このたびは、先の定期演奏会、熱演おつかれさまでした。新たな目標に向けてますますご清栄のことと存じます。 さて、すでに三週間経ているのですが、先ごろ拝聴させていただいてちょっと気になったことを書き連ねさせていただきます。叱咤激励も快く受け入れていただけるという?旨を拝読いたしましたから。 今回。まあ、美空ひばりさんのステージについて興味深く拝聴させていただきました。この編曲をした方の実績がどれほどのものなのかよくわかりませんが、率直なところ違和感を感じてならなかったというものがあります。ちなみに私は音楽は何でもありの主義で決してクラシックがよい音楽で流行歌はだめだという考えは絶対にありません。そういう差別的な考え方はまず大嫌いです。まあ、なかにはそれを好む人もいてそうした人との考え方がぶつかったりすることも多いのですが。ただ、まったく異なるジャンルを組み合わせようとするのは、それこそライオンとトラを交配させて子供を産ませようとするような不自然さにも感じたりします。まあ、「川の流れのように」と「愛燦々」はまあよかったと思いますが、それ以外はむちゃくちゃな気がします。あくまでひばりさんの歌った曲はひばりさんが歌ったから名曲になったわけで、これを合唱でやることは相当に技巧をこらさないと難しいのではないかと思う次第です。 まあ、ずいぶん昔の話になりますが、かつて今月のうただったか、私が「蘇州夜曲」を持ち込んでやろうとしたところ、歌謡曲はやめようと言われたことがあったのでそれが基本的にはいまだに引きずっている?ところもあるのですが、「蘇州夜曲」は歌謡曲なのか。たしかに「ゴンドラの歌」や「城ケ島の雨」などのように出現した当初こそ流行歌だったかもしれないが戦前から後々に歌い継がれて抒情歌に昇華した曲ではないかと反論したかったのですが(まさかチャゲ&飛鳥のヒット曲という認識しかなかったわけではなかろうが)、それからみると最近も時折この掲示板を拝見しているのですが、キンツマの「恋におちて」なんてのをやっているというのを目にしたとき、そんなのやってるの?なんだいじゃあ、「蘇州夜曲」は歌謡曲だからといわれたのは何だったのかと、そういっちゃなんだが「恋におちて」が抒情歌になりうるわけがないと片や世界的な名作映画の主題歌で片や国内のトレンディドラマのそれじゃ格が全然違うようなものだろうと。 それから、これに関連してまた昔の話で申し訳ないのですが、ぶどうの会で演歌をやろうとして、やりたい演歌についてアンケートを取ったら演歌でない「なごり雪」が1位になっていたわけですから、結局演歌というのがどういうものか、当時の人たちはわかっていなかったんじゃないかということになり、総じていったい基本的に音楽そのものがどういうものなのかほとんど認識されていないのに合唱でない曲を合唱でやろうとするのは悪く言えば危険という気がします。 別にどういう音楽をやろうと構わないのですが、合唱音楽に対する認識をどの程度合唱をする人が持っているのか、そういえば最近は童謡を知らない子供たちや大人も増えているわけですし、また予算不足なんだろうけれど、プログラムも貧弱すぎる。個々にこの曲の何が聞き所であるかというものを示していたら今回美空ひばりをやる意図は何だったのかプログラムでももう少し明らかにしていればまた違った見方もしたかもしれませんが。 結論を言えば合唱団には合唱にふさわしい曲がいくらでもあるのだからそういう曲にもっと取り組むのが本来のありかたであり、たまには流行歌もいいのかもしれませんが、それこそ日頃練習を毎日のように多く積んで技術を相当磨いているというレベルの、コンクールで何度も優勝しているとかレコーディングや演奏旅行の実績がある合唱団が余興でやるのならまだしも、ユースホステル合唱団ではその域にも達するほどのものではないでしょうから、当面本来の合唱曲に徹したほうがよいと思います。合唱団には合唱曲を世の中に浸透させていく役割がある。流行歌はほかに任せればよいと。 ついでに、来月17日の日曜13時より2時間ほど、新宿「カールモール」でワンマン・ライブやります。ワン、・ドリンク付き2000円です。この日が命日である童謡の作曲家弘田龍太郎の曲を30曲ほどやりますので聴きに来られる方いらっしゃいましたら(これも、いまもビデオが残っているがプログラムに広田龍太郎という誤字のまま映し出されている、間違いはいくらでも出るけれど、有名な童謡が10曲ほどある名高い人の名前を間違えるのは音楽やっている者として恥ずかしいですよ、特に固有名詞は自分の名前も誤字で掲載されていたら不愉快でしょう)。 古い話を持ち出してきましたが、いまだにひっかかりがあるのでこの機に吐かせていたことをご承知ください。また、長々と書き連ねて失礼しますが、やるからにはもっと勉強するようにしてください。そのあたりの底上げをしていけば、団員も増えるし、練習も面白くなるし、出席率も向上すると思いますよ。次回を楽しみにしています。
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