力。

戦いの中で交錯するそれぞれの理由。


これからの物語はその戦いを終え
生まれた 白の20番への疑惑。
通路でみた過去の自分への矛盾。
あの世とこの世を常につなぎ続けている扉への謎。
記憶の片隅に残る生前の記憶の欠片への追憶。

全てが明かされるのか、それとも謎のまま消えるのか。
それは今から始まる話への謎です。

[513] 第一話 前
ググイ=デール - 2008年10月29日 (水) 21時15分

在り得ない事ではない。

あの世の時間とこの世の時間は次元も時空まったく別物になる。
だが、あまりにも不自然で、妙に奥がある。
「・・・尚更分からない・・・・・」
牙の奥を噛み締める。
口には血の味が広がっていた上に、
締めると顎が悲鳴を上げる。

「閻魔・・・何を考えてるんだ・・・?」
片足に力を込め歩を進める。白の96番もそれに連れて進もうとする。
「・・・まつのだ、黒の18番」
「・・・なぜだ・・・?」
「不自然過ぎる。もしなにかあったらどうする気だ?」
「クロシキ・・・もうこれ以上何もありゃしないさ」
血で滲んで顔の半分を失い欠けていた18番のその顔はどこか笑っているようにも感じた。

それはあまりに簡素で、はっきりした感情だった。


ザリ・・・ザリ・・・ッ。体を棒にしてひこずりながらに扉に入っていく。



何もない。そんなことは無かった?
それともあるの?
なんとかは重なるってのか?
かわるがわる、自分たちは知らないところで進む必然?
運命の直線上で重なる偶然?
手にしたのは一体何なの?
散った魂は報われるの?
何のため、誰のため?



「・・・・・・・・」
扉を抜けるとそこは見覚えのある世界―――あの世。
その中でも自分たちがもっとも印象に焼き付いている空間。
壁を這うように燃えたぎる黒い炎。
床に散らばる細い細い綱。
その一本一本が細く、一部的に蠢いていた。
硬度の高そうな机。これもまた黒い。
けれどその空間は白く明るい。

白黒の陰影だけの世界に唯一存在する色のある物。
無数の細い綱に吊るされた5体をもつ"人"の形を象った物。茶色い"木"のような色をしている。
その物は三角の形をした台にぐったりと置かれている。
足と思われるところの上の間接部の平らな箇所には誠のように眼だけの質感の柔らかそうな物体が乗せられていた。
眼は4つあり、見る方向によって怒りや哀しみをもつような顔にみえる。
まるでひとつの生命体ではない。だがひとつだ。
それが・・・閻魔だ―――――――。

閻魔は、この空間そのものなのだ。


キチキチキチキチ・・・・眼の付いている物体が綱を支えに回転を始める。
「・・・・全て予想通りという訳なのか?閻魔大王」
返事はすぐには返ってこなかった。すこしの間の後閻魔は声を発する。
「半分正解。半分外れだね」
少し高く連なったような声。
「もっと少ないと?」
「そうだね。そこの悪魔獣くんが来るとは思ってなかった。でも他の人数は正解。それと・・・・」
足下に綱が集まってくる。
「白の20番がこういう形で帰ってくるとは思わなかったよ」
集まった綱は一本の太い綱に変わり悪魔獣No.198へとゆっくり伸びる。
No.198の体にふれた綱は先端から発光を始め伝うようにその色をもつ存在のもとへ行く。

同時にどこからか肉体が2つ運ばれてきた。
綱をつたったひとつは"人"の形をした肉体へ運ばれた。
その一連を見ているあいだに自分の体にも太い綱がふれていた。
ふっと、力と意識が抜け。やがて直ぐに意識がもどった。
はてのない白い空間が見え、右に目を横にやると色のある存在はより近くにいた。
痛みは全て消え新たな感触が宿る。
左に目をやるとそこには立っている白の96番、No.198にクロシキ。倒れ込んでいるさっきまでの肉体が横たわっていた。

[610] 第一話 後
ググイ=デール - 2008年12月31日 (水) 01時06分

肌色の細い手足。特に鋭利な爪も牙もない。
体の表面を撫でるとさらさらしていて決して丈夫な物では無かった。
「そこにある"衣服"っていう奴をまとってね」
目を下へやると布でできた何かがあった。
「・・・・18番・・・・?」
「・・・・20番か・・・・?」
首を縦にふって頷く。
20番の体も自分と同じような感じだった。
違いと言えば胸部が妙に膨らんでいるのと肩まで伸びる髪の長さくらいだ。自分は短い。

そうこうしていると閻魔の綱から短い鎖が運ばれ頭部に溶け込む。
同時に眼下の"衣服"のまといかたが頭に浮かびそれに従い"衣服"をまとう。
それぞれの名称も同時にはいっていた。
"ベルト"のついた"ズボン"を下に履き薄手の"シャツ"を着たらその上に青い"コート"を羽織る。
ガチャ・・・。長い柄にその柄の半分程の長さの刃を付けた武器を背に背負った型に入れる。
「っ・・・」
"襟元"がしまってなんだか苦しかった。
一方白の20番の方は
自分よりもひとつ胸部に"肌着"をまとい。同じように"ズボン"を履き"シャツ"を来てその上に袖だけすこし広口の白い"トレーナー"を着た。

