No.9 7月11日練習日誌 投稿者:スギ 投稿日:2007年07月17日 (火) 23時49分 [ 返信] |
今日の練習は、パレストリーナのミサ・ブレヴィスから「Gloria」の予定でしたが……まずは、「Kyrie」から始めました。
「Kyrie」は3つのフェーズに分かれており、それぞれ表情が異なっていますので、それを考えて歌うようにしてください。 特に第2フェーズから第3フェーズにかけてはテンポも速くなるので、指揮者を良く見ることが大切です。
まず第1フェーズ「Kyrie eleison」は、各パートが順番に入ってきますが、それぞれ「入り」のスピードを統一するようにとのことでした。 ほかのパートと関係なく自分のパートだけを歌っていると、曲としてのまとまり・統一感がなくなってしまいます。
次に第2フェーズ「Christe eleison」。 この曲に限らず外国語の曲を歌うときは、拍頭は必ず母音(この曲の場合は「Christe」の「i」)になります。 そして、子音は拍の前に歌うのが鉄則です。 特にこの曲の「Chr」のように、日本語にはない二重子音の場合は、早目に歌い始めないと母音が間に合わず、遅れて聞こえてしまいます。 ただし、この場合でも、曲のテンポの中で拍前の子音を歌うことが大切です。 そのためには、歌い始める前からその曲のテンポを感じていることが重要ですが、どうも聞いていて、テンポと無関係に子音を歌い始めているパートがあるように感じました。 特にソプラノは、3人のテンポの感じ方がバラバラでしたね。 もうひとつ、「子音には音程がない」とよく言われますが、そんなことはない、「Chr」の子音を歌うときから次の「i」の音程で歌い始めるようにという指示でした。
そして第3フェーズの「Kyrie eleison」ですが、先にも書いたように、ここからテンポが速くなります。 歌いだしのベースは、始めの「Ky」を歌い始めるときから、このテンポで歌うようにしてください(長い音符でもテンポがなくならないように!)。
全体を通して、アルトの音程が下がり気味なのが気になりました。 これは、音程の問題というより、歌い方(発声)の問題という気がします。 歌うときは常に「上から」歌うようにすると良いと思います(これは、ほかのパートにも共通です)。
次に、いよいよ今日のメインである「Gloria」。
この曲は、途中で何度かテンポが変わりますが、特に、遅くなるとき(リタルダンドをかけるとき)には、動いているパートがテンポを作ります。 自分のパートの動きだけを考えるのではなく、曲全体の中でテンポを作るようにしてください。 そのためには、ほかのパートをよく聴くこと、そして、ほかのパートと自分のパートの関係をしっかり把握することが大切です。 まだまだ楽譜にかじりついて歌っている人がいましたが、できるだけ早く楽譜を離して歌えるように、それと、楽譜を見るときは他のパートを見るようにできるといいですね。
このミサ曲は、基本的にポリフォニーですが、例えば36小節目以降のように、ときたまホモフォニーの部分が出てきます(ほかにもGloriaの出だしやCredoの52小節目以降など)。 このような箇所では、きっちりタテの線をそろえるようにしてください。 他の人が歌うのを聴いてから合わせようとすると、必ず遅れますので、自分から歌って合わせようとするように、ということでした。 そのためにも、全員が揃って練習することが何よりも重要ですので、仕事の都合等で欠席気味の人も、できる限り練習に出席するようにお願いします。
Gloriaの最後はアラルガンド。 最後まで声がやせないように(やせたい部分のある人も!)しっかりと歌ってください。
この日の練習の最後は、「Sanctus」を一度通しました。 一般にミサ曲では「Sanctus」という言葉は、聖書の記述を受けて3回歌うのが通例ですが、どう数えても、どのパートも4回以上歌っています? なぜなのかは、クリスチャンではないわたしには分かりかねますが……。
最後に感想を一言。 だんだんとこのミサ曲全体が見えてきました。 わたしは、パレストリーナのミサ・ブレヴィスって、決して一生懸命に歌う曲ではないと思います。 6〜8分程度の力で、余裕をもって歌うことが重要と思っています。 曲を覚えないうちは、余裕をもって歌うことも困難ですので、なるべく早く覚えるように、皆さんの一層の努力をお願いします。
久しぶりの練習日誌で、とても長くなってしまいました。 ごめんなさいm(__)m。
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No.10 追伸 投稿者:スギ 投稿日:2007年07月17日 (火) 23時57分 |
本文中、アルトの音程が下がり気味……と書きましたが、主音に対して長3度の音程は低め(暗め)に、短3度の音程は高め(明るめ)に歌うと、気持ちよくハモります。 ときどき、先生がそのような指示をしていますが、ご存知でしたか? 理屈はともかく、周りの音をよく聴いて歌っていると、自然とそうなるんですが……。 そんなことも考えながら歌えるようになると、合唱ってもっともっと楽しくなると思います。
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No.11 追伸その2 投稿者:スギ 投稿日:2007年07月19日 (木) 00時28分 |
もうひとつ、大切な指示があったことを思い出しました。 短い音符(4分音符や8文音符)を歌うときに、どうしても速くなってしまうので、あわてず落ち着いて歌うように、とのことでした。 逆に長い音符(2分音符や全音符)では、テンポがなくなってしまいます。 いずれの場合も、歌っているときには常に曲のテンポを感じながら、そのテンポに体を合わせて歌うことが大切と思います。
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