すべての宗教は、天皇に帰一する為の前提として存在の
意義があるなり。 すべての宗教が、『我』を捨つるを説
き、『無我』を説き、富を捨つるを説き、『無所有』を
説くは、『この世は何も無いものだから諦めよ』と云ふに非ず。
すべてのものは 天皇の一元より発見することを教へたるなり。
すべての森羅万象 天皇の大御いのちの顕現ならざるはなきな
り。 天皇を説かず、仰がず、『無』のみを説く宗教は
準備時代の宗教に過ぎず。=すべて宗教は、天皇より
発するなり。大日如来も、釈迦牟尼仏も、イエスキリストも
天皇より発する也。 ただ一つの光源より七色の虹が
発する如きなり。各宗の本尊のみを礼拝して、
天皇を礼拝せざるは、虹のみを礼拝して、太陽を
知らざる徒なり。すべてのもの太陽にて生くるが如く、
すべてのもの天皇の大御いのちにて生くるなり。
≪生長の家が、一宗一派を樹てざるは、宗派と
云ひて党を樹て、閥に篭りて、相争ふことが『忠』に
非ることを知るなり。=すべての宗教は私のものに
あらざるなり。すべてを天皇に帰一し、
天皇に奉還し奉る宗教なり。≫
谷口 雅春