完了すると、閻魔は話をはじめる。


「じゃぁ・・・昇格をはじめるよ?詳しいことはその後ね」
相変らず掴めない奴だ。この閻魔は・・・そう18番は思った。
「黒の18番改めDの連、名はアビとする」
「名前・・・!?」
色別役職100番を飛ばして、いきなり記号連の名前つきだ。一度に昇格できる値ではない。
だが、驚きすら無視し閻魔は続ける。
「白の20番改め同じくDの連、名はパル」
「D=パル・・・・」
20番・・・いや、D=パルは目を見開いたまま唖然としていた。
「そして・・・だ。ここからは少し問題なんだ」
閻魔は綱をクロシキと96番の方向へゆっくりと寄せる。
「クロシキ。君はもう"生"を得ることが出来る・・・だがここに残ることもできる。ここに残り、記憶を知ることもできる」
「記憶・・・」
クロシキの返事も待たず続ける。
「96番。君は名前をあげよう。クロシキだ。でも断ることもできる。断って罪をなくすこともできる」

つまり・・・入れ替えということか。名はすべて同じものを使い回す。色別役職がほぼ100番な訳だからいきなり名前なのも分からなくはない。
白の96番は何を起こしたのかはしらない。だが全員が罪人、前科持ちだったのはどうやら確かだったらしい。
少し悩んだ96番は取り消しを選択した。

「・・・・今転生したらここの記憶はもちろん無くなるんだよな?」
「そうだね。確実に・・とはいえないね。君たちをみてると」
「閻魔。我はここが大嫌いだ。直ぐにでも転生したいと思ってた」
「・・・・」
「でもここにいるのも面白そうな気がしてきた・・・」
「・・・・」
「閻魔」
「なんだい」
「記憶をくれ」
ヂャラッ・・・。真っ黒の細く長い鎖が3本綱で運ばれていた。

「だと思ったよ」

[797] 第二話 前
ググイ=デール - 2009年03月30日 (月) 19時51分

脳裏に映る水。
時折真っ直ぐな光が差し込む。
びっしりと鱗に覆われた手に足。
体の表面にはボロボロの布が靡いている。

ふと。

視界が上へ上へと向かう。
この星は・・・この星が故郷?
水だけしかないじゃないか。
再び視界は水の中に戻る。


「・・・・ふぅ」
自分たち二人はまだ部屋に残っていた。
「不自然だね。閻魔大王・・・どう考えても昇格の仕方が不自然だ」
D=パルは閻魔に応える。
「パル、待ちなさい。先に答えなきゃならないことがあるからね・・・ね?D=アビ」
「あぁ・・・まずなんだこれは、この肉体は」
「"人間"だよ、"人"の形の中で非常に弱い分類に値するよ」
「何故そんな肉体を・・・・」
「勿論普通の"人間"より強化はしてある」

体が軽い。今になって感じる。
前の肉体とは比べものにならない。
「"翼"なんだけどね、なんとかして出してみて」
なんとかって・・・随分適当だな・・・。
「僕には手とか足とかいう感覚がないからね、分からないんだよ」
「・・・・そもそもあんた実態そのものがないんだろ?」
ズッ・・・。音に反応し、直ぐ横にいるD=パルに目を向ける。パルには背中から濡れた白い翼が生えていた。
「・・・・・なるほどね」
直ぐにこっちを向いて表情を固めたまま話かけてきた。
「18・・・・いや、D=アビやってみなよ」
「あ・・・・あぁ・・・・・」
いつものように、翼のあたりに力を入れる。

ヂッ・・・。背中の翼の辺りの皮が千切れる音がする。

ビヂッィ・・・・ズャシッ!!
「・・・・・っ!・・・・っう・・・・」
出た。同じように血以外の何かで濡れていて触れる空気が冷たく感じる。
「へぇ・・・・黒いね。僕のは白か・・・閻魔大王?」
「なんだい?」
「白と黒の色別は関係ないんだな?」
「そうだよ、気に入ったかい?"翼"の色はおまけだよ」
パルは羽を視界にはいる様に上げ一言「あぁ」と言った。
「アビは?」
「悪くはない・・・」

不意に、
ヂャララ・・・ッ。
「っ・・・・!?」
一瞬目眩がした。そして急に頭のなかに様々な表情の仕方が現れる。
「表情がないと不便だから。これからがね」
「・・・・・・閻魔」
軽く話をとめると直ぐに閻魔大王は「記憶かい?ちょっとだけなら」と切りだした。
「閻魔――――――」
今度は重く声を発する。
「誤魔化さないで欲しい」

また話が止まる。直に閻魔は小さく唸っては言う。

「・・・大体正解してるんだよ」
「どういうことだ」
「君の予想は的中。その通り、パルには監視役を命じてある。君が黒の100番の力を残したままだったことを知ってるのはそれだからだ」
「知っていて・・・・知っていて見逃したのか?」

何故そんな必要が・・・?記憶を繰り返し持つ魂は閻魔直轄の蹂躙する魂のみ許されること。
記憶を持つということは知ること。知ることは力を持つことに値する。
あの世では無暗に力をもつと直ぐに排除される。
あの世での秩序の崩壊はこの世の秩序に繋がる。
この世が崩壊してもあの世は崩れない。それだけにあの世の秩序は死守せねばならない。
だから自分たちのような力をもつルーキーは排除される。

「そう。それが掟だった」
「・・・・・」
思考を読みとったか閻魔は続けて語る。
「今回、君たちが当たったあの悪魔獣。あれはこの世だけでなくあの世の秩序すら壊してしまう脅威だった」

「・・・・・それはおかしい。あの世には来ることができ・・・」
「出来たんだよ」


そんな・・・。どうして?この世からあの世にいくことはほとんど不可能だ。特例に"死"がある。だが、逝けるのは魂のみだ。
しかし閻魔大王はそれが出来る・・・いや、「出来た」といった。


「一体・・・・どういうことなんだ?」



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